注目の気鋭、川延幸紀監督の劇場公開デビュー作『「16」と10年。遠く。』の再上映が、2月19日(土)から東京池袋シネマ・ロサにて行なわれる。主演は大門嵩と兎丸愛美。

 兎丸が演じる“雪那”は、中学3年生の時に両親を失い、地元の大地主に引き取られた。しかしその頃から彼女は学校を休みがちになる。大門が演じる“馨”は雪那の異変の根っこに大地主のダークサイドがあることを知るが、彼女のおかれている状況を変えるにはあまりにも無力だった------。馨、雪那はこのとき16歳。

画像1: 過去の記憶に縛られた青年と幼なじみの女性、その二人の記憶と嘘をめぐる再生の物語を描く力作『「16」と10年。遠く。』がこの2月19日から再上映。19、23、25には舞台挨拶も予定

 馨は心を燃え上がらせたまま大人になった。後悔の炎かもしれないし、怒りの炎かもしれない。だが彼はそれを内に秘め、都会で穏やかに穏やかに毎日を送っている。そして、ある催しで偶然、馨と雪那は再会するのだが、彼女の記憶はすっかり失われていた。馨と雪那は10年間の喪失を取り戻すため、故郷に向かう。

 優しさが光る作品だ。事故や暴力に関しても直接的には描かず、あくまでもスタティックにまとめ、観る者の想像力に訴えていく。音楽でいうとピアニシモからメゾフォルテあたりに徹底的にこだわっている感じだ。大げさなところを出したり、どうだといわんばかりにドラマティックに盛り上げたりはしない。キメ細かな描写や表情、間に富んだセリフは、“静かなるエモーション”というべきものを湛え、観終わった後の余韻もただならぬ深さを持つ。

画像2: 過去の記憶に縛られた青年と幼なじみの女性、その二人の記憶と嘘をめぐる再生の物語を描く力作『「16」と10年。遠く。』がこの2月19日から再上映。19、23、25には舞台挨拶も予定

 このところ『COME & GO カム・アンド・ゴー』『きみは愛せ』など、続々と出演作の公開されている兎丸愛美が、いまにも消え入りそうな16歳のはかなさを表現しているところも話題を集めるに違いない。

映画『「16」と10年。遠く。』

2月19日(土)より池袋シネマ・ロサにて再上映

<舞台挨拶日程>
2月19日(土) 20:00の回上映後
登壇予定者:兎丸愛美 川延幸紀(監督)

2月23日(水) 20:00の回上映後
登壇予定者:大門嵩 兎丸愛美 森脇なな 川延幸紀(監督)

2月25日(金) 20:00の回上映後
登壇予定者:大門嵩 兎丸愛美 森脇なな 川延幸紀(監督)

<キャスト>
大門 嵩 / 兎丸 愛美 / 三江 彩花 / 森脇 なな / 金子 寧々 / 奥居 元雅 / 大山 真絵子 / 真柴 幸平 / 森 恵美 / 壱の木 成 / 齋藤 博之 / 宇田川 さや香 / 赤松 真吾 / 藤 入鹿 / 花 / 細川 佳輝 / 白奈 里渉 / 藪田 真衣 / 村松 えり / 水沢 有礼 / 佐田 淳 / 田村 宗慈 / ぱいぱいでか美

<スタッフ>
監督・脚本:川延幸紀 撮影:野辺康介 録音:早川竜馬 音楽:服部義広 VFX:波多柾之(やさしい世界) メイク:MAYUCO 宣伝:西出壮宏 ロゴデザイン:UDON
2020年/日本/DCP /カラー/109分/5.1ch
(C)Backlight Film Co.

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