これまでオーディオインターフェイス、モデリングマイク、リファレンスクロック、そしてSynergy Coreアナログモデリングエフェクトなどを世に送り出してきたプロオーディオのリーディングメーカーであるAntelope AudioのGalaxy 32 Synergy Coreに、この度新たな機能として、サラウンドおよびイマーシブオーディオモニタリングコントロールとスピーカーキャリブレーションがファームウェアアップデートにより実装される。
フラッグシップインターフェースに追加されたこの機能では、最大16チャンネル、9.1.6 Dolby Atmosのサラウンド/イマーシブモニターセットアップに対応することが可能。包括的なスピーカーキャリブレーションにより音場補正を容易に行え、モニタリングコントロール機能によりシステム全体の使い勝手が向上し、ワークフローのスピードアップが図れる内容となっている。
Galaxy 32 Synergy Coreは、音楽ミキシングやマスタリング、映画、テレビ、ゲーム、VRオーディオ制作などのスタジオから、イベント会場のPA、劇場、パフォーマンススペース、アートインスタレーション、sound diffusion パフォーマンスなど、マルチチャンネルスピーカーアレイサウンドシステムによるライブユースに至るまで、あらゆるサラウンドオーディオ/イマーシブオーディオセットアップに最適なインターフェイスとなっている。
フルI/Oアクセスで幅広い互換性
その接続性により、あらゆる施設において、シームレスにシステムを統合してサラウンドモニタリングが可能。Thunderbolt再生、Dante、MADI、HDX、ADAT、SPDIF、アナログラインレベルなどのあらゆるソースを組み合わせて最大16チャンネルでサラウンド処理を行い、あらゆる出力または出力の組み合わせでモニターすることができる。あらゆるセッティングでも迷うことはほとんどないだろう。
23種類以上のフォーマットバリエーションに対応
ステレオ、そして2.1chからDolby Atmos 9.1.6までの幅広いフォーマットを、コントロールパネルに新設されたSurroundタブからシームレスに設定することが可能。SMPTEやフィルムのパスオーダーを選択することで、入力されるモニター信号に合わせて簡単に調整することができ、設定の保存や呼び出しが可能なコンフィギュレーション・プリセットも用意されている。また、あらかじめ設定された23種類のセットアップ以外にも、インターフェイスの自由度の高いルーティングマトリックスを利用することで、16チャンネルという制限内で任意のチャンネル/オブジェクト/シーンベースのフォーマットやスピーカー構成を設定することができる。
パワフルなモニタリングコントロール
スピーカーレイアウトの画面では、選択したスピーカーの設定をするだけでなく、ミュートとソロの機能も備えている。その上には、各チャンネルのプリ/ポストのメーターを、同じ順序、ラベル、色分けで表示。もちろん、選択したスピーカー構成のメインボリューム調整も可能で、Dimとミュートの機能も装備。また、フロントパネルのエンコーダーノブで音量調整も可能。
包括的なスピーカーキャリブレーション機能
16個のチャンネルには、それぞれ8バンドのパラメトリックイコライザーと、スピーカーのチューニングや、ルーム、距離補正の調整のために最大100msのディレイが用意されている。各スピーカーのEQ設定、クロスオーバーフィルター、出力は色分けされたグラフで表示。また、チャンネルごとのレベル調整、位相反転も可能。また、全スピーカーをオフセットする100msのリップシンクディレイも用意されている。
低音マネジメントによる低周波モニタリング
各スピーカーチャンネルには柔軟なクロスオーバーフィルターを搭載し、LFEチャンネルに低域情報を送ることで、フルレンジスピーカーがないモニタリングセットアップでのミキシングを可能にしている。ローパスとハイパスのクロスオーバー・フィルターは、フィルターの種類や順番、カットオフ周波数などの包括的な設定が可能で、これらはすべて各チャンネルのEQグラフで可視化される。また、To-LFEセンドレベルは別のミキサーウィンドウで設定でき、ローパス信号をチャンネルEQのPreかPostかで送るオプションや、ミュート、ソロ、バイパスオプションも用意されている。これらの設定は、チャンネルごとに個別に設定することも、必要に応じてリンクさせることも可能。