190センチ以上の長身と華麗な身のこなしで、さまざまな役どころを繰り広げてきた重鎮リーアム・ニーソンの最近作のひとつが3月3日から全国上映される。監督・脚本・制作マーク・ウィリアムズ。

画像1: 知的なアクション・シーンも見もの。リーアム・ニーソンの話題作『ブラックライト』が全国公開

 今回、ニーソンが扮するのはFBI長官直々に雇われた、通称“フィクサー”と呼ばれる役。潜入捜査をしている秘密捜査官に危険が迫った際、身を挺して救出するという役割を担っている。ある秘密捜査官から聞いた話は、彼を驚かせるに十分なものだった。FBIが一般人の殺人に関わっているというのだ。その捜査官は記者にも情報を伝えようとするが、途中で銃殺されてしまう。やがて“フィクサー”と記者は、極秘プロジェクト“オペレーション・U(ユニティ)”が件の銃殺やFBIの殺人と結びついていることを知るのだが、その大本に位置する男こそ実は“フィクサー”にとっての……(以下割愛)。

 正義、友情、上下関係、信頼関係、いろんなものが絡み合い、それをひとつひとつ丁寧にほぐしていくかのように“フィクサー”は事にあたる。が、彼とて人の子、常に冷静というわけにはいかない。魔の手が家族に迫った時の、なんという表情の険しさ。命懸けで敵と向き合わなければならない時が来たと悟ったものの、若き日のような体力を使った立ち回りは到底不可能だ。さあ、そこで長い人生の間に培った知識と経験がものをいう。頭をフルに使い、五感を研ぎ澄ませ、テコの原理を生かして闘いにあたる。その部屋にある道具をフルに活用しつつ、水や電気の特性も利用して、ひじょうに知的でロジカルなアクションを構築していく。

画像2: 知的なアクション・シーンも見もの。リーアム・ニーソンの話題作『ブラックライト』が全国公開

 この“柔は剛を制す”的アプローチ、中年以降に差し掛かった者には、じつに示唆に富んだものに感じられるはずだ。われわれ一般市民がこうしたアクションをしなければならないシチュエーションになることはほぼないと思われるが、しなやかな頭脳は銃の暴発や強力なパンチをかわすことができるのだ。そこをこの作品は、実に鮮やかに描いてくれた。

映画『ブラックライト』

3月3日(金)新宿バルト9ほか全国ロードショー

出演:リーアム・ニーソン、エイダン・クイン、エミー・レイヴァー・ランプマン、テイラー・ジョン・スミス
監督:マーク・ウィリアムズ
撮影監督:シェリー・ジョンソン
配給:クロックワークス
2021 年/オーストラリア/104 分/原題:BLACK LIGHT/G
(C)2021 BL Productions LLC; Allplay Legend Corporation

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