エミライは、FiiO製デジタルオーディオプレーヤーの中核をなす「M11」シリーズに、音質・処理速度・使い勝手を格段に向上した最新世代機「M11 Plus LTD」を発売する。アルミ合金とステンレス仕上げの2モデルで、どちらも世界完全限定生産。今夏の発売を予定している。
●デジタルオーディオプレーヤー
M11 Plus LTD Aluminum Alloy 市場想定価格¥99,000(税込、アルミニウム合金モデル)
M11 Plus LTD Stainless Steel 市場想定価格¥125,950(税込、ステンレススチールモデル)
M11 Plus LTDでは、AKM(旭化成エレクトロニクス)製ハイエンドDACチップ「AK4497EQ」を2基、左右独立構成で搭載することで、ノイズ特性に優れた繊細なサウンドを獲得している。AK4497EQは既に生産が完了しており、そのためにM11 Plus LTDも限定生産になっているようだ。
音声信号は最大384kHz/32ビットのリニアPCMと11.2MHzまでのDSDをサポート。ファイルフォーマットはAPE/WAV/FLAC/AIF/DSD/M4A/WMA/OGG/AAC/ALAC/MP3で、CUEシートも再生可能という。
再生処理を受け持つSoCにはクァルコム製「Snapdragon 660」を採用。低消費電力の実現により、最大11.5時間の連続再生が可能になった。内蔵RAMは4Gバイト、ストレージは64Gバイトで多数の楽曲も収納可能だ。
このSoCから送られたデジタルデータは、FiiO独自開発の第4世代FPGAに送られ、DACが処理しやすいようトリートメントが行われている。そこでは特注仕様のNDK製フェムト・クロック水晶発振器も組み合わされており、デジタルオーディオ回路全体に高精度かつ低ジッターのマスタークロックを提供している。
ヘッドホンアンプ回路はTHXの特許技術による「THX AAA-78アンプ」を採用。この回路は一般的なヘッドホンアンプ回路よりも(電源部が同じ場合でも)高い出力を実現でき、高S/Nや低歪みと相まって、より正確で自然な音を再現出来るという。
さらにM11 Plus LTDではTHX AAA-78アンプも第二世代に進化しており、低域のスケール感やシャープなフォーカス感を実現する駆動力、ノイズがいっそう気にならない再現を獲得した。
本体シャーシはこれまでの低ノイズ設計思想を推し進めた完全新規設計のレイアウトにするとともに、モジュール型の回路設計手法を採用した。各回路モジュールはシールドカバーで覆われ、デジタル部分とアナログ部分を完全に分離、相互干渉が発生しないので純度の高い音楽再現ができるという。
出力端子は3.5mmシングルエンド・ヘッドホン出力と2.5/4.4mmのバランス・ヘッドホン出力を装備、3.5/4.4mmのバランスライン出力としても使用可能だ。端子は兼用で、ライン出力時はヘッドホンアンプ部がバイパスされる。
ワイヤレス再生機能は、AirPlayとDLNAでのストリーミング再生に加え、Bluetoothの送信機能も装備。コーデックはSBC/AAC/aptX/aptX HD/LDACが使える。
また今回、専用レザーケースの「SK-M11 Plus LTD」(市場想定価格¥5,280、税込)も同時発表された。牛革にオイルワックス加工を施すことで高級感と艶やかな光沢を実現した。こちらは直販限定モデルとなっている。
「M11 Plus LTD」の主なスペック
●液晶モニター:5.5インチ・タッチスクリーン
●対応サンプリングレート:384kHz/32ビット、DSD11.2MHz(DSD256)
●再生周波数帯域:5Hz〜90kHz(-5dB)
●出力インピーンダンス:1Ω以下(アンバランス時)、2Ω以下(バランス時)
●バッテリー持続時間:約11.5時間(アンバランス時)、約10時間(バランス時)
●充電時間:約3時間
●寸法/質量:W75.7×H136.6×D17.6mm/310g(Aluminum Alloy)、405g(Stainless Steel)