ソニーは、同社のLEDディスプレイ、Crystal(クリスタル)LEDに、新たにBHシリーズ「ZRD-BH12D」「ZRD-BH15D」とCHシリーズ「ZRD-CH12D」「ZRD-CH15D」を発売する。画素ピッチはZRD-BH12DとZRD-CH12Dが1.27mm、ZRD-BH15DとZRD-CH15Dが1.59mmで、どちらも従来のC/Bシリーズとほぼ同等となる。すべてオープン価格で、4月の発売を予定。
Crystal LEDは、ソニーが開発した高画質LEDディスプレイシステムで、モジュラーの組み合わせにより自由なサイズと形状で大画面を構築可能。さらに、正確な色再現性や豊かな階調表現、広視野角を備え、没入感のある映像で空間演出を実現してくれる。サイネージなどの大画面表示や、最近注目を集めているバーチャルスタジオなど、大画面ディスプレイの活躍の場を広げているアイテムだ。
BHシリーズは、1,700cd/m2(平方メートル)の高輝度と外光の反射を抑える独自の低反射コーティング技術が特長で、明るい場所でも豊かな色彩で映像表現が可能。一方のCHシリーズは、1,000,000対1の高いコントラスト比と独自のディープブラックコーティング技術による深い黒の表現が特長だ。新たに1,300cd/m2の高輝度化を実現することで、リアルで没入感のある映像をよりダイナミックに描き出してくれる。4機種ともにsRGB比で146%以上の広色域を実現した。
映像処理については、同社製テレビのブラビアで培った技術とCrystalLEDで培ったLED制御技術を応用した高性能画像処理プロセッサー「X1 for Crystal LED」を搭載。入力された映像をフレーム単位で解析し、超解像処理で細部まで鮮明な映像を表示する「リアリティ・クリエーション」や動きの速い映像を滑らかに表示する「モーションフロー」、正確な色再現性と豊かな階調表現を実現する「22ビットスーパービットマッピング」に対応した。
LEDの生産管理を厳密に行うことで、色ずれの少ない、均一でシームレスな大画面LEDモジュールを事前に組み立て、色調整した状態で出荷するため、設置時の色調整の手間が省け、色ずれの少ない大画面が構築できる。さらに、デジタル一眼カメラα(アルファ)で撮影し、その撮影データを設置調整に活用する「自動調整ツール」も開発された。PCの専用ソフトを使って迅速かつ正確に画面全体の色の均一性(ソフトウェアアップデートで対応予定)とLEDモジュールブロック間の目地を見えづらくする調整が行えるとのことだ。
ディスプレイキャビネット本体も新設計され、2021年発売モデルに比べて約10%の薄型化と軽量化を実現。また、工場出荷時に事前に組み立てられたふたつのLEDモジュールブロックをマグネットで簡単にキャビネットに装着できる構造にすることで、設置作業にかかる時間を短縮、設置性および保守性を大幅に向上させている。