人気ゲーム制作チームChilla’s Art(チラズアート)が配信したホラーゲームを実写化した『夜勤事件』が、いよいよ2月20日より公開される。監督を務めたのは、近年続々とホラー作を発表し、21世紀ホラー界の旗手とも言える永江二朗だ。『リゾートバイト』や『きさらぎ駅』の恐怖をさらに強化した本作で主演を務めたのは、近年話題作への出演が続く新鋭の 南琴奈。共演には、ダンス&ボーカルユニットONE N’ ONLYの 関哲汰を迎え、永江監督ならではの極上の恐怖を映像化している。ここでは、南&関の二人にインタビューを実施。役作りから現場の雰囲気などについて話を聞いた。
――よろしくお願いします。まずは、出演しての感想をお願いします。
南 琴奈(以下、南) ホラーの演技とか呼吸感、間の取り方、撮影方法など、全てが新しく、挑戦することも多かったので難しかったです。でもその一方で、新鮮で楽しく感じることもありました。
関 哲汰(以下、関) 船橋卓也という役は、すごく難しかったです。このお話をいただく前から、原作のゲーム実況を見ていたんですけど、自分とは見た目やキャラクターが全然違うし、そこにどう近づけていくかについては監督と相談を重ねながら、かなり苦戦しました。反面、南さんが話されたように、映画の撮り方は今までに見たことのないもので、映画なのにゲームをプレイしているような感覚もあって、いろいろと勉強になりました。やりながら楽しかったです。
――苦戦したというのは。
関 どうしても自分が出てきてしまうので、自分と真逆なものに近づけていくたいへんさがありました。それは監督からその都度指示をいただいて(関くんが出ちゃっているよ)、何回も撮り直しましたから。
――一番苦戦したのは、やはりロッカーのシーン?
関 いえ、そこは僕じゃないですね(笑)。ただ、そこも何回も撮り直したので、南さんを長いこと付き合わせてしまって、申し訳なかったです。撮影中は、ずっとあのロッカーの中にいました(笑)。
――続いて、台本を読んでの、作品の感想をお聞かせください。
南 初めて台本を読んだ時は、文字だけでも、読み進めるほどに緊張感が高まっていきましたので、実際に映像になったら、すごく面白いものになるだろうと思って、撮影が楽しみでした。実際の現場では、見て下さる方がプレイヤー目線になるような撮影手法もあって――実際におでこにカメラを付けて撮影したそう――実際にゲームをプレイしているかのような没入感が得られるのは新しい経験でした。楽しかったです。しかも、後半からは映画オリジナルストーリーになっていくので、どう展開していくんだろうという面白味も感じてもらえると思います。
そこはネタバレになるので詳しくはお話できませんが、スピード感があってテンポよく進んでいくので、見ていて楽しかったです。そして、最後の最後まで目が離せない展開も、すごく面白かったです。

――本作を含め、1月、2月、3月と出演作が続けて公開されますが、役作りや芝居はたいへんではなかったですか。
南 それぞれジャンルが違うので、たいへんさはなかったですね。『夜勤事件』はホラーということもあり、撮影手法も含めて新鮮でしたし、出てくるキャラクターはゲームからそのまま出てきたかのような方たちばかりで、本当に個性が強くて全員が怪しく見えてしまうし(笑)、すごく刺激的な撮影期間でした。
――関さんはいかがですか?
関 僕は家で夜に一人で読みましたけど、まずは一回、台本を閉じました。オリジナルのゲームを見ていたこともあって、内容を読み進めるうちにだんだんと作品に漂う不気味さが強く感じられるようになってしまい、気持ちが入りすぎてしまったからです。そのぐらい、原作のゲームの世界観を大切大切にしていると感じたし、その再現度がすごくて、それがト書きからも伝わってきて、絶対に面白い作品になると思いました。
ゲームを見てから台本を読むと、よりその世界観に没入する感覚もあって、だから舞台となるコンビニとかどう再現されているんだろうって想像して、(実物を見るのが)楽しみでした。
――あのコンビニは実在しているのですか?
関 はい、実際にある店舗をお借りしているので、どこにあるのかを探す楽しみもあるかもしれません。

――続けて、演じられた役の印象や役作りについてお願いします。
南 結貴乃(ゆきの)は、お母さんを助けるために時給のいい夜勤(コンビニのアルバイト)で働いていて、一見したところでは被害者というか、巻き込まれてしまったかわいそうな女の子だなっていう風に最初は思っていたんです。けど、話が進むにつれて、目標を成し遂げるためには手段を選ばない強さを持っていると感じました。あとはネタバレになってしまうので話せませんが、もう最後の最後まで目が離せません。
――序盤の取調室のシーンでは、その強さというか不気味さの一旦が垣間見えました
南 そうですよね。実は竹財さん演じる刑事との取り調べのシーンがクランクインだったんです。なので、そこまでの過程を演じていない分、役の雰囲気を表現するのは難しいと感じていましたけど、そこはゲーム外の一番大事なシーン、映画オリジナルの重要なシーンになるので、焦りとか、ちょっとしたイラつき、そういういろいろな感情の揺れみたいなものを感じてもらえるように、大事に演じました。
――何かを隠しているなとは感じました。撮影はすんなりいきましたか。
南 はい、割とスムースにできました。
――一方の船橋については、結貴乃を好きな気持ちが溢れていました。
関 そうなんですよ、思いが出てきてしまって……。ただ、不器用なので、伝え方がすごく小学生っぽいんです。その不器用な感じが可愛らしかったですね。ただ、見た目はちょっとヤバい奴なんですけど(笑)、でも憎めない愛嬌があるというところをどう演じていこうかということについては深く考えました。ゲームでも、劇中でも、こいつ犯人じゃないか! って思ってしまう存在なので、それがどうなるのか、見てほしいです。
――結貴乃とは違って、驚かす方が多かったように思います。監督からの指示はありましたか?
関 監督の中でドンピシャのタイミングがあるんでしょうね、ロッカーシーンは何回もやり直しましたから、最後のほうは南さんが驚かなくなってしまって……。
南 難しかったですね。
関 僕も、新鮮な気持ちで驚かさないといけないっていうプレッシャーがありましたから、いつもより声を大きくするとか、そういう工夫はしました。

――永江監督はタイミングというか、ホラーの間を重視していて、これまでの作品でも細かく指示をしていたそうです。
南 本当にそうですね。監督は間の取り方をすごく大事にされていて、振り返る時も、この数秒の間が、見ている人たちの恐怖を煽るとか、何かが後ろにいるんじゃないかと考えさせたりする。そういうことを想像させる時間なんだと仰っていたのですが、正直、現場ではあまり言っていることが分からなかったんです。ただ、そこにはホラー作品ならではの面白さとかポイントが詰まっているんだろうなとは思っていましたけど、初号を観た時にようやく、(間の重要性を)理解できました。
――ホラー作品って、演じている方は怖くないんですか?
南 基本的には大丈夫なんですけど、家に居る時にチャイムが鳴って、のぞき窓を見ても誰もいなくて、実は……というシーンの時は怖かったです。ワンカット長回しで何テイクか撮影していて、部屋は真っ暗だし、スタッフの皆さんは物陰に隠れていて見えないので、本当に自分一人しかいないんじゃないかと思えてきて、リアルに怖がっちゃいました。
――本作はゲームが原作ということもあり、伏線が張り巡らされている上に、永江監督ならではの、『きさらぎ駅』に通ずる繰り返しの要素もありました。見どころをお願いします。
南 この映画は、後から分かることが多くて、結構感情がコロコロと変わるというか、自分が転がしていると思ったら、実は転がされていた、ということもあって、こうなるだろうっていう予想を上回ることが2段階、3段階とあるので、そこは楽しんでいただけるのではないかと思います。
関 個人的には、最後がめちゃくちゃ怖いです。ゲームの時も怖かったのですが、やはり映像で見ると本当にトラウマになるレベルですよ。より恐怖を味わってほしいです。
――ちなみに、いまさらな質問ですが、お互いの印象を教えてください。
関 初めてお会いした時は、すごくクールな人っていうイメージがあったんです。けど、お話をすると、話しやすいし気さくだし、明るくて優しい女性という印象になりました。ただ、一つ恐怖だったのは(笑)、ジェネレーションギャップがすごくあったことなんです。年の差は9歳なんですけど、昔遊んでいたゲームとか、ガラバゴス携帯とか、まったく共通項がなくて……(笑)。
南 確かに、ジェネレーションギャップはありましたけど、お話をしているとそれを感じないし、それこそ楽しく話してくださいました。いつも優しくて、腰の低さにびっくりしましたけど、私は一人での芝居が多かったこともあり、一緒に楽しく話してくださる方が近くにいて下さることですごく安心できました。撮影期間中は、現場とホテルを行ったり来たりするだけで、しかもホテルに帰るのも夜遅くなることが多かったので、関さんとご一緒できてよかったって思いました。
――読者へのメッセージをお願いします。
関 オススメの見方としては、実際にゲームをプレイするか、ゲームの実況中継を見るなどして、一度原作に触れてから映画を観ていただくと、本当に(原作の)世界観を大事にしていることが分かると思いますし、映画オリジナルの部分も楽しんでいただけるはずです。それ以外にも、自分なりの楽しみ方でこの作品を観てもらえたらうれしいです。
南 Chilla’s Art(チラズアート)さん制作のゲームを実写化するにあたって、監督が大きな熱量と愛を持って映画作りをされているのを感じましたので、私もそれに応えたいと思って、全力で演じさせていただきました。もちろん、原作のゲームが好きな方も、また違った楽しみ方をしていただけると思うし、ゲームを知らない方でも楽しんでいただける内容になっているので、本当にいろいろな年代の方に観て、楽しんでいただけたらうれしいです。とにかく、1回では気づけないこと多いので、何回も観ていただいて、実はこうなっているのかって、気づく楽しさもあると思います。
――ありがとうございました。
映画『夜勤事件』

2026年2月20日(金)より全国公開
<STORY>
その恐怖は、深夜のコンビニから始まる。
女子大生・田鶴結貴乃(南琴奈)は、古びたアパートで一人暮らしをしながら、高時給に惹かれ夜勤のアルバイトを始める。日付が変わる頃、眠りについた街を抜け、橋を渡って向かう先は、蛍光灯の光だけが頼りの深夜の職場。
店長の指示のもと、品出しや廃棄処理、奇妙な客の対応に追われながらも、静かな夜はいつも通り過ぎていくはずだった。だが、ある夜を境に、店内では説明のつかない“違和感”が現れはじめる。差出人不明の自分宛の謎の配送物、不気味な言葉を残す老婆、誰もいないはずの通路の監視カメラに映る“何か”―
深夜のコンビニが静かに、しかし確実に“何か”に侵食されていく中、結貴乃が目にした“怪異”の正体とは――。
<キャスト>
南琴奈 竹財輝之助 関哲汰 田中俊介 五頭岳夫 櫻井淳子 加藤夏希 ほか
<スタッフ>
原作:「夜勤事件」Chilla’s Art
監督:永江二朗
主題歌:「夜勤事件」Liza
制作・配給:キャンター
製作:「夜勤事件」製作委員会(NBCユニバーサル・エンターテイメントジャパン / キャンター)
(C)2025「夜勤事件」製作委員会
●南 琴奈 プロフィール
2006年6月20日生まれ。埼玉県出身。
2020年にMr.Children「Documentary Film」のMVで注目を集め、Official髭男dism、Vaundy、クリープハイプなど数々のアーティストのMVに出演。2023年NETFLIX「舞妓さんちのまかないさん」で連ドラデビューし、映画『アイスクリームフィーバー』(23)、映画『花まんま』(25)、ドラマ「アリスさんちの囲炉裏端」(25/BS-TBS)、映画『ミーツ・ザ・ワールド』(25)などに出演。2025年7月から放送されたドラマ「僕達はまだその星の校則を知らない」(関西テレビ・フジテレビ系)で生徒会副会長・斎藤瑞穂役を演じ、注目を集めた。2026年1月23日公開『終点のあの子』ほか、公開待機作が控える。
公式サイト
http://www.box-corporation.com/kotona_minami
●関 哲汰 プロフィール
1997年11月24日生まれ。熊本県出身。
ダンス&ボーカルユニット「ONE N’ONLY」のボーカルとして活躍中。グループの活動以外に主演映画『バトルキング!!-Map of The Mind-』『100秒の拳王-喧嘩バトルロワイアル-』、FODショートドラマ主演「No.1ホストとの恋は誰も邪魔できない~大富豪一族から追い出された僕の華麗なる転身~」、毎日放送ドラマ「年下童貞くんに翻弄されています」など、俳優として活躍している。また、縦型ショートバラエティ「びっくりあいらんど」などバラエティ番組にも出演。
公式サイト
https://www.stardust.co.jp/talent/section3/sekitetta/
スタイリスト:【南琴奈】 hao/【関哲汰】橋口桜都女
ヘアメイク:【南琴奈】 kanako(TRON)/【関哲汰】KABUKI RYOTA
衣装協力(南琴奈):
ドレス¥121,000、ビスチェ¥49,500/VIVIANO(info@vivianostudio.com)
リング¥22,000/POOLDE(https://poolde.jp/)
シューズ/スタイリスト私物


