先日お知らせした通り、NHKでは今日から8月3日（月）までの4日間、日本の夏の風物詩である夏祭りや花火をテーマにした『8K de 体感！日本の夏』を開催している。
会場となった東京ミッドタウン日比谷アトリウムには、440インチのマイクロLEDスクリーンが設置され、その周りにアングルを組んで22.2chぶんのスピーカーも設置されていた。
ちなみにマイクロLEDスクリーンを目にできる機会は実は少なく、日本国内のイベントで使われるのは、4K8K放送スタート時やラグビーワールドカップを含めて今回で5回目とのことだ。
なおイベントスペースの入り口には検温設備と消毒スプレーが準備されているので、まず体温確認をした上で会場に入ることになる。スクリーンの前には13人ぶんの椅子と27人分の立ち見席（マーキングあり）が設置され、ソーシャルディスタンスを守りながら8Kを楽しめる。
440インチの8K映像をかぶりつきで楽しめる貴重なイベントです
そこで上映されるのは『青森ねぶた祭』『長岡の大花火』『徳島・阿波おどり』など、BS8Kでオンエアされたお祭りをテーマにした番組がメイン。その他に『8K SELECTION』として『紅白歌合戦』のダイジェストや『BS4K・BS8K こっち すごいよ。』といった番組紹介も上映されている（8Kの西野七瀬ちゃんも必見）。
StereoSound ONLINEが取材にお邪魔した時には、『鮮烈と沸騰の夏〜青森ねぶた祭2015〜』が上映されていたが、その映像にはやはり圧倒される。ねぶたの山車それぞれのディテイル、書かれた文字の読みやすさなど、とにかく情報量が桁外れに多い。
また内側から照明で照らしていることによる微妙な色あいや輝度の再現が見事だし、何より立体感の再現が秀逸。手前に張り出した装飾は3D映像を見ているかのようで、こちらに山車が迫ってくると思わず身をすくめてしまいそうになる。映像の奥行再現も自然で、スクリーンの向こうに青森の街並みが広がっているのではと錯覚しそうなほどだ。
会場内にアングルを組んで、22.2chスピーカーを配置している
それに組み合わせる22.2chサラウンドも、なかなかの迫力。山車の担ぎ手のかけ声や、跳ね人（ハネト）と呼ばれる参加者の歓声が視聴者を取り囲み、お祭りに参加した気分にさせてくれる。会場内を動いてみた印象では、椅子席2列目と立ち見席1列目の中央あたりの包囲感再現が一番リアルだった。お出かけの際はそのあたりで楽しんでみていただきたい。
なおこれらの『お祭』の番組はサーバーから再生されており、放送時のような圧縮はかかっていないという。その意味でも今回の会場で見る映像・音声はきわめて貴重なコンテンツといえる。
その他、8月1日〜2日の午後3時からは『大相撲中継』が、3日午後4時からは『宝塚スペシャルシート』も上映される。こちらは受信したBS8K放送が上映されているそうなので、ぜひそのパフォーマンスも確認していただきたい。
8Kという言葉を聞いたことがある方は多いだろうが、その実力を本当に体験したことのある人はまだまだ少ないのではないだろうか。今回のイベントはそれを最上の形で体感できる場なのは間違いない。お時間のある方は、感染症対策にも充分配慮した上で、足を運んでいただきたい。
ソーシャルディスタンスを守りながらイベントが楽しめるよう、椅子も離して設置。立ち位置もマーキングされている
『8K de 体感！日本の夏』
●会場：東京ミッドタウン日比谷 アトリウム（東京都千代田区有楽町1-1-2）
●上映システム：440インチマイクロLEDスクリーン、22.2chサラウンド
●開催期間：7月31日（金）〜8月3日（月）
●主な上映コンテンツ:
8月1日 11;00〜21:00
11:00〜『鮮烈と沸騰の夏〜青森ねぶた祭2015〜』
12:30〜『体感！ ニッポン の夏まつり』
15:00〜『大相撲』
18:00〜『大迫力！ 長岡の大花火』
19:00〜『夏真っ盛り！ ニッポンの祭り 青森ねぶた祭』
8月2日 11:00〜21:30
11:00〜『宝塚スペシャルラウンジ』
12:30〜『大迫力！ 長岡の大花火』
13:00〜『鮮烈と沸騰の夏〜青森ねぶた祭2015〜』
14:00〜『星野源 LIVE In New York』
15:00〜『大相撲』
18:00〜『鮮烈と沸騰の夏〜青森ねぶた祭2015〜
19:00〜『夏真っ盛り！ ニッポンの祭り 長岡の大花火』
8月3日 11;00〜21:00
11:30〜『鮮烈と沸騰の夏〜青森ねぶた祭2015〜』
12:30〜『体感！ ニッポン の夏まつり』
15:00〜『宝塚スペシャルラウンジ』
16:00〜『宝塚スペシャルシート2018雪組公演「ひかりふる路」』
19:00〜『夏真っ盛り！ ニッポンの祭り 徳島・阿波おどり』
（取材・文：泉 哲也）
