エソテリックから、「名盤復刻シリーズ」の最新タイトルとして、アナログレコード2作品「ドヴォルザーク 交響曲第9番『新世界より』」「チャイコフスキー バレエ『白鳥の湖』ハイライト」が発表された。発売は5月22日となる。価格はそれぞれ¥6,600(税込)。
なお、上記2タイトルは、ステレオサウンドストアでも販売する。
エソテリックでは、昨年1月に音楽ソフトを制作するためのラボラトリー「エソテリック・マスタリング・センター」を設立し、独自の「Esoteric Mastering」を駆使して、SACDによる高音質なソフト群を送り出してきたが、今回、新たにアナログレコードコレクションのリリースが決定し、その第一弾として上記2タイトルが発表された。
さて、今回のアナログレコード制作にあたっては、オリジナルマスターより、新たにアナログレコード専用のマスタリングを行なっているのが特徴となる。上で紹介した新たな「Esoteric Mastering」を使用し、これまで同様に入念に調整されたESOTERICの最高級機材Master Sound Discrete DACとMaster Sound Discrete Clockを投入し、さらにMEXCELケーブルを組み合わせることで、高音質化を徹底して目指したマスターを作成したということだ。
アナログ・カッティングについては、ミキサーズラボにて、アナログ最盛期の名機、ノイマン社製カッティング・レース「VMS80」を使用しているそうで、同機は現在、日本国内では2台しか稼働していないという。そして、ミキサーズラボの協力を得て、同社カッティングルームに「Esoteric Mastering」の機材を持ち込み、出力をノイマン社製カッティング・コンソールSP79Cにダイレクトに接続。コンソールのイコライザーを使わずに、「Esoteric Mastering」サウンドをそのまま、カッティング工程へと届けているということだ。カッティング・エンジニアは、ミキサーズラボの北村勝敏が担当している。
【アナログ・カッティング機材】
カッティング・レース「ノイマン VMS80」
カッティング・コンソール「ノイマン SP79C」
カッターアンプ「ノイマン SAL74B」
カッターヘッド「ノイマン SX74」
ちなみにカッティングでは、音質を追求するために、コンソールへの伝送方式を変えながら、複数のラッカー盤を作成しているそうで、さらにそのラッカー盤をエソテリック・マスタリング・センターへ持ち帰り、同社のアナログターンテーブル「Grandioso T1」を用いて試聴・音質確認を行ない、最適な伝送方法を決定しているということだ。