SONOSジャパンは9月14日、プランドイベント「Feel More with Sonos」を開催した。

 ご存知の方も多いだろうが、SONOSは2002年にアメリカで創業したオーディオブランドで、当初からWiFi伝送を活用した音楽再生機器をリリースしてきた。そのサウンドやデザイン、操作性に魅了され、同社製品のファンになる人も多いという(通常“SONOS沼”と呼ばれる)。

 今回のイベントは、サウンドバーの「Sonos Ray」と小型サブウーファー「Sub Mini」の新製品お披露目を兼ね、同社がラインナップしているサウンドバー製品を中心に体験できるというものだった。

画像: SONOS CEOのパトリック・スペンス氏

SONOS CEOのパトリック・スペンス氏

 冒頭、同社のCEOであるパトリック・スペンス氏のビデオメッセージが上映された。スペンス氏は、「サウンドは耳で聴くだけでなく、感じ取るものです。そして感情や記憶を呼び起こしてくれます。最近はストリーミングやハイレゾも普及が進み、手軽にそういった体験が可能になっています。RayやSub Miniは日本の家庭にぴったりのサイズでその体験を提供します」と、同社製品の魅力を語った。

 続いてSonosグローバル製品企画部門 バイスプレジデントのジェフ・ジェフ・ダーダリアン氏が登壇し、SONOS製品の開発プロセスを紹介してくれた。氏によると、SONOSでは商品企画の際に4つの柱があるという。

 第一が「Brilliant Sound」で、アーティストが狙った音をそのまま届けることがコンセプトという。第二は「Freedom of Choice」で、SONOS製品は100以上のストリーミングに対応するなど、再生できるコンテンツの幅が広い。これはユーザーに選択の自由を与えるためのものだ。

画像: SONOSのサウンドバー3モデルやサブウーファーの「Sub Mini」なども展示

SONOSのサウンドバー3モデルやサブウーファーの「Sub Mini」なども展示

 3つめは「Easy Experience」。最近のオーディオビジュアル機器は設定が難しくなりがちだが、SONOSではスマホアプリを使うことで簡単、シンプルな設定を可能にしている。これを理由に同社製品を選ぶ人も多いそうだ。

 最後は「Calm Design」で、リビング等で使うにはテクノロジーだけでは駄目で、落ち着いたデザインも必要という。SONOS製品は優れたインダストリアルデザインで、ユーザーの没入体験を邪魔しないように配慮しているわけだ。

 また新製品についての説明も行われた。まずRayはオールインワンサウンドバーで、テレビや映画で重要な声質にこだわって、センターの明瞭度をアップしている。また音の広がりにも配慮し、身体全体で感じるインパクトのある低音を目指したそうだ。

画像: Sonosグローバル製品企画部門 バイスプレジデントのジェフ・ジェフ・ダーダリアン氏(右)とRhizomatiks真鍋大度氏(中央)によるトークセッションも開催された

Sonosグローバル製品企画部門 バイスプレジデントのジェフ・ジェフ・ダーダリアン氏(右)とRhizomatiks真鍋大度氏(中央)によるトークセッションも開催された

 サブウーファーのSub Miniは、円柱形のユニークなデザインが特徴。小型の本体に6インチウーファー2基を対向配置し、余分な振動をキャンセル、豊かな低音再生を実現する。Rayはもちろん、既発売のサウンドバー「BEAM(GEN2)」との組み合わせにもぴったりという。

 さて今回、SONOSとRhizomatiks真鍋大度氏のコラボレーションによるデジタルアートコンテンツ「Tokyo Mating Dance」も制作されており、眞鍋氏立ち会いの下で上映されている。そのサウンドは、「Arc」と「Sub」「Sonos Five」の組み合わせで再生された。

 UAの歌声を真鍋氏がオリジナルソフトを使ってビジュアル化したとかで、サウンドはドルビーアトモスで制作された。眞鍋氏は空間オーディオの特長を可視化することを目指したそうで、音のオブジェクト位置情報から映像を作成したり、Aiに渋谷、交差点、映像といったデータを入力して作った画像が組み合わせられていた。

 眞鍋氏も、「楽曲を作っている時はスタジオのサウンドを家庭で再現できるか心配でしたが、今日のシステムで再生した音を聴いて安心できました。表現者としては使いやすいシステムで、好奇心がくすぐられる存在です」とサウンドにも満足している様子だった。

画像: 岩井俊二氏からのビデオメッセージも上映された

岩井俊二氏からのビデオメッセージも上映された

 続いて映画監督の岩井俊二氏からのビデオメッセージも上映された。岩井監督は、映画作品に於けるセリフや効果音、音楽の重要性を解説、自身の作品から『ラストレター』を採り上げ具体的な聴き所を紹介してくれた。

 例えば、福山雅治と松たか子がバス停で会話するシーンでは日暮らしの鳴き声が、神木隆之介と森七菜の川でのシーンではBGMとして流れるピアノ曲が作品に大きな影響を与えるとして紹介。その“音”を聴かせるスピーカーが映画鑑賞にも重要なアイテムであると語っていた。

 イベント終了後は、Ray、BEAM、Arcそれぞれのパフォーマンス体験会に移り、会場内に設けられた3つのスペースでストリーミング音楽や動画配信、ディスクメディアを使ったデモが行われた。

画像: サウンドバー「Arc」とワイヤレスサブウーファー「Sub」を使ったデモ

サウンドバー「Arc」とワイヤレスサブウーファー「Sub」を使ったデモ

 この3モデルはサイズもスペックも異なるが、音の傾向は共通しており、クリアーなヴォーカルや心地いい包囲感が再現されていた。さらにSubやSub Mini、Sonos Oneなどを加えてサラウンドシステムを構築すると、低音がしっかりベースを支え、アクション映画もピラミッド型の音場で楽しむことができた。そういった発展性もSONOSの魅力といって間違いないだろう。

 なおイベントとは別に、ジェフ氏と眞鍋氏にSONOS製品やコラボコンテンツについてより詳しいお話をうかがうことができた。その詳細は改めて紹介したい。(取材・文:泉 哲也)

https://www.sonos.com/ja-jp/home

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