好みの音質にチューニングできるCampfire Audio初のヘッドホン

画像: 好みの音質にチューニングできるCampfire Audio初のヘッドホン

 Campfire Audio(キャンプファイヤー・オーディオ)は、2015年にALO audio創業者のケン・ボール氏が立ち上げた米国のポータブルオーディオブランド。同社はイヤホンの筐体に金属を用いた製品が特徴で、アメリカでのハンドメイドによる一貫製造で日本でも高い評価を得ている人気メーカーだ。

 そのキャンプファイヤー・オーディオから、旅先でも使えるポータブルヘッドホンをコンセプトとした「CASCADE」が登場したので紹介したい。

 同社初のヘッドホンとなる本機の特徴は、アルミニウムを機械加工して製作されているイヤーカップとハンガーアームの先鋭的なデザインだろう。また、ヘッドバンド、イヤーカップとのジョイント部、ハウジングの回転軸にはステンレススチールを用いて、折りたたみ時の剛性も高めている。

画像: 本機はゼンハイザーのHD800などと同形状のヘッドホン端子を採用する。付属ケーブルはALO audioの純銅銀メッキ導体、Litz Wire Cableを用いている

本機はゼンハイザーのHD800などと同形状のヘッドホン端子を採用する。付属ケーブルはALO audioの純銅銀メッキ導体、Litz Wire Cableを用いている

 まずはアステル&ケルンのポータブルプレーヤーKANNを用いて、アンドリス・ネルソンズ『ブルックナー:交響曲第3番』を聴いてみた。密閉型ながらサウンドステージが広い。楽器の位置関係も明瞭に写実し、独自開発の42mmベリリウム振動板を搭載したドライバーの実力を感じる。

 ブルーノ・マーズの『24K Magic』では、透明感のあるシンセサイザーが広く展開して、バスドラムにもスピード感がある。ヴォーカルや電子楽器の距離感をダイレクトに表現するので、ポップスやEDMにも相性がよさそうだ。

 CASCADEのユニークな点は、イヤーカップの内側に貼り付けて音質をチューニングできる「アコースティック・ダンパー」というパーツが付属していること。これを試してみると、各帯域の質感表現を好みの傾向に追い込むことができる。

画像: 形状や厚さの異なる4種類の「アコースティック・ダンパー」が同梱される。これはユーザーが好みのダンパーをイヤーカップの内側に貼り付けることで、特定の帯域を減衰させて音を調整するもの

形状や厚さの異なる4種類の「アコースティック・ダンパー」が同梱される。これはユーザーが好みのダンパーをイヤーカップの内側に貼り付けることで、特定の帯域を減衰させて音を調整するもの

 本機は、屋外での使用を重視した製品だ。インピーダンスが38Ωと低く、コンパクトなプレーヤーでも駆動しやすいことや、羊革製のイヤーパッドの側圧が適度に高く、装着感と遮音性にも優れるなど、その結果は高度に具現化されている。デザインセンスにもクールでオンリーワンの魅力があり、ホームリスニングだけでなく外出先でも本格的な音を求めたいユーザーにはうってつけのモデルと言えるだろう。

HEADPHONE
Campfire Audio
CASCADE
オープン価格(実勢価格9万2,500円前後)
●型式:密閉型●使用ユニット:ダイナミック型42mm●再生周波数帯域:5Hz〜33kHz
●インピーダンス:38Ω
●出力音圧レベル:100dB /mW
●付属品:3.5mmステレオミニ端子ケーブル(約1.2m)ほか
●質量:383g(本体)

Campfire Audio CASCADEの製品紹介ページ
http://www.mixwave.co.jp/dcms_plusdb/index.php/item?category=Consumer+AUDIO&cell002=Campfire+Audio&cell003=CASCADE&id=170

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