4K UHD BLU-RAY SHORT REVIEW - JURASSIC PARK ー 短評
| タイトル | ジュラシック・パーク |
|---|---|
| 年 | 1993 |
| 監督 | スティーヴン・スピルバーグ |
| 製作 | キャスリーン・ケネディ ジェラルド・R・モーレン |
| 原作 | マイケル・クライトン |
| 脚本 | マイケル・クライトン デヴィッド・コープ |
| 撮影 | ディーン・カンディ |
| 特撮 | デニス・ミューレン スタン・ウィンストン フィル・ティペット マイケル・ランティエリ ILM |
| 音楽 | ジョン・ウィリアムズ |
| 出演 | リチャード・アッテンボロー サム・ニール ローラ・ダーン ジェフ・ゴールドブラム アリアナ・リチャーズ ジョセフ・マッゼロ マーティン・フェレロ ボブ・ペック ウェイン・ナイト サミュエル・L・ジャクソン B・D・ウォン ジェリー・モーレン |
ーーWhen viewing this clip, please set resolution to 1080p/HDーー
| Title | JURASSIC PARK |
|---|---|
| Released | Mar 17, 2026 (from Universal Studios) |
| Run Time | 2:06:28.664 (h:m:s.ms) |
| Packaging | Slipcover in original pressing |
| Codec | HEVC / H.265 (Resolution: Native 4K / DOLBY VISION / HDR10 compatible) |
| Aspect Ratio | 1.85:1 |
| Audio Formats | English Dolby Atmos (48kHz / 16-bit / Dolby TrueHD 7.1 compatible), French DTS 5.1(48kHz / 24-bit), Spanish DTS 5.1(48kHz / 24-bit) |
| Subtitles | English SDH, French, Spanish |
| Video Average Rate | 57528 kbps (HDR10) / 6453 kbps (DOLBY VISION 11.2%) |
| Audio Average Rate | 3435 kbps (Dolby Atmos / 48kHz / 16-bit / English) |

ーー4K UHD SCREEN SHOTーー
6500万年前に始まったアドベンチャー
89年『インディ・ジョーンズ/最後の聖戦』公開後、同年製作『オールウェイズ』91年『フック』が思いのほか伸び悩んだせいか、スピルバーグの失速を噂する向きもあったが、どうしてどうして、一切極秘で撮影されていた『ジュラシック・パーク』(1993)でひさびさにメガヒットを放ってみせた(この年、作品・監督賞を含むオスカー7部門に輝いた『シンドラーのリスト』を発表したのだから恐れ入る)。もはや説明不要の大恐竜CG映画だが、今年3月に4Kリマスター版が登場した。

ーー2011 UNIVERSAL BLU-RAYーー

ーー2018 UNIVERSAL 4K UHD BLU-RAYーー

ーー2025/2026 UNIVERSAL 4K UHD BLU-RAYーー
ここで簡単におさらいを。2011年、初めて高解像度(2K/VC-1圧縮)デジタル修復を施した米国版BLU-RAYが登場(オリジナル三部作BOX)。2013年には、20周年記念/3D劇場再公開のために4KリマスターされたBLU-RAY 3D/2Dが登場(MVC/VC-1)4Kスキャン(12ビット)と大幅なカラーグレードが行われている。続いて2018年、25周年を記念した4K UHD BLU-RAYがリリース。 新たな4Kスキャン(16ビット)とHDR10/SDRグレードを施し、サウンドはリミックスDTS:Xを収録していた。そして2023年、30周年記念版がリリース。ディスク自体の映像・音声マスター(スペック)は2018年版と同じものである(追加特典あり)。

ーー2011 UNIVERSAL BLU-RAYーー

ーー2018 UNIVERSAL 4K UHD BLU-RAYーー

ーー2025/2026 UNIVERSAL 4K UHD BLU-RAYーー
そして2024年後半から2025年にかけて、シリーズ最新作『ジュラシック・ワールド/復活の大地』の劇場公開(2025年夏)を記念したプロジェクトとしてフルスペック・アップグレードが行われた。この2025年版は、2018年4KスキャンDPXファイルを基に、追加の補修作業、新たに採用されたドルビービジョンHDRでカラーグレードを行い、DTS:Xを同じく新たにリミックスしたドルビーアトモスに新調したものである。4K UHD BLU-RAYは、2025年6月に『JURASSIC PARK TRILOGY: LIMITED EDITION』(スチールブック)に所収してリリース。続く同年9月リリースの『JURASSIC WORLD: 7-MOVIE COLLECTION』にも所収されている。2025年リブート4K UHD BLU-RAYリリースのテーマのひとつは、HDR10とDTS:Xサウンドトラック仕様の既発版『ジュラシック・パーク』『ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク』『ジュラシック・パークⅢ』『ジュラシック・ワールド』を、ドルビービジョンHDR、ドルビーアトモス・サウンドトラックで新調することであった。そのため後者3作品も、『ジュラシック・パーク』と同仕様で同日リリースされている。そして2026年3月、ユニバーサルは前述4タイトルを単品リリースした(いずれも2025年映像/音声マスター仕様)。

ーー2018 UNIVERSAL 4K UHD BLU-RAYーー

ーー2025/2026 UNIVERSAL 4K UHD BLU-RAYーー

ーー LEFT:2018 RIGHT:2025/2026 ーー
以下では2018(2023)年版と2025(2026)年リマスター版のインプレッションを記したい。
まず映像だが(前述した通り)35mmオリジナルカメラネガを新たに4Kスキャンしたフルレストアではないものの、エンコード(データ圧縮・処理)やカラーグレードの品質向上が図られている。待望されて登場した2018年版は、旧世代のブルーレイよりもダイナミックレンジや解像感ではるかに優れているものの、エンコードが粗く、それを補うためのデジタルノイズリダクション(DNR)の多用により、数多くのショットが不自然に軟調化し、ディテイル描画の後退にも繋がっていた。被写体の輪郭にオーバーシュートやリンギングも散見される。2025年版は高効率・高精度なエンコードにより、2018年版で指摘された 過度なスムージング(平滑化)が見直されたことで、細かい自然な粒子の層を再現。CG恐竜を含めた被写体のディテイルやテクスチャの情報量も引き上げられて、よりフィルムルックな質感となっている。シュートは残存するものの該当箇所は大幅に減少。2018年版でリデュースし切れなかったゴミや傷痕(EX:上欄の少年の口元)も修復されている。

ーー2018 UNIVERSAL 4K UHD BLU-RAYーー

ーー2025/2026 UNIVERSAL 4K UHD BLU-RAYーー
ドルビービジョンHDRの恩恵も大きい。2018年版のHDR10(10ビット)にエンコードされた拡張データ(12ビット相当の階調感)を重ねたことで、残存していたバンディングの弊害もほぼ払拭している。明暗の階調がより豊かになり、ピーク輝度の向上と深みのある黒レベルが実現。不自然な色被り(マゼンタ等)も見直され、より自然な発色への色補正が施されている。個人的には、最初のT-REX襲撃後、大木に引っ掛かったフォード・エクスプローラーXLTでの救出シーンの改善に目を瞠らされた(低照度ショットにおけるディテイル描画と色再現)。このように随所で2018年版との違いを視認できるが、それは決して過度なものではなく、どちらかと言えば抑制を効かせた4K UHDアップデートが施されたと理解されたい(もちろんCG/VFXの新たな修正変更もない)。

ーー2018 UNIVERSAL 4K UHD BLU-RAYーー

ーー2025/2026 UNIVERSAL 4K UHD BLU-RAYーー
アップデートされたドルビーアトモス・サウンドトラックは、新たにスカイウォーカー・サウンドでリミックスされたマスターを使用(新たな音源の追加はない)。単に音質の改善に止まらない、立体音場(音の配置と移動)の精密さをテーマにしており、エンコードの設計意図から大きく異なっている。2018年版(DTS:X)からの改善は開幕から明快。オープニングタイトルからラプトル輸送シーンに聴く、360度ハーフドームの立体音場、その没入度は極めて高い。トップチャンネルの活用も、よりアクティブで緻密になっている。凄まじい残響を伴ったラプトルの咆哮や衝撃音は、聴く者を身構えさせるような重量感と尖鋭感を兼ね備えている。

ーー2018 UNIVERSAL 4K UHD BLU-RAYーー

ーー2025/2026 UNIVERSAL 4K UHD BLU-RAYーー
この開幕に限らず、これまで環境音や背景音として処理されていた細かな1音1音が、明快な意思を持った効果音としてハッキリと聴取できるのだ。オリジナル音源のディテイルが掘り起こされ、現代的な音響デザインとして再構成されたというべきか。聴き比べると2018年版では音のレイヤーが少なく聴こえ、サラウンド・チャンネルの移動や包囲感も幾分曖昧だ。エンコード時のパラメーター設定により、LFE操演にも違いがある。 低音域が強調された2018年版に対し、2025年版は引き締まったキレのある低音になっている。例えばT-REX登場場面。静寂の中のミニマルな音と爆発的な咆哮のコントラストは圧巻だ。オブジェクトが空間内の点音源としてより細かく配置され、T-REXの足音の定位もより明確化されている。

ーー2018 UNIVERSAL 4K UHD BLU-RAYーー

ーー2025/2026 UNIVERSAL 4K UHD BLU-RAYーー





