アストロデザイン、大日本印刷(DNP)、シャープ、ソシオネクスト、輝日、ドルビージャパンの6社は、8Kの高精細映像と立体音響技術ドルビーアトモスを掛け合わせた没入感の高い映像コンテンツを日本で初めて制作し、5G通信を活用して安定的に配信していくことについて連携する。

 新型コロナウイルスの影響により、イベントやコンサートの多くが開催中止や延期となるなか、ライブ・エンタテインメントに関わる企業はビジネスモデル変革の取り組みを強化している。コロナ禍では密を避ける必要もあり、自宅でもライブ会場にいるような没入感の高い体験に対するニーズが高まっているためだ。

 こうしたなかで、映像コンテンツの制作や配信、映像・音響関連製品の開発・販売などを手掛ける6社が連携し、臨場感あふれる映像コンテンツを多様な環境で提供していくとともに、8Kの高精細映像やドルビーアトモスの市場拡大を目指していく。

画像: アストロデザインなど6社が、8K映像とドルビーアトモスによる没入感の高い映像の制作・5G配信で連携。コロナ禍でも楽しめる、臨場感あふれるライブ・エンタテインメントを支援する

今回の取り組みの特長

●8K高精細映像とドルビーアトモスによる映像コンテンツの制作
 8KはフルHDの16倍の高い解像度を持ち、高い品質の色域表現や多階調表現、輝度、画像の高速表示などに優れている。一方のドルビーアトモスは、前後左右に頭上からの音を加えた3次元空間内で本来の位置から音を鳴らし、あたかもその場にいるような臨場感・没入感が得られるシステムだ。これらの特長を活かして、迫力と没入感あふれる映像コンテンツを制作していく。

●コンテンツ制作から、視聴環境・伝送回線の構築まで提供
 コンテンツ制作に加え、配信や再生のインフラ構築まで、各社の強みを活かして一貫して提供する。8K映像のデータ量は大きいため従来はIP網での送受信は困難とされていたが、シャープの5G通信に対応した8K IP配信ソリューションや、ソシオネクストの8Kエンコーダー・デコーダー、輝日の動画配信プラットフォームや回線インフラ構築サービスなどを活用し、安定的でスムーズな配信を可能にしている。またさらなる市場拡大を目指し、さまざまな企業と連携していく協議会などの設立も検討していくとのことだ。

●8Kとドルビーアトモスによる映像コンテンツの主な利用シーン
 音楽や演劇などのライブイベント、エンタテインメント興行
 伝統芸能、文化財のアーカイブ構築および公開
 臨場感の高いe-sports体験や観戦
 教育・学術分野での高精細・臨場感を活かしたプログラム
 アート・芸術分野での創作体験の共有

●「P&Iラボ」で体験可能
 DNPのコラボレーション施設「P&Iラボ」では、5Gに関連した多様なソリューションを展示し、パートナーとのディスカッションやコラボレーションにつなげている。沖縄県恩納村の美しい風景・文化を撮影した「8K Heaven Island」と、東映の「スペクタクルライブステージ 神・鬼・麗 三大能∞2020」の映像コンテンツを体験可能。※「P&Iラボ」は、ビジネスパートナー向け施設のため、一般解放はしていません。

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