パナソニックは本日、新たなくらしの空間を提案するテレビの新ラインナップとなる「ウォールフィットテレビ LW1シリーズ」を発表、その使い方を紹介するセミナーを開催した。

●ウォールフィットテレビ:
TH-55LW1 市場想定価格37万円前後(税込、11月下旬発売)
TH-55LW1L 市場想定価格33万円前後(税込、11月下旬発売)
●レイアウトフリーテレビ:
TH-43LF1L 市場想定価格17万円前後(税込、11月下旬発売)

画像: インテリアトータルコーディネーターのMAKOさんによるLW1を使ったコーディネイト

インテリアトータルコーディネーターのMAKOさんによるLW1を使ったコーディネイト

 同社では昨年、チューナーとディスプレイが分離し、テレビを部屋中どこにでも簡単に移動できるレイアウトフリーテレビ「TH-43LF1」を発売した。このモデルはユーザーに好評で、同社ではそのコンセプトを進めて、“くらしスタイルシリーズ” として展開することになった。具体的には「ウォールフィットテレビ」「レイアウトフリーテレビ」「ポータブルテレビ」の3シリーズとなる。

 そのキーとなるLW1シリーズは、55インチ有機ELディスプレイとチューナーがペアになった製品で、チューナーとディスプレイの間はLF1同様に無線で4K映像と音声が伝送される仕組みだ。

 ディスプレイは重さ12.5kgと、従来の有機ELテレビに比べて軽量化されており、付属の専用金具を使うことで石膏ボードに簡単に壁掛できるのが最大の特徴となる(金具の取り付け位置が示された説明シートも付属)。しかもその際、後ろの壁からディスプレイ前面までわずか3.5cmとのことで、これまでの壁掛設置(55JZ1000で12.6cm)の4分の1ほどに収まるのも魅力だろう。

画像: くらしスタイルシリーズ。左からLW1、LF1。右端はプライベート・ビエラ

くらしスタイルシリーズ。左からLW1、LF1。右端はプライベート・ビエラ

 ポイントとなる無線伝送技術はLF1に搭載されていたものを継承しており、同社がプライベート・ビエラやディーガで培ってきた伝送技術や再エンコード技術が活かされている。55インチ有機パネルはLZ1000シリーズと同等の仕様で、各種映像処理回路なども同様とのことだ。

 チューナーはBS/CS4K×2と地デジ/BS/CSチューナー×3を内蔵。ここにアンテナケーブルをつないで放送を受信、上記の通り無線伝送でディスプレイに信号を送っている。さらにLW1のチューナーは2TバイトのHDDを内蔵しており、放送番組の録画が可能、録画機能がいらないという場合はHDD非内蔵(外付けUSB HDDへの録画には対応)のLW1Lがお薦めだ。

 ちなみにLW1とLW1Lの違いはこの録画機能の有無のみとなる。なお、今回同時発表されたTH-43LF1Lは、既発売のTH-43LF1のチューナー違いで、LF1LはHDD非搭載機となっている(外付けUSB HDDへの録画は可能)。蛇足ながら、LW1とLF1、LW1LとLF1Lのチューナーはそれぞれ同じものということだ。

画像: LW1を実際に壁掛したところ。出っ張りはわずか3.5cmとのことで、絵画と同じ雰囲気で設置できる

LW1を実際に壁掛したところ。出っ張りはわずか3.5cmとのことで、絵画と同じ雰囲気で設置できる

 HDMI入力はディスプレイ部側面に2系統準備され、ゲーム機やBDレコーダー等をつなぐ場合はこちらを使うことになる。なお、両端子とも4K/120p信号の入力が可能となっている。

 LW1、LW1Lのもうひとつの注目点がビエラとして初めてアクチュエーターを搭載した点だ。有機ELパネルの背面に2基内蔵し、画面を振動させて音を再生している。こうすることで従来機のようなスピーカーボックスが必要なくなり、ディスプレイ部の薄型化が実現できたという。

画像: パナソニック エンターテインメント&コミュニケーション株式会社 副社長執行役員 ビジュアル・サウンドビジネスユニット長の阿南康成さん

パナソニック エンターテインメント&コミュニケーション株式会社 副社長執行役員 ビジュアル・サウンドビジネスユニット長の阿南康成さん

 本日開催されたセミナーでは、パナソニック エンターテインメント&コミュニケーション株式会社 副社長執行役員 ビジュアル・サウンドビジネスユニット長の阿南康成さんが登壇し、LW1シリーズ開発の狙いを紹介してくれた。

 日本では、高度経済成長期にテレビが家庭に広く普及したこともあり、お茶の間(リビング)の中心にテレビがあるというライフスタイルが普通だった。しかし近年は家庭でのエンタテインメントが増え、またインテリアなどにもこだわる層も多くなっている。

 そういった中にはテレビをリビングからなくしたいという意見も散見されるとかで、パナソニックではそういった声を受けて、“テレビ中心のくらし” から “くらし中心のテレビ” を目指し、くらしスタイルシリーズを充実させたということだろう。

画像: インテリアスタイリストの窪川勝哉さんは自身の部屋にLW1を導入したイメージを再現

インテリアスタイリストの窪川勝哉さんは自身の部屋にLW1を導入したイメージを再現

 続いてLW1シリーズの特徴についてビジュアル・サウンドビジネスユニット 国内マーケティング部 部長の金澤貞善さんが解説してくれた。

 同社のアンケートによると、置き場所が限定される家具や家電は何かという質問に対し、テレビがもっとも多く選ばれたという。アンテナ端子の場所が限られている、置き台が必要といったことがその理由で、その意味ではリビングのレイアウトで障害になるのがテレビという捉え方もできるかもしれない。

 くらしスタイルシリーズは、「どこにでも置ける」(無線伝送)、「すっきり置ける」(接続は電源ケーブル1本)、「壁に簡単に掛けられる」(専用金具をピンで止めることで壁掛け可能)といった対策でその問題を解消、有機ELならではの高画質と合わせて、新時代のテレビを提案しているのだ。

画像: LW1の背面はほぼフラットに仕上げられている。右下の電源ケーブルは長さの調整も可能で、細部にまで配慮が行き届いている。なお写真は別売のスタンド(¥8,800、税込)を使って台に置いた状態

LW1の背面はほぼフラットに仕上げられている。右下の電源ケーブルは長さの調整も可能で、細部にまで配慮が行き届いている。なお写真は別売のスタンド(¥8,800、税込)を使って台に置いた状態

画像: 専用の壁掛金具。写真の大型金具2個をそれぞれ10本の付属ピンで壁に取り付け、そこにディスプレイをぶら下げる。ディスプレイ下側はひとまわり小さな金具にマグネットで固定する仕組みだ。ピンは専用治具を使えば簡単に挿すことができた

専用の壁掛金具。写真の大型金具2個をそれぞれ10本の付属ピンで壁に取り付け、そこにディスプレイをぶら下げる。ディスプレイ下側はひとまわり小さな金具にマグネットで固定する仕組みだ。ピンは専用治具を使えば簡単に挿すことができた

 といってもその魅力は実際に製品を見ないと充分伝わらないかもしれない。パナソニックでは明日(10月7日)から東京・青山のLUMIX BASE TOKYOでLW1シリーズの先行展示を行うとのことだ。くらしスタイルシリーズに興味のある方は、ぜひ現地に足を運んでいただきたい。

 またStereoSound ONLINEではLW1シリーズの開発意図・技術的な特徴について、麻倉怜士さんによるインタビューも実施している。その詳細は麻倉さんの連載「いいもの研究所」で近日公開予定なので、お楽しみに。

画像: 今回のセミナーでは、インテリアスタイリストの窪川勝哉さん(写真右から2番目)と株式会社Laugh style代表 インテリアトータルコーディネーターのMAKOさん(写真右端)をゲストに迎えて、インテリアから見たテレビの有りようについてトークセッションも行われた

今回のセミナーでは、インテリアスタイリストの窪川勝哉さん(写真右から2番目)と株式会社Laugh style代表 インテリアトータルコーディネーターのMAKOさん(写真右端)をゲストに迎えて、インテリアから見たテレビの有りようについてトークセッションも行われた

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