【OTOTEN2022リポート】ガラス棟B1/G403　NHKの8Kシアターやアストロデザインの22.2chチェアスピーカーが大好評。フィダータのオーディオ用ディスクドライブの音も凄かった

NHK、アストロデザイン／ガラス棟B1F

　OTOTEN2022の入場受付を過ぎてすぐのスペースで展示を行っていたのは、NHKとアストロデザインの2社。どちらもBS8K/4K放送で採用されている22.2ch音声をフィーチャーした内容だ。

　NHKでは、これまでも様々なイベント会場に出展していた22.2chの8Kリビングシアターを設置、シャープのMini LEDバックライト搭載8K液晶テレビ「8T-C85DX1」（オープン価格）との組み合わせで、8K放送でオンエアしたコンテンツから「ウィーン・フィル演奏会」「体感！ ニッポンの夏まつり」などを上映していた。

　さらに今回はこのスペースに4.1.4のドルビーアトモス再生環境を追加し、パナソニックの「DMR-ZR1」（オープン価格）で録画した4K/22.2ch番組を、DMR-ZR1の変換機能を使ってドルビーアトモスで再生するというデモも行われた。ドルビーアトモスの再生環境はAVセンターがヤマハ「RX-A8A」（￥484,000、税込）、スピーカーもヤマハのNSシリーズという構成だった。

　22.2chはこれまでイベント等でしかその実力を体験することができなかったが、DMR−ZR1の登場でぐっと身近になってきた。ドルビーアトモスで22.2chの醍醐味がどれくらい再現できるかを確認したいというオーディオビジュアルファンも多かったようで、今回のデモも数時間待ちという盛況ぶりだった。

　そんな22.2chをよりダイレクトに体験できたのが、アストロデザインのチェアスピーカー「TamaToon　SA-1852」（オープン価格）のデモだろう。椅子の内部に設置された24個のスピーカーでリアルなサラウンド音場を再生するもので、その包囲感、臨場感に多くの来場者が驚いていた。

　またアストロデザインのトピックとして、32chマルチチャンネルパワーアンプ「PA-1853/RB-1853」（￥2,750,000、税込）も注目を集めていた。これは2系統のHDMI入力を備え、MPEG4-AAC/22.2chのデコードに対応したモデルで、一台で22.2ch再生が可能となっている。同社ではこの製品をホームシアター用としても展開できないか検討している模様だ。

アイ・オー・データ／G403

　アイ・オー・データは、フィダータブランドの新製品ディスクドライブ「HFAD10-UBX」（￥495,000、税込）とRoonサーバー機能を内蔵したミュージックサーバー「HFAS2」（価格、発売日未定）を展示、ネットワークオーディオ愛好家の多くが同社ブースで足を止めていた。

　デモでは2万円弱で販売されている同社製外付けディスクドライブとHFAD10-UBXを使い、同一環境でCDを再生、どれくらい音が変化するかという比較も行われていたが、その差は歴然。HFAD10-UBXではオーディオ用CDトランスポートと変わらないクォリティのサウンドが再生されていた。

　一方のHFAS2はRoon OSを搭載しているので、他にRoonサーバーを準備しなくても手軽にRoonの再生環境を構築できる。さらに光LAN対応ポートも搭載しているので、対応機器との間で高品質な信号伝送も可能になる。ネットワークプレーヤーとしても動作し、USBに加えて同軸（XLR、RCA）や光のデジタル出力も装備している。