PDNは、国産フォノカートリッジ、PLATANUS(プラタナス)の新製品「3.0S」の販売を本日よりスタートした。MC型フォノカートリッジで価格は¥350,000(税別)。
PLATANUSは「音楽そのものに忠実であること」をブランドポリシーに製造を行っている、フォノカートリッジデザイナー助廣哲也氏のオリジナルブランドだ。今回発売された3.0Sは従来からの高剛性思想をさらに進化させ、2ピース構造で、プラタナス・カートリッジ共通の高剛性磁気回路や、新採用のN45ネオジウムマグネット等により、これまでにない、上質で活力にあふれ、均整の取れた美しい再生音を実現している。
その主な特長は以下の通り。
●剛性磁気回路
カートリッジの磁気回路を構成するヨークには、純鉄など金属としては柔らかい素材を使用する。一方、リア側のヨークは音声波形の伝達を担うカンチレバーが取り付けられ、その振動をすべて受け止める支点でもある。しかし純鉄のような柔らかく粘りが強い金属は加工が難しく、板材の打ち抜きによるヨークと旋盤加工のポールピースを組み合わせて構成するのが一般的だった。
プラタナスではリアヨークを重要な構造の一部と考え、純鉄の塊から精密切削加工で製作することにより、最適な質量をリアヨークに持たせて剛性を高め、共振を抑えてレコードの音溝に込められたエネルギーを損なわないよう工夫している。
●新採用N45ネオジウムマグネット
3.0Sでは磁気回路に微細な変更を施すとともに面積を増したN45ネオジウムマグネットを採用。磁力による運動抵抗をダンパーの一部と捉え、コイルコアとヨークの位置関係を改めたことによるトレース能力の改善により、力感と豊かな空間再現を両立させている。
●異種アルミ合金の組み合せによる無共振筐体思想を貫いた2ピース構造
●高効率発電機構による出力電圧アップにより高S/Nを実現
●新筐体構造の採用により自重を軽量化
「3.0S」の主なスペック
●種別:MCカートリッジ
●発電形式:鉄芯入りムービングコイル型
●出力電圧:0.4mV
●再生周波数:10Hz〜50kHz
●インピーダンス:2.5Ω
●針先:ダイヤモンド/ラインコンタクト
●マグネット:ネオジウム(N45)
●針圧:1.9〜2.1g(標準2.0g)
●重さ:11.5g