英国レガは1973年に創設されているから、もう老舗というべきオーディオ企業だ。プラナー3の最初期モデルは1976年に登場し、改良を重ねて現在に至っている。本機は2016年に発売された最新のプラナー3である。そこにアドヴァンスドEBLTという上位機の駆動ベルトを奢ったことで、mk2という呼称が与えられたのである。
Record Player System
レガ Planar3 mk2 ¥110,000(税別)
▶︎カートリッジ部(Elys2)
●出力電圧:6.8〜7.2mV
●適正針圧:1.75g トーンアーム部(RB330)
●型式:ダイナミックバランス型
●適合カートリッジ重量:4.5g〜8.5g(ウェイト追加で〜14.0g)
▶︎プレーヤー部
●駆動方式:ベルトドライブ
●回転数:33・1/3、45rpm
●ターンテーブル:12mm厚ガラス製
●寸法/重量:W447×H117×D360mm(ダストカバー含む)/6.0kg
●備考:カートリッジなし仕様(¥95,000/税別)あり
●問合せ先:完実電気(株)TEL 050(3388)6838
合理性を徹底的に追求したプレーヤーは、隙のないシンプルさで武装している。厚く平面性の高いガラス製プラッターはじゅうぶんな慣性質量を得ており、感度の高い先細りのテーパード・トーンアームはダイナミックバランス型。付属するMM型フォノカートリッジもレンジが広く実用的な良品。本機はプーリー径から50Hz地域用と60Hz地域用があるため、購入時に間違わないよう。また、トーンアームは高さ調整ができない構造なので他社製のフォノカートリッジを装着する場合は注意してほしい。
プラナー3 mk2は、本誌リファレンスのシステムで試聴している。回転の安定性は抜群でトーンアームも高感度。操作の感触も優れており、これで精密な針圧計があれば文句はない。ドナルド・フェイゲンの米国盤は音調バランスも好ましく、太く厚みのあるMM型らしい音だ。ゲルギエフ指揮「春の祭典」で聴く怒涛の打楽器の迫力も抜群。S/N感も高いし、音楽の掴みどころが巧いと思わせる。コストパフォーマンスも抜群といえる。