セイコーエプソンおよびエプソン販売株式会社は、エプソンブランドのプロジェクターの一部製品において、空気中に漂う油煙が多い環境に天吊り設置された場合に、外装ケースおよび金具固定部に油が付着すると、金具固定部のプラスチックが化学反応で劣化・破損して、天吊金具や壁掛け金具からプロジェクターが落下するおそれがあることが判明したと発表した。
現在、天吊り設置・壁掛け設置・ボードスタンド設置で同ブランドのプロジェクターを使っている方は、設置環境や状態を確認の上、少しでも心配・不安な点がある場合は、「エプソンプロジェクター特別対応受付専用窓口」まで連絡して欲しい。詳細を確認の上、必要に応じて無償で点検をしてくれる。
なお、設置されているプロジェクター本体が傾いている、または、金具から外れかかっている場合は、 すぐに使用を中止し、プロジェクター設置箇所に近づかないように注意するとともに、速やかに、特別対応受付専用窓口まで連絡を。
●落下に至る要因
プロジェクターの外装ケースや金具固定部に、油・潤滑剤・洗剤・溶剤・接着剤・薬品などが付着した場合、また、空気中に漂う油煙が多い環境や溶剤・薬品が揮発している空間にプロジェクターがある場合、化学反応により付着箇所のケースのプラスチックが劣化する。この環境下で天吊り設置・壁掛け設置・ボードスタンド設置をしている場合には、劣化箇所に商品自体の重さが加わることでケースが破損するおそれがあり、破損の程度によっては金具からプロジェクターが落下することがある。
●プロジェクターの落下が想定される環境・場所
以下の設置方法、環境・場所で使用している場合、ケース破損により金具からプロジェクターが落下する可能性がある。なお、油煙や揮発した溶剤・薬品が存在しない環境(一般的な会議室や教室など)では、ケース破損による落下は発生しないとのこと。
・油煙が多い場所(キッチン・ダイニング、飲食店、 工場、調理実習室など)
・溶剤、薬品が揮発している空間(工場、実験室など)
・油、洗剤、薬品などの付着する場所(キッチン・ダイニング、飲食店、 工場、調理実習室など)
・アロマオイルを頻繁に焚く場所(エステサロンなど)
・イベント演出などで使用するスモーク(油成分以外も含む)や泡が多い場所(演出装置周辺など)
●対象機種
1994年以降に製造された全369機種のうち315機種(2019年8月19日現在)。
そのうち主な現行家庭用モデルは以下の通り。他の対象モデルは、関連サイト(https://www.epson.jp/support/misc/180912_oshirase.htm?rdct=tenken)の「3.対象機種の確認方法」で確認を。
EH-TW8400W/TW8400/TW6700W/TW6700/TW5650S/TW5650/TW650S/TW650
●対象外の機種
以下の34機種は商品質量や使用条件を想定し、金具の固定方法に金属を用いた構造設計となっている ため、ケース破損による落下は発生しない。
<対象外機種>
EB-L25000U、EB-L20000U/L12000Q、EB-L1750U/L1755U/L1500UH/L1505UH、
EB-L1500U/L1505U/L1405U/L1300U/L1100U/L1000U、
EB-Z10000U/Z10005U/Z9870U/Z9750U/Z11000W/Z9900W/Z9800W/Z11005、
EB-Z8450WU/Z8455WU/Z8350W/Z8355W/Z10000/Z10005/Z8150 EB-Z8000WU/Z8050W、
EH-LS10000/LS10500、EV-100/105
●エプソン プロジェクター特別対 応受付専用窓口
現在使用中のモデルで上記に該当する症状がある場合は、速やかに「エプソンプロジェクター特別対応受付専用窓口」に連絡を。少しでも心配や不安な点がある方も、詳細を確認し、必要に応じて無償で点検をしてくれるので、対応受付専用窓口まで連絡してみて欲しい。
なお点検はエプソンプロジェクターのみが対象で、設置環境を確認した結果、点検の必要がないと判断する場合もある。また取扱説明書などに記載している警告や注意に反する使用方法によって発生した故障及び損傷の修理は、有償となるので、あらかじめ了承いただきたい。なお、販売終了後6年が経過した製品は修理できない場合がもあるそうだ。