ティアックより登場の多機能型ステレオパワーアンプのご紹介。写真ではちょっと分かりづらいが、実物はほぼA4サイズのスペースに置ける横幅290㎜のコンパクト型である。
基本情報として、定格出力は70W+70W(8Ω、1kHz)、4Ω負荷では115W+115W。測定条件を緩めた実用最大出力は90W+90W(8Ω、1kHz、JEITA)、4Ω負荷では130W+130Wを誇る。入力端子はXLR(バランス)とRCA(アンバランス)の充実装備である。
外観はアルミパネル上に大きく陣取った針式のレベルメーターや業務用を思わせる両端のハンドルが目を引く。スナップ式の電源スイッチも独特の雰囲気を醸すマニアックな意匠だ。底面を見れば、安定度抜群の3点支持フット。よく見れば、スパイク形状のフット本体とすり鉢状の受け皿のフットベースが一体化したこだわりのオリジナル構造で、理想的設置を簡単に可能とする。
パワーアンプの方式はクラスDで、オランダのHypex社のモジュールを採用。基板写真には「TUNED BY TEAC」が読め、同社の特別チューニングであることがわかる。
本機の特徴でもある使い方は、一般的なステレオモードに加え、ウーファーとトゥイーターの独立駆動ができるバイアンプモード、250W(8Ω)のハイパワー駆動が可能なBTLモードから選べる。視聴は同社USB DACのUD505をプリアンプに、CDプレーヤーはデノンDCD-SX1、スピーカーはモニターオーディオPL300Ⅱを用意し一般的なステレオモードで行なった。
メロディもリズムも小気味よく
生命感にあふれたサウンド
肉厚でハスキーなカサンドラ・ウィルソンのブルースCDはメロディもリズムも小気味よく分解しクッキリと味わえる。鮮度感に富む声のヴィヴィッドな描写はとりわけの魅力。聴き込めば、左右間に定位する弦楽四重奏はブルース心情をグッと引き立てるようで、惹きつけられる。
ハーモニカの名手トゥーツ・シールマンスの絶頂期とも言える60歳代後半のライヴ録音は輪郭も鮮やかな生命感にあふれる描写。試聴機の都合で試せなかったがバイアンプモードやBTLモードはどんな魅力だろうか……、気になる新製品である。
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