タクトシュトックは、ドイツGERMAN PHYSIKS(ジャーマン・フィジックス)の新型スピーカーを2月25日(火)に発売する。
Borderland MK Ⅳ
¥7,260,000(ペア、税別、サテン・ベニア)、¥8,030,000(ペア、税別、ハイボリッシュ・ブラック/ハイボリッシュ・ホワイト)、¥8,800,000(ペア、税別、ハイボリッシュ・ベニア)
Carbon MK Ⅳ
¥9,680,000(ペア、税別、カーボンファイバー)
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左が「Borderland MK Ⅳ」、右は「Carbon MK Ⅳ」
ジャーマン・フィジックスは、1992年にホルガー・ミューラー氏によって設立されたドイツのブランドだ。日本では2022年に、独自のDDD(DICKSDIPOLE DRIVER)ユニットを搭載した「HRS(HelmholtzResonator Speaker)-130」シリーズが発売され、ファンが増えてきているそうだ。
今回登場する「Borderland」は、同ブランドの一号機の名前を冠した第4世代機で、DDDユニットによる無指向放射特性がホールのように包み込む音場を作り出し、12インチ(300mm)ウーファーがHRS-130以上に豊かで自然なサウンドを再現する。
一般的な6.5インチウーファーと同等の空気を、わずか3g以下の質量しかないDDDユニットで再生できるという特徴を最大限に発揮し、まさに空気のように速く、かつ一切痛々しさのないナチュラルなサウンドを披露してくれるそうだ。300mmウーファーは、本体下部に下向きに搭載している。
キャビネットは八角形(密閉型)で、同等の容量を持つ一般的なキャビネットよりもそれぞれのパネル(バッフル)面積が小さいため、剛性を高くできるという。さらに内部の重要な位置にはブレースも配置されている。反共振対策としてHawaphonと呼ばれる特殊な制振材を各パネルの内側に適用。その特殊な内部構造によって振動エネルギーが効果的に熱に変換されている。
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無指向放射特性を持つDDDユニットと、Borderland MK Ⅳの内部構造(右)
設置については、部屋のどの場所に置くかはそれほど重要ではなく、左右の間隔が決まれば素晴らしいステレオイメージが再現できるという。さらに無指向性なのでスピーカーの向きや角度の調整が必要ないのも特長だろう。ただし、無指向型スピーカーは壁の反射音を利用して自然なステレオイメージを作り出しているので、過度な吸音パネルや吸音材は使わない方がいいとのことだ。
また今回、Borderlandの特別仕上げバージョン「Carbon MK Ⅳ」の取り扱いも開始する。Carbon MK Ⅳの設計はBorderlandと共通だが、キャビネットは航空機産業向けに開発された技術を用いた双方向の樹脂含浸カーボンファイバーで数層にわたって覆われている。
その上に透明ラッカーを何層にも重ねて塗布。各層は完全に硬化してから手作業で磨き、次の層を塗布してからさらに磨くという細心の注意と膨大な時間をかけて行われている。キャビネット以外のベース部やトップ部は、光沢のあるブラック・ポリエステルで仕上げられている。
「Borderland MK Ⅳ」「Carbon MK Ⅳ」の主なスペック
●型式:360度無指向2ウェイ密閉型
●使用ユニット:Carbon Fibre DDD✕1、12インチウーファー✕1
●インピーダンス:4Ω
●再生周波数特性:28Hz〜24kHz
●クロスオーバー周波数:190Hz
●能率:86dB/W/m
●スピーカー端子:WBTnextgenバインディングポスト
●寸法/質量:W404×H1,229×D404mm/54kg