画像1: Auto Sound Web Grand Prix 2024:パナソニック CN-F1X10C1D AVナビゲーション、グランプリスペシャルレビュー

グランプリを獲得したパナソニックのAVナビゲーション「ストラーダ」CN-F1X10C1D、その魅力とは。ここでは長谷川圭氏と藤原陽祐氏によるレビューを紹介する。

画像2: Auto Sound Web Grand Prix 2024:パナソニック CN-F1X10C1D AVナビゲーション、グランプリスペシャルレビュー

ひじょうに元気が良くて若々しい感じのサウンド
アタック感が強めで、激しいイメージもある

文=長谷川 圭

 パナソニックは2年ぶりとなるモデルチェンジをもって、メモリーナビゲーションStradaの全面刷新を遂げた。市場で唯一の存在であった車載ブルーレイプレーヤーの採用を終了、対応メディアをメモリーおよびスマートフォン経由といった通信系へと移行を果たしている。オーディオサーキットでも増幅部をクラスDとするなど、大改革を実施。なお、有機ELの大画面ディスプレイや、独自のサウンドチューン「音の匠」は健在である。

 試聴には、MicroSDとUSBメモリー、iPhone経由でアマゾンミュージックを使用して行った。USBは、新たにType Cが採用され、スマートフォンなどもここを通じて接続が可能だ。

 いずれのメディアでも、押し出しの強い、そして速い音が聴けた。音の立ち上がりの鋭さは、これまでのストラーダをはるかに上回るもので、実に気持ちのいい聴き応えだ。試聴室で聴くと「音の匠」は特に必要なく、素直な帯域バランスであるべき情報をしっかり送り出すことに徹している印象。同社のデモカーでも試聴したことがあるが、車両純正スピーカーはそのままに本機のみ搭載したシステムで聴くと、「音の匠」は魔法のようにカーエンターテインメントに命の息吹を感じさせる音へと変貌させる。こうした機能を有したモデルは他になく、ストラーダならではといえる。

 2通りの能力を備えた本機は、純正カーオーディオのアップグレードにも、本格カーエンターテインメントシステムの中核としても活躍できる製品といえる。

静寂な空間にフワッと放出される響きの緻密さと優雅さが印象に残った
実に居心地のいい音空間を作り上げてみせた

文=藤原陽祐

 HD(1280×720)仕様の10インチワイド有機ELパネルを採用したストラーダの最高峰。
旧モデルとの最大の違いは、BDドライブの搭載を見送り、YouTubeやAmazon Prime
Videoなど7つの動画配信サービスをwebブラウザ上で視聴することができる新機能「ネッ
ト動画」を搭載したこと。

 我々のようにディスクメディアに親しんだ世代からすると、少し寂しい気もするが、こ
れも時代の流れというもの。ただネット動画機能に加えて、自宅のレコーダー機器と接続
し、録画番組や放送中の番組をリモート視聴できる「レコーダーリンク」機能を装備した
り、スマートフォンの画面を大画面ナビに映し出し、タッチパネルで操作できる「Apple
CarPlay」、「Android Auto」のワイヤレス接続に対応したり、先進の機能性はディスクドラ
イブの不足分を補って余りあるくらいだ。

 さてそのサウンドだが特定の色づけ感じさせない小気味のいいサウンドは健在だ。押し
出しの強さ、芯の太さで聴かせるのではなく、反応の良さ、スピード感が身上で、全体に
刺激を抑えた自然体のサウンドに仕上げている。

 今回の試聴で印象に残ったのは、静寂な空間にフワッと放出される響きの緻密さと優雅
さだ。しかも質感が滑らかで、輪郭もスムーズ。多彩な音が複雑に絡み合いながら、濁り
は感じさせず、粒立ちの良さが際立つ。やや大人しい調子に感じるかもしれないが、リズ
ム感が軽やかで、刺々しさがないのがいい。実に居心地のいい音空間を作り上げてみせた。

画像1: 静寂な空間にフワッと放出される響きの緻密さと優雅さが印象に残った 実に居心地のいい音空間を作り上げてみせた

パナソニック PANASONIC
AV Navigation
CN-F1X10C1D
オープン価格

SPECIFICATION
●AV一体型メモリーナビゲーション
●画面:有機EL10V型ワイドHD静電容量方式タッチパネル
●内蔵パワーアンプ最大出力:50W×4(定格18W×4)
●再生メディア(フォーマット):ネット動画(YouTube、TVer、Prime Video、U-NEXT、TELASA、NBA-Rakten、SPOOXなど)、地上デジタルTV、Bluetooth、USB(オプションケーブル経由、最大32GB対応、MP3、AAC、WMA、WAV、FLAC対応・最大PCM192kHz/24bit)、SD(最大2TB対応、MP3、AAC、WMA、WAV、FLAC対応・最大PCM192kHz/24bit[microSDではBDMV対応])、アップルiPod/iPhone(オプションケーブル経由)
●サンプリングレートコンバーター:192kHzにアップコンバート
●サウンドチューン機能:音の匠(匠マスターサウンド/極サラウンド/和 会話重視)
●エフェクト:DSP(HALL、STADIUM、CHURCH、LIVE)
●DSP機能:タイムアライメント、サブウーファー設定、グラフィック EQ(13バンド・-10〜10dB)
●D/Aコンバーター:アドバンスドセグメント方式32bitDAC
●HDMI入出力端子1系統装備
●USB端子:Type-C[出力電圧・5V、出力電流・3000mA]
●Wi-Fi:規格・IEEE 802.11 a/b/g/n/ac( 2.4GHz/5.2GHz)、対応チャンネル・1~13ch/36~48ch、対応セキュリティ方式・OPEN/WPA2-Personal/WPA3-Personal
●外形寸法:W178×H100×D162mm(ナビゲーションユニット)、W240×H141×D13mm(ディスプレイユニット)
●重量:約1.9kg(ナビゲーションユニット)、約0.7kg(ディスプレイユニット)
●備考:TVアンテナ(フィルムアンテナ4枚)、GPSアンテナ、ハンズフリー通話用マイク付属

画像2: 静寂な空間にフワッと放出される響きの緻密さと優雅さが印象に残った 実に居心地のいい音空間を作り上げてみせた

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