4K UHD BLU-RAY SHORT REVIEW - JURASSIC WORLD: REBIRTH - 短評
| タイトル | ジュラシック・ワールド/復活の大地 |
|---|---|
| 年 | 2025 |
| 監督 | ギャレス・エドワーズ |
| 製作 | フランク・マーシャル パトリック・クローリー |
| 製作総指揮 | スティーヴン・スピルバーグ デニス・L・スチュワート ジム・スペンサー |
| 脚本 | デヴィッド・コープ |
| 撮影 | ジョン・マシソン |
| 音楽 | アレクサンドル・デスプラ |
| 出演 | スカーレット・ヨハンソン マハーシャラ・アリ ジョナサン・ベイリー ルパート・フレンド マヌエル・ガルシア=ルルフォ ルーベン・デルガド テレサ・デルガド ザビエル・ドブス オドリーナ・ミランダ フィリッピーヌ・ヴェルジュ ベシル・シルヴァン エド・スクライン |
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| Title | JURASSIC WORLD: REBIRTH |
|---|---|
| Released | Sep 09, 2025 (from Universal Studios) |
| Run Time | 2:13:39.428 (h:m:s.ms / D.C.) |
| Packaging | Slipcover in original pressing (Embossed print) |
| Codec | HEVC / H.265 (Resolution: Native 4K / DOLBY VISION / HDR10 compatible) |
| Aspect Ratio | 2.39:1 |
| Audio Formats | English Dolby Atmos (48kHz/24bit/Dolby TrueHD 7.1 compatible), Spanish Dolby Digital Plus 7.1, French Dolby Digital Plus 7.1 |
| Subtitles | English SDH, French, Spanish |
| Video Average Rate | 63928 kbps (HDR10) / 5688 kbps (DOLBY VISION 8.9%) |
| Audio Average Rate | 3593 kbps (English Dolby Atmos / 48kHz / 24bit / English) |

4K UHD SCREEN SHOT
人類未踏の、領域へ。
2015年『ジュラシック・ワールド』に始まる『ジュラシック・ワールド/炎の王国』『同/新たなる支配者』の続編。登場人物を一新して贈るアドベンチャー超大作である。舞台は『新たなる支配者』の5年後。恐竜たちが地・空・海に解き放たれた世界。だが地球の生態系は恐竜にとって厳しい状況であり続け、いまでは赤道直下の限られた地域のみで生息するようになっていた。そうした中、陸のティタノサウルス、海のモササウルス、空のケツァルコアトルスのDNAに、冠動脈性心疾患の特効薬の鍵となる物質が含まれていることが明らかとなり、製薬会社が画期的な新薬の開発のためにDNAサンプルの採取に乗り出した。極秘任務を受けた秘密工作の専門家ベネット(スカーレット・ヨハンソン)は、かのアラン・グラント博士の教え子で古生物学者のルーミス博士(ジョナサン・ベイリー)、長年にわたりベネットと危険を共にしてきた元傭兵キンケイド(マハーシャラ・アリ)たちを率いて、かつて遺伝子操作の実験場であったサン・ユベール島とその海域へ向かう。監督を務めるのは『GODZILLA ゴジラ』『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー」のギャレス・エドワーズ。製作総指揮を務めるスティーヴン・スピルバーグは、93年の『ジュラシック・パーク』の脚本家であり『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』でもコンビを組んだデヴィッド・コープに脚本を依頼。ノンクレジットながらスピルバーグも脚本制作に深く関わっている。
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撮影は『グラディエーター』『ハンニバル』といったリドリー・スコット作品で知られるジョン・マシソン。パナビジョン・パナフレックス・ミレニアムXL2/ARRIアリフレックス235/35mmアナモフィック撮影(主要レンズはパナビジョンEおよびCシリーズのアナモフィック単焦点レンズ)。本作品を演出するにあたり監督エドワーズは、スピルバーグ監督作(第1作・第2作)のオリジナルスタイルへの初期化をを試み、自身の監督作で初めて全編35mmフィルム撮影を行う決断をしている。

4K UHD SCREEN SHOT
フィルム撮りならではの粒状構造は明瞭だが、コダック Vision3 50D 5203(デイショット)と同・Vision3 500T 5219(ナイト & 室内ショット)を使い分けたこともあり、一貫性はなく、シークエンスによって軽・重の粒状感となるものの、フィルム世代のオールドファンにとってはノスタルジックな印象となろう。HDR10のピーク輝度は3034 nits、平均輝度189 nits。HDRの抑制を効かせたハイライトに比べ、黒の深度は驚異的だ。黒(暗部陰影)が画面を占める頻度が高く、ピーク輝度は印象的であるものの、総じて画が暗い印象となるのはそのためであろう。色数を抑えた中明度・中彩度のトーナルカラー配色。前半のデイショットや室内ショットではシアンが支配的。サン・ユベール島では琥珀に近い黄系トーンが強化される。肌色は暗いが体温を感じさせる赤みの黄トーンで統一。デイショットのは鋭利な解像感。ときに輪郭補正の弊害が表出するのが惜しまれる。本作品では海や川といった水を扱ったVFXショットが多く、しかも最上級のスペクタクルを披露して観応えあり。

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サウンドデザイン・コンサルタント(及びサウンドデザイン)を務めるのは、『ジュラシック・パーク』ほか7つのオスカーに輝き、本シリーズに欠かせない存在であるスカイウォーカーサウンドの重鎮ゲイリー・ライドストロム。またお馴染みのオスカー・エンジニア、ゲイリー・サマーズがリレコーディングミキサーを担当(共同)。本シリーズでは97年の『ロスト・ワールド ジュラシック・パーク』以来の顔合わせとなり、サラウンドジャンキーは大喜びするに違いない。

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観客を危険極まりないアドベンチャー・ワールドの真っ只中に引き摺り込む、没入度の高いドルビーアトモス・サウンドトラック。恐竜という美味しい食材を扱ったシズル効果にはアトモスが不可欠だ。原点回帰した恐竜アクションを支えるのは、過度な描音を避けた精巧精緻な音響操演、分解能とDレンジに優れた膨大な量の効果音、そして部屋を揺るがす重低音。サラウンド・チャンネルは休息知らず。耳障りなノイズとして再現されることの多い水音も混濁なし。トップチャンネルの頻度も極めて高く、とりわけサン・ユベール島でのアトモス操演は圧倒的な360度ハーフドーム音場を披露。

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音楽は『グランド・ブダペスト・ホテル』『シェイプ・オブ・ウォーター』でオスカー受賞のアレクサンドル・デスプラ。ジョン・ウィリアムズのオリジナル、そのDNAを宿した大規模なシンフォニック・オーケストラによるシンフォニックな楽曲。ところどころに電子楽器も使われてるが、決して前面には出でず。さらにここではウィリアムズはもちろん、ジェリー・ゴールドスミスやバーナード・ハーマンといったハリウッドの巨匠たちにも通じる、映像と音楽のシンクロニシティの実現を聴取することができる。つまりは、スクリーンで見たものを正確に追従するように設計された音楽を作るという、昔ながらのアプローチである。『ジュラシック・パーク』の楽曲のモチーフが随所で登場するが、規格外の高揚感とノスタルジックな心地よさをもってサウンドステージを満たしている。そして終幕、『ジュラシック・パーク』のエンディングをそのまま踏襲した、まるで子守唄のようなピアノ曲が素晴らしい。その1音1音が天から降り注ぐ感覚。必聴である。

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UHD PICTURE - 4.5 /5 SOUND - 5 /5
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