9月29日(土)および30日(日)の2日間、富山県富山市のオーディオショップ「クリアーサウンドイマイ」において、シーエスフィールド、スフォルツァート、そしてステレオサウンドの3社合同による「高音質音楽ソフト体験会Vol.2」が開催された。
去る7月22日(土)、同店において「高音質音楽ソフト体験会」を開催し好評を博したことはすでにお伝えした通りだが(http://www.stereosound.co.jp/news/article/2017/07/18/58704.html)が、今回の体験会はその続編となる。同店2階の試聴室には弊社が制作・販売している高音質ソフトの魅力を来場者の方々へ伝えるため、別項の通り選りすぐりのオーディオシステムが用意された。
体験会のために用意されたオーディオシステム
アナログプレーヤー:KUZMA/STABI Sコンプリート・システムⅢアドバンス ¥1,480,000(税別)
フォノイコライザー:ELECTROCOMPANIET/ECP 2 ¥430,000(税別)
ネットワークプレーヤー:SFORZATO/DSP-VELA ¥1,500,000(税別)
クロック:SFORZATO/PMC-Circinus ¥1,000,000(税別)
SACD/CDトランスポート:ESOTERIC/P-05X ¥750,000(税別)
D/Aコンバーター:ESOTERIC/D-05X ¥750,000(税別)
CDプレーヤー:VITUS AUDIO/SCD-010 ※生産完了製品
プリアンプ:VITUS AUDIO/RL-102 ¥2,400,000(税別)
パワーアンプ:VITUS AUDIO/RS-101 ¥2,500,000(税別)
インターコネクトケーブル:JORMA DESIGN/JORMA STATEMENT 1.0 m ¥1,800,000(税別)
スピーカーケーブル:JORMA DESIGN/JORMA STATEMENT 1.5 m ¥2,650,000(税別)
デジタルケーブル:JORMA DESIGN/JORMA DIGITAL 1.0 m ¥140,000(税別)
電源ケーブル:JORMA DESIGN/AC LANDA CUⅡ/1.0m(¥180,000)とAC LANDA RHⅡ/1.0m(¥248,000)
フォノケーブル:JORMA DESIGN/JORMA PHONO 1.2m ¥450,000(税別)
スピーカー:B&W/800D3 ローズナット ¥4,250,000(税別)/ペア
体験会はスフォルツァートの小俣恭一氏が同社のネットワークプレーヤーDSP-VELAとクロックPMC-Circinusなどの説明を、続いてシーエスフィールドの今井英樹氏が同社が取り扱うヴィタス・オーディオのセパレートアンプ(RL-102/RS-101)を筆頭にクズマのアナログプレーヤーSTABI Sコンプリート・システムⅢアドバンス、ヨルマ・デザインの各種ケーブルの説明をした。その後、ステレオサウンド/レコード事業部の武田が弊社制作によるアナログLP、SACD/CDハイブリッド盤、11.2MHz DSDのハイレゾファイルなどの制作秘話などをお披露目しながら、用意されたオーディオシステムで次々にプレイバックした。
●体験会で再生した主なディスク/デジタルファイル
体験会は各種アナログLPの紹介からスタート。用意されたオーディオシステムはそれぞれのLPが持つ音の質感を的確に鳴らし分ける。とりわけ相性が良好だと感じたのは、『THE PEANUTS The First Decade 1959~1967』と『MIXER’S LAB SOUND SERIES Vol.3』の2タイトル。前者はアナログレコーディングならではの濃厚な音、後者は最先端デジタルレコーディングならではの切れ味のある洗練な音を奏でた。
いっぽう、SACD/CDハイブリッドのパートでは、尾崎亜美の2作品『HOT BABY』『POINTS-2』が録音の違いを克明に描き分けていたのが印象的で、前者はエンジニア/アル・シュミット独特の煌びやかな音の中に尾崎亜美の声がマイルドに溶け込み、後者は彼女の歌が前面に打ち出されているのが確認できた。この辺りの再現性の高さは、ヴィタス・オーディオのセパレートアンプがスピーカーをしっかりと駆動し、鳴らし分けていることが大きいのだろう。また、グレン・グールドのガラスCDは、重心の下がった安定度の高い音があっさりと鳴り響き、息を呑むほど。浸透力の高いサウンドで「ゴールドベルク変奏曲」の魅力が引き出された。
体験会の後半はスフォルツァートのネットワークプレーヤーにより、各種11.2MHz DSDのハイレゾファイルをプレイバック。『Stereo Sound Hi-Res Reference Check Disc』に収録されたダイナミックレンジの広い音楽は、かなり音量を上げた状態で再生してもけっして音が飽和することなく、穏やかに耳へと届けられる。弊社がリリースしている11.2MHz DSDのハイレゾファイルはデッカ・レーベルの名録音ばかり。それらの持ち味がストレートに享受できたのは、スフォルツァートのネットワークプレーヤーの再現性の高さはもとより、試聴室の音響がきちんと整っていることも奏功していると感じた。
2日間で計4回開催された体験会には、あいにくの悪天候にも関わらず大勢のオーディオユーザー/音楽ファンが訪れた。近い将来ネットワークプレーヤーを新規導入したいと考えている方や、もう一度アナログプレーヤーをご自身のオーディオシステムに加え、アナログ盤を楽しみたいと考えている方などもいらした。体験会の後の質問コーナーでは、来場者の方々のプランニングに応じるスタッフの姿がとても印象的だった。
クリアーサウンドイマイHP:http://www.clearsoundimai.com
シーエスフィールドHP:http://www.cs-field.co.jp
スフォルツァートHP:http://www.sfz.co.jp