フォスター電機（フォステクスカンパニー）から、独自のプレミアム平面振動板RPドライバーを搭載したフラッグシップモデルが2機種登場した。どちらも10月上旬の発売を予定している。
●密閉型ヘッドホン：TH1000RPmk2 オープン価格
●オープン型ヘッドホン：TH1100RPmk2 オープン価格
密閉型ヘッドホン「TH1000RPmk2」（左）とオープン型ヘッドホン「TH1100RPmk2」（右）
どちらも、フラッグシップRPヘッドホンの「mk2」モデルだ。フォステクスが独自開発した全面駆動型平面振動板RPドライバーを、ドライバー内部の空気のダンピングコントロールを中心に振動板の動きを最適化、さらにはリケーブルに対応しやすいコネクターを採用し、国内工場にて1台1台組み上げている。
両モデルの主な特長
●全面駆動型平面振動板ドライバー史上もっとも大型の振動板を採用したプレミアムRPドライバーを、ドライバー内部の空気のダンピングコントロールを中心に制動材や新イヤーパッドによる流量調整で最適化、低域における理想的な状態での振動板振幅を実現。
大型振動板と磁気回路による不要共振を抑えた鋭いレスポンス、高感度と滑らかな周波数特性、優れた過渡特性はもとより、mk2化によって従来以上に重低音域から高音域までのクリアーな音像を忠実かつ明確な定位感で表現する。
●新形状イヤーパッドは、顔に当たる面を傾斜させて装着感を最適化。内部の低反発ウレタンは2層構造とし、顔の形状にフィットするよう柔らかいタイプを表側、高弾力タイプを内側に配置した。さらに従来比3倍に耐久性を高めたシルクプロテイン製合皮の採用により、長時間にわたるリスニングでも快適な掛け心地で使用できる。
●2極3.5mmコネクターを採用し、リケーブルの対応性を向上。内部配線材と付属のアンバランス・ケーブルは不純物を極限まで排除し、伝送能力を高めた7Nグレードの高純度OFC(無酸素銅)ケーブルを採用する。別売で4.4.mmバランスケーブル「ET-TH4.4BL2Y」も準備。
●徳島県の阿波藍職人と共同開発して、ハードメイプルの無垢材ハウジングを染め上げた。職人の手によりひとつひとつ染め上げることで、木目が美しく現れる深い藍色に仕上げている。植物の藍のみで作られた「本藍」による染色は、ハードメイプルの硬質で比重が重く音に余計な色付けをしない特性を生かすことができ、深みのある低音域、クリアーで伸びやかな高音域を実現する。
オープン型のTH1100RPmk2は、ハウジング開口部にアルミニウム製エッチングパーツを二重に配し、開口率と各内部パーツを綿密に微調整することで、オープン型RPのプレミアムに相応しい、解像度が高く聴き疲れしにくい自然な音場を再現。
●ハウジングのベースプレートやハンガーなどの機構部品にはマグネシウム合金を採用し、アルミ比で20％軽量化を図るだけでなく、回転機構部にゴム製パッキンを採用し、余分な振動を極力排除。各部品の細部まで配慮する設計思想で改善を図り、使用感がいっそう向上した。
●ヘッドパッドとヘッドバンドには天然素材のシープスキンを採用、しなやかで良好なフィット感で使い込むほどに変化する風合いを楽しめる。
