6年ぶりのモデルチェンジで大幅に進化を遂げた「AM200」
エラックからアクティブ型のスピーカーシステム「AM200」が登場した。エラックのアクティヴ型スピーカーは、6年前に「AM180」というモデルがデビューしているが、AM200はそのAM180を大きく進化させた最新鋭モデルとなる。
![画像: AM200](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783364/rc/2018/07/26/dcf3b7ef18e6d2e3b3b1daa13a718504465a36ca.jpg)
AM200
AM200はツイーターがAM180の「JETIII」から最新の「JETⅤ」になり、ウーファーも口径が130mmから150mmにサイズアップしたアルミ/パルプ・ハイブリッドコーン採用の低域ドライバーが搭載された。両ドライバーユニットは音質の観点からAB級80Wのアナログアンプが選ばれて駆動される。本機の特徴は機能が豊富なことで、リスニング環境に合わせて各種設定を細かく合わせ込むことが可能である。それでは詳細について説明してゆこう。
![画像: JETツイーターは同社お馴染みのものだが、今回はJETⅤを搭載。振動板素材にはカプトン、磁気回路はネオジウムを採用している。アルミ電極パターンは従来のものより細かくなるように改良がされ、実行面積は20%拡大している。軽量化も計られており、50kHzまでというワイドレンジな再生を実現している。パッシブ型のスピーカーでは、200シリーズと300シリーズに同じくJETⅤが搭載されている](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783364/rc/2018/07/26/0fb620628df17ce56d94aa8d7c56effa5f94288a.jpg)
JETツイーターは同社お馴染みのものだが、今回はJETⅤを搭載。振動板素材にはカプトン、磁気回路はネオジウムを採用している。アルミ電極パターンは従来のものより細かくなるように改良がされ、実行面積は20%拡大している。軽量化も計られており、50kHzまでというワイドレンジな再生を実現している。パッシブ型のスピーカーでは、200シリーズと300シリーズに同じくJETⅤが搭載されている
![画像: ウーファーは15cm口径で、アルミとパルプを組み合わせた素材を使っている。キャビネットは木の繊維を粉末にしたものを圧縮して固めたHDFと呼ばれるものを採用。高密度で、安定した共鳴コントロールをしているという](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783364/rc/2018/07/26/b978593777dd8cdd2135afba2e72524bba4b4eef.jpg)
ウーファーは15cm口径で、アルミとパルプを組み合わせた素材を使っている。キャビネットは木の繊維を粉末にしたものを圧縮して固めたHDFと呼ばれるものを採用。高密度で、安定した共鳴コントロールをしているという
プレーヤーはオッポデジタル「UDP-205」で、SACD/CDとハイレゾを再生。AM200はデジタル入力(同軸と光)を備え192kHz/24bitまで対応するが、今回はUDP-205のDAC/プリ機能を使いAM200とはダイレクトにアナログバランス接続している。音量コントロールはリモコンで行なうが、UDP-205に搭載のデジタルボリュームは音質劣化の少ない優れたボリュームなので心配は無用だ。
AM200はリア側のパネルで入力レベルを3段階から選べるが、今回は中間の「+4dB」にしている。リアパネルではルームEQ選択(5段階)もでき、MF(ミッドフィールド)を選んでいるが、このMFポジションはスピーカーからリスニングポイントまでの距離が2mを想定したポジションだ。ちなみに試聴室のスピーカーセッティングはリスニングポジションまで約2mである。他の4ポジションも様々なルームアコースティックに最適化可能な、合計で5パターンのルームEQとなっている。
![画像: リア側に入出力端子と機能調整のノブを備える。ゲインコントロールは、「+19dB」「+4dB」「-10dB」を装備。さらに、AM200の特徴のルームEQ切り替えは右上のノブで行なう。スタンドを使ったフロアー設置の場合は3パターンから選べ、1mの近接使用の場合は「NF」、2mの場合は「MF」、それ以外のときは「LIN」を選択する。背面が壁に近接しているときは「MF/OW」を使い、本棚などに入れて使うときは「MF/OW」や「LIN」がおすすめされている](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783364/rc/2018/07/26/d57afcf264848e88ee4db1cf3def3b1fd73a1d9e.jpg)
リア側に入出力端子と機能調整のノブを備える。ゲインコントロールは、「+19dB」「+4dB」「-10dB」を装備。さらに、AM200の特徴のルームEQ切り替えは右上のノブで行なう。スタンドを使ったフロアー設置の場合は3パターンから選べ、1mの近接使用の場合は「NF」、2mの場合は「MF」、それ以外のときは「LIN」を選択する。背面が壁に近接しているときは「MF/OW」を使い、本棚などに入れて使うときは「MF/OW」や「LIN」がおすすめされている
ハイレゾ音源を収めたUSBメモリーをUDP-205のリア側端子に挿して再生。ビル・フリゼール&トーマス・モーガン『Small Town』(96kHz/24bit/FLAC)は、ギターとベースのデュオだが、オーバートーンの浮遊感とデリカシーに富んだ描写が素晴らしい。これはJETⅤトゥイーターの優秀性によるところが大だろう。
パリを拠点に活躍するピアニスト児玉桃のソロピアノ『点と線〜ドビュッシー&細川俊夫:練習曲集』(96kHz/24bit/FLAC)のトラック4では、ダイナミックレンジの極めて大きなこの曲を大音量再生しても飽和感はゼロ、音の伸びと音色の美しさは感動的だ。アンナ・ネトレプコのCDヴェルディ『マクベス』は、声を張り上げるとスピーカーによってはきつさが感じられるネトレプコのソプラノだが、実にスムーズかつエネルギー感も十分だ。最後に本機の価格だが、この高品位な音でかつ別途アンプを必要としないことを考えると、これは価格破壊的に安いと思わざるを得ない。
この製品で聴いた曲
「歌劇<マクベス>:勝利の日にその女どもにであった」
アンナ・ネトレプコ
CD アルバム 『ヒロイン-ヴェルディ・アリア集』より
![画像: この製品で聴いた曲](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783364/rc/2018/07/26/4bcbfc50a0a578537bc79798bd55086dada8309a.jpg)
Active Speaker System
ELAC
AM200
¥200,000(ペア)
●型式:2ウェイ2スピーカー・アクティヴ型●使用ユニット:JET型トゥイーター、150mmコーン型ウーファー●内蔵アンプ出力:80W●接続端子:アナログ音声入力2系統(RCA、XLR)、デジタル入力2系統(同軸、光)他●再生周波数帯域:38Hz〜50kHz●寸法/質量:W198×H292×D280mm/7.5kg●備考:XLR端子は、6.3mmTRS入力端子と兼用
AM200の製品紹介ページ
http://www.yukimu.com/product/elac/active/am200/am200.html