キヤノンは昨日、コンパクトデジタルカメラやデジタルシネマカメラなどの新製品を発表した。そのラインナップとキヤノンオンラインショップでの販売予定価格は以下の通り。
●コンパクトデジタルカメラ:IXY 650 m ¥55,000(税込、10月下旬発売)
●大口径中望遠単焦点 L レンズ:RF85mm F1.4 L VCM ¥236,500(税込、9月27日発売)
●デジタルシネマカメラ:EOS C50 ¥554,400(税込、11月下旬発売)

コンパクトデジタルカメラ「IXY 650 m」
コンパクトデジタルカメラのIXY 650 mは、現行モデル「IXY 650」の記録媒体を SD カードからmicroSD カードに変更したモデルだ。
近年若年層の間で、スマホとは異なる画作りができるコンパクトデジタルカメラの魅力や、「カメラで写真を撮る」という体験の楽しさが改めて認識、評価され、コンパクトデジタルカメラの需要が拡大している。今回は、カメラを初めて手に取るエントリーユーザーや携帯性を重視するユーザーに向けて、IXY 650の基本機能を踏襲したラインナップを発売する。
重さ約146g、奥行約22.8mmの薄型ボディに、広角25mmから望遠300mm相当をカバーする光学12倍ズームレンズを搭載。遠く離れた場所にいる人物や動物を大きく写す、広大な風景をダイナミックに切り取るなど、幅広いシーンを一台で撮影できるだろう。

大口径中望遠単焦点 L レンズ「RF85mm F1.4 L VCM」
RF85mm F1.4 L VCMは、「EOS R SYSTEM」に向けた交換レンズ「RFレンズ」の新製品で、開放F値=1.4による大きく美しいボケ味と画面全域での高画質を実現する大口径中望遠単焦点レンズだ。
一般的に、焦点距離85mmの単焦点レンズは、適度な距離を保ちながら撮影ができるため、ポートレート撮影に適しているとされている。今回の新製品では、非球面レンズやUD レンズを効果的に配置した10群14枚の光学設計で諸収差を抑制し、特殊コーティング技術「ASC(Air Sphere Coating)」でフレア・ゴーストを低減、画面全域での高画質を達成している。
なおこのモデルが加わったことで、キヤノンの開放F値=1.4の単焦点Lレンズシリーズ(RFマウント)は20mm〜85mmまで合計5本が揃うことになり、静止画、動画共に様々なシーンで活用できるようになっている。またこの5本は本体サイズがほぼ共通しており、現行ユーザーには操作性、使い勝手の面でも喜ばれるだろう。

デジタルシネマカメラ「EOS C50」
最後のデジタルシネマカメラEOS C50は、新開発の7Kフルサイズセンサーを搭載、高品位な動画撮影と高画質な静止画撮影を両立する。特に近年ニーズの多いショートフィルムやドキュメンタリー制作、プロモーションムービーなど、さまざまな映像制作ニーズに応えるモデルになっている。

左が「CN5×11 IAS T/R1」で、右が「CN5×11 IAS T/P1」。どちらもドライブユニット装着時
もうひとつ、CINE-SERVOレンズの新製品として、「CN5×11 IAS T/R1」(RF マウント)と「CN5×11 IAS T/P1」(PL マウント)が11月下旬に発売される。前者はRFマウント採用によりデジタルシネマカメラとの通信機能に対応したモデルで、後者は映像業界で広く使用されているPLマウントを採用した。
シリーズ最広角となる焦点距離11mmを生かし、従来は放送用広角レンズで対応してきた、スポーツやコンサートの中継などでも、広角で被写界深度の浅いシネマティックな映像表現を可能にしてくれる。
さらにシリーズ最軽量で重心バランスに配慮した設計により、クレーンやワイヤーカムなどのシステムに組み込まれた撮影でも、高い機動性を発揮する。エルゴノミック・デザインとの組み合わせで、肩に担いだ状態での長時間撮影もサポートしてくれる。さらに、運用性と機能性に優れた、取り外し可能なドライブユニット「e-Xs V」を採用。ドライブユニットを装着してサーボ操作を行う放送スタイルと、ドライブユニットを外しフルマニュアルでの操作を主としたシネマスタイル双方で快適な運用が可能という。


