旭化成エレクトロニクス(AKM)は、VELVET SOUNDブランドのD/Aコンバーター(DAC)とA/Dコンバーター(ADC)について、以下の13製品のサンプル出荷を再開したと発表した。今年1月から順次スタートしており、量産品は2022年第3四半期に供給開始の見込みとのことだ。
●115dB 768kHz/32ビット2/4/6/8チャンネルDAC:AK4452、AK4454、AK4456、AK4458
●111dB 768kHz/32ビット 4/8チャンネルADC:AK5534、AK5538
●115dB 768kHz/32ビット 2/4/8チャンネルADC:AK5552、AK5554、AK5558
●121dB 768kHz/32ビット 2/4/8チャンネルADC:AK5572、AK5574、AK5578
●優れた電源電圧変動除去比特性を持つ差動入力型32ビット ステレオDAC:AK5522
AKMは1980年代後半からΔΣ変調技術をベースとした数多くのオーディオICを送り出してきた。製品の累計出荷数量は35億個を越え、音に関するあらゆる分野で2500社以上の製品に採用されてきたという。
VELVET SOUNDは、AKMの新世代オーディオデバイスに与えられた「サウンドフィロソフィー」とそれを実現する「アーキテクチャ」「コアテクノロジー」のブランド。「原音重視」「情報量と力強さの両立」をコンセプトに設計された新回路は高性能と豊かな音楽性を実現し、ハイレゾオーディオ時代にふさわしい余裕のスペックとフィーチャーを搭載したラインナップとなる。
実際AKMのDACチップはマランツ、デノンのAVセンターやCDプレーヤーを始めとする多くのメーカー製品に採用され、オーディオビジュアルファンにはお馴染みの存在だった。2020年の半導体製造工場火災による影響でチップの出荷が滞っていたが、今回その一部が再開することになる。
今回発表されたラインナップには、ハイエンドモデルで使われていた「AK4497」や「AK4499」といったモデルは含まれていないのが残念だが、まずはAKM製品の復活を喜びたいところだ。