フォスター電機(フォステクスカンパニー)は、フルレンジユニットのFEシリーズに、8cmモデル「FE83A-VB」(¥29,700、税込、1台)と、10cmモデル「FE103A-VB」(¥36,300、税込、1台)を追加、12月下旬に発売する。
1964年の「FE103」以来、限定モデルを除いてFEシリーズはフェライトマグネットを搭載してきた。今回の2モデルは、オーディオファンから高い支持を得ているアルニコマグネットを搭載し、伝統のFEサウンドである元気で明るく見通しの良い音質はそのままに、表情が豊かで躍動感に溢れ、滑らかで心地好い上質な再生音を実現している。

「A」シリーズの主な特長は以下の通り。
●レギュラーのFEシリーズ初となる、表情豊かで心地好い音質で定評のアルニコマグネットを採用。磁気回路内のポールピースには銅キャップを配置することで電流歪を低減、駆動系の低歪み化により中高域の明瞭度を一層向上させている
●繊維が細くしなやかで密度の高いESコーンを2層抄紙とする事で、軽量ながら更なる剛性の向上と内部損失の確保を実現。基層に長繊維のパルプを主体にかさ高の構造による高剛性化と内部損失の保有を両立させ、表層には短繊維のパルプを配合し、振動板表面の伝播速度を高めている。これにより中域の明るく張りのある音色はそのままに、立ち上がりが良く切れのある高音と厚みのある低音の再生が可能に
●ハトメレスによる中音域の低歪み化を実現。ハトメの重量が振動板に付加されることで重量バランスが不均等になり、コーン形状振動板が持つ円環状の振動モード以外にも不等分割共振を出現させてしまうことが中音域の歪の原因となっていたため、ハトメレスにすることで中音域の高調波歪を低減させている
●ボイスコイルとダンパー及びコーン紙を同一円周上で接着する3点接着を実現するため、ポケットネックダンパー方式を採用
●入力端子は、ファストン205タイプの低損失金メッキ端子を採用。スピーカーケーブルの確実な接合に加えて、音質劣化を防いでいる
「FE83A-VB」「FE103A-VB」の主なスペック
●型式:FE83A-VB=8 cmコーン形フルレンジ、FE103A-VB=10㎝コーン型フルレンジ
●インピーダンス:8Ω
●最低共振周波数(f0):FE83A-VB=104Hz、FE103A-VB=85Hz
●再生周波数帯域:f0〜20kHz
●出力音圧レベル:FE83A-VB=85dB/w/m、FE103A-VB=87.5dB/w/m
●質量:FE83A-VB=420g、FE103A-VB=600g
●バッフル開口寸法:FE83A-VB=Φ73mm、FE103A-VB=Φ93mm


