画像: Record Player System VPI Prime Scout ¥398,000 トーンアーム部(JMW9)●型式:スタティックバランス型●有効長:223mm(スピンドル・ピボット間) プレーヤー部●駆動方式:ベルトドライブ●モーター:ACシンクロナスモーター●回転数:33・1/3、45rpm ●ターンテーブル:アルミダイキャスト製4.76kg●寸法/重量:W482×H221×D385mm/14.5kg●備考:写真のカートリッジは別売

Record Player System

VPI
Prime Scout
¥398,000
トーンアーム部(JMW9)●型式:スタティックバランス型●有効長:223mm(スピンドル・ピボット間)
プレーヤー部●駆動方式:ベルトドライブ●モーター:ACシンクロナスモーター●回転数:33・1/3、45rpm
●ターンテーブル:アルミダイキャスト製4.76kg●寸法/重量:W482×H221×D385mm/14.5kg●備考:写真のカートリッジは別売

回転摩擦を排除のワンポイント・サポートアーム搭載

 VPIは米ニュージャージーのオーディオメーカーで、主としてアナログプレーヤーに独創性豊かな技術をもっている。Scoutシリーズは、2001年から累計12にのぼる各種アウォードを獲得してきたという代表作。その最新ヴァージョンが当機である。

 大きめのACシンクロナスモーターと段付きプーリーによってベルト駆動される2速度プラッターは、公称質量4.76㎏におよぶアルミ合金製。ネジ込み方式のスタビライザーでレコードをじんわり押し付ける構造だ。

 馬力頼みの万事豪快アメリカ流儀かと思ったらそうではない。9インチサイズのJMW9トーンアームは、回転摩擦を断固排除したワンポイントサポート。制動オイルを使っていないし、加えてピボット部のすこし手前から出ている信号線のわずかなスプリング効果をアンチスケーティングに積極活用するといった、芸のこまかい技巧派だ。フィンガーリフトを持つとアームはふらふらするわけだが、音溝に落し込まれた針先はずばり安定する。もしも左右に傾いている場合は、カウンターウェイトを回して重心位置を修正すればよい。

 カートリッジは、本誌リファレンスのフェーズメーションPP2000を使用。トータルで予想外にまとまりのよいターンテーブルシステムだ。同一音源のCDと聴き比べればアナログの妙味がすんなり感得できるし、S/Nやレンジ感など基本性能にまつわる満足度もじゅうぶん。聴き慣れたLPでも嬉しくなりそうな現代の高C/P機だ。

画像: ↑トーンアームJSW9はアルミストレートパイプでシェルは固定式。針のように尖ったピボットによる一点支持で、あらゆる方向の摩擦抵抗を排除して、アーム感度や追従性を大きく高めている。回転部の上に引き出した信号ケーブルの反発力をインサイドフォースキャンセラーに利用している。針圧調整目盛がないためデジタル針圧計が付属。

↑トーンアームJSW9はアルミストレートパイプでシェルは固定式。針のように尖ったピボットによる一点支持で、あらゆる方向の摩擦抵抗を排除して、アーム感度や追従性を大きく高めている。回転部の上に引き出した信号ケーブルの反発力をインサイドフォースキャンセラーに利用している。針圧調整目盛がないためデジタル針圧計が付属。

画像: ↑アームの支持部。コーン型のベース先端から鋭い針(ユニ・ピボット・ベアリング)が伸びており、この部分にトーンアームの回転部ハウジングを被せるようにしてセットする。

↑アームの支持部。コーン型のベース先端から鋭い針(ユニ・ピボット・ベアリング)が伸びており、この部分にトーンアームの回転部ハウジングを被せるようにしてセットする。

←外付け式の駆動モーターはACシンクロナス型。33・1/3と45回転の速度切替えは上部の2段式プーリーのベルト掛け替えで行なう。

画像: ←試聴に使用したカートリッジ フェーズメーションPP2000 ¥440,000

←試聴に使用したカートリッジ
フェーズメーションPP2000
¥440,000

画像: ↑トーンアームの動きを確認する高津氏

↑トーンアームの動きを確認する高津氏

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