京都に実在する「そのうちcafe」をそのまま舞台に、嘘に振り回された家族の絆を描いた映画『事実無根』の、報知新聞主催の試写会舞台挨拶イベントが5月1日、一ツ橋ホールで行なわれ、出演の村田雄浩、東茉凜、そして柳裕章監督らが登壇した。
最初に柳裕章監督が登壇。簡単な挨拶の後、村田雄浩、東茉凜がステージに。それぞれの挨拶の後でトークがスタート。
撮影中の様子について村田は「東さんの成長ストーリーのようなものでした。本読みの時、隣りの席なのに(東さんの)声が小さくて何言ってるかさっぱり聞こえてこない。大丈夫かな? と思っていたのですが、撮影が進むにつれて気持ちが届いてくるようになり、ものすごく成長していく。その成長が嬉しく、楽しかった。とても素敵な時間を過ごしました」と語った。
オーディションで選ばれ、作品に携わってから「家族を大切にしようと思いました」と話す東は「撮影の合間の休憩時間など、村田さんはずっとしゃべりかけて下さるんですが、お芝居ではカチッとスイッチが入って役の人物になる。その瞬間を間近で何度も何度も見ることができ、それはとても貴重な経験でした」と撮影を振り返った。
また、主人公のマスターを演じる近藤芳正とのエピソードについて聞かれた東は「撮影期間中、毎日ランチをご一緒していました。多分、距離も縮まるからと近藤さんが誘って下さるんですけど、あんまり喋っては下さらなくて、無言で食べるという「・・・」と明かすと、村田さんは「それは、苦行だね(苦笑)」と言い、会場に笑いが起きた。
最後に柳監督は「ようやく東京での公開を迎えようとしています。全国の上映劇場もちょっとずつ決まってきていますが、もう少し広い地域で観ていただきたいので、ぜひ口コミを宜しくお願いします」とアピールした。
映画『事実無根』
2025年5月10日(土)より 新宿K's「cinemaほか全国順次公開

<ストーリー>
京都「そのうちcafe」のマスター・星隆史。ひとりで切り盛りしてきたが、利き手を骨折してバイトを雇う事になった。アルバイトに採用された大林沙耶は、高校を卒業したばかりで不器用を絵に描いたような性格。しかし一所懸命かつ異様なほど几帳面に働き、その姿はマスターはもちろん、常連の間でも注目の的となっていった。
そんな沙耶を公園から覗き見る男がいる事に気付いた星。問いただしてみると、セクハラの冤罪で大学教授の職を追われホームレスになってしまったらしい。この男は沙耶の元義理の父親だという。家族に迷惑をかけまいと、事件の渦中に妻と娘の元を離れたが、唯一後悔しているのは「セクハラは事実無根である」という説明を娘にしなかったことだった……。
<出演>
近藤芳正 村田雄浩 東茉凜 西園寺章雄 和泉敬子 仲野毅 武田暁
<スタッフ>
原案・監督|柳 裕章 脚本|松下隆一 音楽|上野祥 撮影|武村敏弘 照明|古川昌輝 録音|松陰信彦 美術|小出憲 装飾|長谷川優市呂 ヘアメイク|重松隆 助監督|井田純朋 編集|藤田和延 製作|高原正浩 プロデューサー|安達ツトム 配給|MomentumLabo
2023年|日本|カラー|99分|1:2|5.1ch|
(C)一粒万倍プロダクション
●公式サイト
https://jiji2mukon.com/
※なお、ヒロインを演じた東茉凜さんのインタビューは、作品の上映に合わせて公開予定です。