KEFジャパンでは、新製品サウンドバー「XIO」(ジオ)の発売記念イベントを開催した。「The Art of Listening 美意識としての音選び」と題し、ゲストに元サッカー日本代表/AuB株式会社 代表取締役の鈴木啓太さんを迎え、“いい音” でスポーツや映画を楽しむ魅力を語ってもらおうというものだ。
会場となったKEF Music Gallery TOKYOの2Fには、新たに65インチテレビとXIOが壁掛け設置され、家庭のリビングと同じ環境でXIOのパフォーマンスが体験できるようになっている(今後も常設展示予定とか)。

KEF Music Gallery TOKYOの2Fに壁掛け設置された「XIO」を使い、映画や音楽の楽しみ方、五感をどう捉えるかなど様々なテーマが語られた
イベントはKEF JAPAN コマーシャルディレクターの福島真澄さんと鈴木さんのトークショウという形で進行された。冒頭、鈴木さんの挨拶が終わるかおわらないかのタイミングで、「じゃあとりあえずこれをご覧いただきましょう」という福島さんの言葉があり、『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』から、ボンドカーによるアクションシーンが上映された。
アストンマーティンDB5のエンジン音や、ウィンドウやボディに当たる銃弾の音、さらにガトリングガンの発射音なども迫力たっぷりに再現され、イベントに参加した皆さんも呆気にとられて画面に見入っていた。
「すごいですね。僕はこの作品は移動中にスマホの画面で見たんですけど、今日の環境だとまったく違いますね。音もこんな違うんだって改めて驚きました」と鈴木さんも素直な感想を話してくれた。

AuB株式会社 代表取締役/元サッカー日本代表の鈴木啓太さん
これを受けて福島さんからKEFについての紹介が行われた。KEFは1961年にイギリスで誕生したオーディオブランドで、高級スピーカーからイヤホンまで、幅広いラインナップを展開している。近年はワイヤレススピーカーも人気で、さらに今回初のサウンドバーとしてXIOを発売した。
「映画ファンの中には、シアターシステムを組まれる方も多いんですけど、そのためにはマルチチャンネルスピーカーを設置するなど、結構な労力がかかります。XIOはKEFのハイファイのサラウンドシステムが1本のバーになったっていうコンセプトです。テレビやプロジェクターと組み合わせて、縦横に広がる音を体験いだける製品でございます」(福島さん)
それを聞いた鈴木さんも、「すごい効果ですよね。なんでこんなに綺麗でクリアーな音が、しかもいろんな方向から出るんだろうなって不思議です。どういう仕組なのか説明して欲しい」と、興味津々の様子だ。

インタビュアーは、KEF JAPAN コマーシャルディレクターの福島真澄さんが担当
これについては福島さんから、「サラウンド再生に必要な12個のスピーカーユニットが、バー本体の適切な場所に埋め込まれているんです。今日は低域再生用のサブウーファーを追加していますが、基本的にはXIOだけで映画館のような臨場感を楽しんでいただけます。あと、クリアーな音という点については、KEFがこだわり抜いて開発したスピーカーユニットのUni-Qを搭載しています」という解説があった。
鈴木さんは以前、オーディオ愛好家のカメラマンのお宅で音を聴かせてもらったことがあったそうで、「目を閉じたら矢沢永吉さんがそこで歌ってたんですよ。本当にそのぐらいびっくりしたんです。芸術家の方がそれだけこだわって音に向き合っているのを知って、すごい世界だなと思いました」と、オーディオ再生の思い出を話していた。
さらに今回KEF Music Gallery TOKYOの3Fシアタールームを体験し、「目の前でイーグルスが歌ってたんですよ。本当に音って奥深いなって思ったのと、こんなに忠実な再現というか、なんならコンサート会場よりも音がいいんじゃないかなって思ったんです。ぜひ皆さんも体験してください」と、興奮気味に語ってくれた。

イベントでは、壁掛け設置された65インチ液晶ディスプレイとXIOを使って、映画作品が再生された。サブウーファーの「KC62」は、新発売されたアダプターによるワイヤレス接続
福島さんは、「弊社では、多くの方にハイファイの魅力を知っていただきたい、楽しんでいただきたいという思いから、最近は幅広い価格帯の製品を揃えています。今は、サウンドバーに馴染みのある方も多いと思うので、XIOを通じてハイフィデリティな音を楽しんでいただきたいですね」と、新製品にかける思いも話していた。
また、鈴木さんが現役時代に無観客試合を経験した時の思い出に話が及ぶと、「パフォーマンスはまったく違います。普段5万人とかの前で試合すると、選手同士の声って一切聞こえないんです。でも無観客試合では、音がないから選手の声が響くんです。そうするとスタンドに跳ね返ってなんかモワンとしてくる。
そこで何が起きたかって言うと、全然集中できないんですよ。逆に音がある中では、意識が研ぎ澄まされていくんですね。ゾーンに入るというか、集中すると逆にフォーカできる。そういう経験を経て、周りの音も実はすごく重要だなと思いました」と、アスリートならではの体験を話してくれた。

KEF Music Gallery TOKYOの中2Fにも、液晶ディスプレイとXIOを組み合わせた展示があり。同社ホームページから視聴体験の予約もできます
最後にイベントの感想を聞かれた鈴木さんは、「やっぱり最高峰を知るって大事だと思うんですよ。本物に触れると、音の大事さが分かりますよね。だって本当にアーティストがそこにいますからね。本当ですよ」とXIOを含めたKEFのサウンドがすっかりお気に入りの様子だった。
ちなみに鈴木さんに大画面&XIOでどんなスポーツを見てみたいか、質問をしてみた。すると、「アメリカフットボールが好きなんですよ。アメリカフットボールって、実は戦術がすごく大切じゃないですか。音が良くなるとどのぐらい観戦が盛り上がるのかを、こういうサウンドシステム使って聞いてみたいですね」とのことだった。
サウンドバーは、シアタールームよりもリビングなどに設置されることの方が多いだろう。つまり、多くの人が日常的にサウンドバーの音に触れるわけで、実は音質もひじょうに重要だ。XIOのクォリティでスポーツや映画、テレビ放送まで楽しめれば、鈴木さんの言う “最高峰” に一歩近づくことができるだろう。
KEF Music Gallery TOKYOではXIOをじっくり試聴できるスペースも準備されているので、興味のある方は同社サイトから申し込んでいただきたい。



