TVS REGZAは本日、AI技術とセンシング技術により視聴体験を飛躍的に向上させる「レグザ インテリジェンス」を搭載したレグザ4シリーズ10モデルを発表した。そのラインナップと市場想定価格(税込)は以下の通り。
●タイムシフトマシン4K有機ELレグザ:65X9900R ¥638,000前後、55X9900R¥484,000前後(5月23日発売)
●タイムシフトマシン4K Mini LED液晶レグザ:85Z970R ¥880,000前後、75Z970R ¥660,000前後、65Z970R¥495,000前後(5月23日発売)
●4K Mini LED液晶レグザ:75Z770R ¥396,000前後、65Z770R ¥308,000前後、55Z770R¥253,000前後(4月18日発売)
●4K液晶レグザ:50Z670R ¥198,000前後、43Z670R ¥165,000前後(4月18日発売)

「85Z970R」
レグザ インテリジェンスは、AI技術の活用により、さらなるイマーシブ体験と快適なコンテンツ視聴を可能とする機能だ。新開発された「レグザAIボイスナビゲーター」は、Googleが提供する生成AIのGeminiと連携し、検索機能を利用したコンテンツ検索において、従来は困難だった抽象的な言葉に対しても、発話内容の文脈を理解し、適切なコンテンツを提案するという(対話形式への対応はソフトウェアダウンロードによるアップデートで、2025年夏の対応を予定)。
各シリーズのパネルについては、X9900Rシリーズが新開発の高輝度・広色域RGB 4スタック有機ELパネルを搭載。従来比約1.3倍の輝度向上、約1.1倍の色域拡大を実現している。さらに新開発低反射ARコートの採用により、外光の映り込みを約3割低減、引き締まった黒とともに色鮮やかな映像を実現した。
Mini LEDバックライト搭載のZ970Rシリーズは、従来比約1.4倍のエリア分割数となるファインMini LED液晶パネルを搭載。ワイドアングルシートなども採用することで、高コントラストかつ色鮮やかで、広視野角な高画質を実現している。
Z770Rシリーズは、新開発の4K Mini LEDバックライトにより、ピーク輝度で従来比約2倍を実現するとともに、エリア分割数も従来比約2倍にしたことで、黒の再現力が強化されている。Z670Rシリーズは、新開発の全面直下型高輝度LEDバックライトを採用する。

左は「RGB 4スタック有機ELパネルモジュール」で、右は「高輝度ファインMini LED液晶パネルモジュール」のイメージ図
画質機能では、X9900RとZ970Rシリーズに「AIシーン高画質PRO」を採用。夜景、花火・星空、リング競技といったコンテンツの種類に加え、新たにライブシーンをレグザエンジンZRαが判別し、高画質化することが可能になっている。ライブシーンでは、照明による顔の白飛びを抑制するほか、引きのショットではアーティストの精細感をアップ。独自の映像信号処理とパネル駆動処理により、ライブ会場にいるようなリアルな映像を再現してくれる。
同じくX9900RとZ970Rシリーズでは「ネット動画ビューティPRO」にも対応した。ネット動画の映像の種類や特性をAIエンジンが分析・判別し、ビデオ映像、フィルム映像、アニメ映像などのジャンルに分類して、それぞれに適した高画質化を施してくれる。また、ネット動画などの高圧縮コンテンツで発生しがちな圧縮ノイズやバンディングを抑制する「ネット動画バンディングスムーサーPRO」にも対応。なめらかで自然な高画質を実現している。
また両シリーズは「ナチュラルフェイストーンPRO」にも対応済みで、AIエンジンが映像内にある顔領域をリアルタイムで検出し、顔の肌の色がカラーシフトしているかを判定。不自然にカラーシフトした顔色を自然な色に補正する。

「75Z770R」
Z770RとZ670Rシリーズは、「ネット動画ビューティ」に対応。コントラスト・精細感をアップさせ、低フレームレートのコンテンツをなめらかに再生するほか、高圧縮コンテンツで発生しがちな圧縮ノイズやバンディングを抑制する。さらに、人肌の立体感や質感を向上させるとともに、黒ずみや白飛びなどを抑制するほか、撮影環境等の影響によりカラーシフトした人肌を自然で美しい色合いに再現できる「ナチュラルフェイストーン」も搭載している。
放送コンテンツに対しては「地デジAIビューティPRO」(X9900R、Z970Rシリーズ)と、「地デジAIビューティ」(Z770R、Z670Rシリーズ)で高品質化を可能にしている。
音質関連では、全モデルで「レグザAI快適リスニング」を搭載。AIによりコンテンツの音声成分を認識して、音声と環境音のバランスを調整できるようになった。コンテンツの環境音などを低減し、人の声を聞きやすく調整することも可能という。スポーツコンテンツでは、解説の音声を低減しながら、スタジアムの歓声を強調して臨場感を高めるなどの演出も可能という。
またX9900RとZ970Rシリーズは、「イマーシブサウンド360 PRO」を搭載。独自開発のオーディオポストプロセッサーにより、5.1.2出力に対応し、スピーカーごとに周波数特性や音圧、タイミングを調整する「マルチスピーカークオリティーマネジメント」にも対応した。Z770RとZ670Rシリーズは、「重低音立体音響システムZ」を搭載する。
なお全シリーズでドルビーアトモスの再生に対応しており、映画館のように立体的で迫力のあるサウンドを楽しむこともできるそうだ」。

「50Z670R」
レグザ独自のタイムシフトマシンはX9900R、Z970Rシリーズで使用可能で、地上デジタル放送を最大6チャンネル録画、見たい放送番組をいつでも楽しめる。「おまかせ録画」にも対応しており、お気に入りの(パック)を登録することで、好きなタレントやジャンル、話題の番組などを自動で録画してくれる。
リモコンもリニューアルされ、NHKプラスなどにダイレクトアクセスできるボタンを12個搭載した。お気に入りのネット動画サービスやHDMI入力などを登録し、ボタンひとつで起動できる「My.Choice」ボタンも備えている。リモコンのUIを向上させるため、使用頻度の高いキーをカーソル周りに配置、キーの傾斜形状も見直し、操作性を大幅に向上している。
全シリーズで4K/144p入力、「ALLM」、「バリアブルリフレッシュレート(VRR)」などのHDMI2.1規格に対応、ゲーム機に合わせて適切な設定に変更する「オートゲームアジャスト」機能も搭載している。「瞬速ゲームモード」は表示遅延時間約0.83msecを実現。144Hz VRRゲームモードにも対応し、PCゲームも楽しめるスペックを備えている。