1980年に発売された五輪真弓の代表作「恋人よ」が、今年1月にリリースされたSACD/CDに続き、アナログレコードで登場しました。どちらも50年以上にわたってオーディオ専門誌を出版してきたステレオサウンド制作の高品質盤です。
SACD/CDとアナログレコード。そのどちらも本格的なオーディオ装置で再生した時、最高のサウンドとなるようマスタリングがほどこされています。前者については、マスター素材のサウンドを生かした、たとえば薄化粧のような調整・補正(=マスタリング)、後者についてはマスター素材が備えるイメージを生かしながら、アナログレコードというメディアに収めるための調整・補正(=マスタリング)が行なわれ、みなさまのお手元に届けられます。
五輪真弓「恋人よ」では、こうした提供メディアの違いを踏まえて、それぞれに最適と思われるエンジニアを起用して行なわれました。ちなみに、使用したマスター素材、担当ディレクターはメディアを問わず同一です。
今回発売となるアナログ盤制作でマスタリングとカッティングを行なったのは、カッティングレース(マシン)関連、およびテープレコーダーのヴィンテージ機器に造詣の深い「STUDIO Dede」のエンジニア、松下真也氏。松下氏は、過去にステレオサウンドからリリースされたアナログレコード「THE PEANUTS The First Decade 1959~1967」でも、その腕前を奮っておられたので、ご記憶の方もいらっしゃることでしょう。
そしてもうひとつ、本盤がこれまでと異なる点があります。それはステレオサウンド盤としては初めてソニー・プレスにより生産されたということ。株式会社ソニー・ミュージックエンタテインメントは、2018年1月25日の同社プレスリリースで、ソニーミュージックグループ内でアナログレコードの一貫生産が可能となった旨を正式発表していますが、この五輪真弓「恋人よ」では、そのプレス工程を株式会社ソニーDADCジャパンの大井川工場で行ないました。
詳しい制作過程については、すでに担当ディレクターのリポート(↓↓↓)が公開されているのでそちらも併せてご覧ください。
アナログレコード 五輪真弓「恋人よ」は、いよいよ明日2020年4月7日の発売です。ぜひ、アナログプレーヤーシステムの調整を追い込んで、本盤に刻まれた深みのある歌声と美しいピアノの音色、そしてその余韻をお楽しみください。