ピクセラは、4Kチューナー内蔵液晶テレビ「PIX-50VM100」と「PIX-40VM100」を発表した。どちらも今日からピクセラオンラインショップ、並びに直営インターネット通販サイトで販売を開始する。価格はPIX-50VM100が￥79,800（税込）、PIX-40VM100が￥69,800（税込）だ。
新製品の「PIX-50VM100」。デザインは弟モデルも共通となっている
発売に先立って開催された製品発表会では、株式会社ピクセラ 取締役 製品事業本部 本部長の堀 伸生氏が登壇し、概要を説明してくれた。
ピクセラは昨年5月に株式会社A-Stageを完全子会社化し、白物家電のラインナップを強化、「ENRICH THE ROOM」をキーワードに、これからの時代に求められる家電を提供する取組を始めている。そのひとつが今回登場した4Kチューナー内蔵液晶テレビだ。
ピクセラは2007年からウェブコンテンツも再生できるテレビの開発を考えていた
そもそもピクセラでは2007年に、マルチファンクションTVという製品の開発に取り組んでいた。これは放送だけでなくインターネットやPCなども楽しめるテレビというコンセプトで、現在の薄型テレビの先駆けとも言える企画だった。
当時はOSのスペック的な制約等もあって実際の製品化にまでは至らなかったが、この頃から培ってきたソフトやハードの技術資産が今日になって活用できているそうだ。
それがアンドロイドTVの開発で、同社はGoogle社と開発ライセンスを提携しており、他社に対してもそのシステムを提供できる立場にあるという。現在日本メーカーで、液晶テレビの分野でGoogleと契約を結んでいるのは、ソニー、シャープの他にはピクセラのみだという。
株式会社ピクセラ 取締役 製品事業本部 本部長の堀 伸生氏
その技術を活かして開発されたのが今回の2モデルというわけだが、そこにはより多くの人に4Kを「便利に楽しく」使ってもらえる生活を提供するという想いも込められている。
先述したようにピクセラではお手軽な価格帯の4Kチューナー内蔵液晶テレビをラインナップしているが、ユーザーからはさらに小型（32型のスペースに置けるようなサイズ）で、コストパフォーマンスのいい4Kテレビが欲しいという声が寄せられているという。
新製品のVMシリーズはまさにそんな声に応えるために開発されている。
とはいえ32インチでは4Kの魅力が伝わりにくいのも事実だ。そこで画面サイズは40インチとし、外付けUSB HDD録画用を含めて4Kチューナーは2基内蔵した。また放送以外の4Kコンテンツも手軽に楽しめるようにYouTubeなどのネット動画再生機能も盛り込んでいる。この辺りはアンドロイドTVの機能が活用されているわけだ。
アンドロイドTVのプラットフォームを活かした機能を展開する
パネルはVAパネルで直下型LEDバックライトを搭載、HDR（HDR10とHLG）コンテンツの再生にも対応している。ただし、価格の関係もあり、部分駆動（ローカルディミング）には対応していない。
その他に、Googleアシスタントによる音声操作機能やスマホ画面をワンタッチでTVの大画面に表示するなど、様々な便利機能も搭載済みだ。なおHDMI入力は2系統搭載しているが4K信号を再生できるHDCP2.2対応は1系統のみとなっている（ドルビーアトモス音声のパススルーは可能）。
ピクセラ製テレビのユーザーを対象にしたリアルタイムランキングも呼び出し可能
その他の独自機能としては、ピクセラ製TVのユーザーの使用状況をモニターし、リアルタイムの人気番組ランキングや、放送局別の過去の視聴者数の推移といったデータ表示もできるそうだ。現在はデータ表示のみだが、将来的にはこれらを使ってお薦め番組を表示する機能なども提案していきたいとのことだ。
画質モードは「スタンダード」「ダイナミック」「シネマ」「省電力」「ユーザー1〜3」を準備し、それぞれで「明るさ」「シャープネス」「コントラスト」などの微調整が可能となっている。絵づくりの方向性としては、色温度を若干高めに設置しており、どちらかというとモニターライクな映像を目指しているようだ。
画質モードは7種類が準備される
なお今回の新製品発売を記念して、各100台限定で特別価格にて発売するキャンペーンもスタートする。キャンペーン価格はPIX-50VM100が￥57,800（税込）、PIX-40VM100が￥47,800（税込）で、期間は3月31日（日）23:59までとなっている。
