画像1: Auto Sound Web Grand Prix 2018:オーディオテクニカ Rexat AT-RX5500AラインケーブルがSpecial Awardを獲得した理由
画像2: Auto Sound Web Grand Prix 2018:オーディオテクニカ Rexat AT-RX5500AラインケーブルがSpecial Awardを獲得した理由

オーディオテクニカ史上、もっともリアルで鮮烈
音像同士の間に空間が見えてくるという空間表現力

文=鈴木裕

 導体に7Nの純度を持つD.U.C.C.銅を採用。これは純度の高さや、銅の結晶の大きさに加えて、結晶の方向を最適化しているものだ。絶縁体やシールドも入念な素材の選び方と構造を取っているが、トドメは端子。ガラス繊維入りPBT充填中空ホットピンやはんだ部の防湿シリコンコーティング、そしてキャップ部はチタン合金だという。

 しかし一番驚いたのはその音だ。オーディオテクニカ史上、もっともリアルで鮮烈だ。音像の実在感や低域の剛性感など、さすがの情報量を持っている。カーオーディオ用だけでなく、ホームオーディオも含めて、よくぞこの方向の音のケーブルを作って来たものだ。低域と高域の立ち上がりの良さも感じつつ、中域の厚みも感じさせてくれる。音像はやや小さめで、音像同士の間に空間が見えてくるという空間表現力。ダイナミックな表現も素晴らしい。この価格帯の是非はあるだろうが、90度までの耐熱仕様でこの音を実現したのは画期的と思う。

カーオーディオ用でこれほど本格的なケーブルを発売するとは
音は柔和な音色と、驚くばかりのダイナミックレンジの広さが印象的

文=脇森宏

 オーディオにおけるケーブルの意味を問い始めたらキリがない。議論百出、とどまる所がないのは目に見えている。ノイズ環境の悪いカーオーディオではなおさらだ。そういった問題があるのを百も承知で、これだけ本格的なラインケーブルを開発、市販に踏み切ったオーディオテクニカの腰の据え方は大したものだと思う。AT-RX5500Aは導体に、銅結晶の方向性まで管理したという7N-Class D.U.C.C.を採用、銅テープと編組による二重シールドを施した上で外被にはシルクのジャケットが掛けてある。RCAプラグは、64チタン合金の削り出しで、組立ては確実な固定ができる圧入方式。ケーブル外被とプラグの間にはアルミ+真鍮のスタビライザーを装着。さらにプラグ内部には防湿シリコーンを充填等々、投入技術は枚挙に暇がない。

 音は柔和な音色と、驚くばかりのダイナミックレンジの広さが印象に残る。音のグレードも一気に向上した。ただし、このケーブルの真価を発揮させるには、システム全体のグレードが問われる。それにしても凄いものを作ったなというのが正直な感想だ。

オーディオテクニカ audio-technics
Line Cable
AT-RX5500A(受注生産)
AT-RX5500A/5.0 ¥365,000(5.0m)
AT-RX5500A/4.5 ¥340,000(4.5m)
AT-RX5500A/4.0 ¥315,000(4.0m)
AT-RX5500A/3.5 ¥290,000(3.5m)
AT-RX5500A/3.0 ¥265,000(3.0m)
AT-RX5500A/2.5 ¥245,000(2.5m)
AT-RX5500A/2.0 ¥215,000(2.0m)
AT-RX5500A/1.3 ¥180,000(1.3m)
AT-RX5500A/0.7 ¥150,000(0.7m)(価格はすべて税別)

SPECIFICATION
●線材:7N-Class D.U.C.C.
●RCAプラグ:64チタン合金(削り出し)
●プラグ外径:13mm
●ケーブル外径:9mm
●芯線抵抗:19mΩ/m
●静電容量(2芯線間):81pF/m
●静電容量(芯線-シールド間):155pF/m
●導体断面積:1.0mm2×2
●耐熱温度:90度

■問合せ先:
オーディオテクニカお客様相談窓口
電話番号:0120-773-417(フリーダイヤル)
036746-0211(携帯電話・PHS・一部のIP電話)
受付時間:月〜金9:00~17:30(平日のみ。土日祝日を除く)
Eメール:ウェブメールフォーム
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