クリエイティブメディア(Creative Technology Ltd)は、米国ラスベガスで開催されるCES 2025に出展(現地時間1月7日~10日)。個別の展示室Creative suite at CES 2025を展開し、新製品の「Aurvana Ace Mimi」(完全ワイヤレスイヤホン)や近日登場予定の空間オーディオ対応xMEMS ドライバー搭載ワイヤレスイヤホンの展示のほか、CreativeとTGIFの協力によって生まれた没入型オーディオでゲーミング体験を強化するゲーミングチェア、新次元のオーディオ体験を楽しめるスマートワイヤレス オーディオハブなどを展示・紹介している。
ここでは「Aurvana Ace Mimi」の概要が届いたので、簡潔に紹介したい。これは、12月に開催されたポタフェス会場において、担当者がこそっと来場者に見せていたもの。Mimiサウンドパーソナライゼーションによるカスタマイズオーディオと、LDACオーディオコーデックに対応したxMEMSドライバー搭載のワイヤレスイヤホンとなる。日本では、1月中旬より発売される予定だ。価格はオープンで、同社直販サイト価格は¥19,800(税込)。
大きな特徴の一つになるのが、Mimi Hearing Technologiesとのコラボで、搭載されたパーソナライズ機能によって、リスナー自身が自分の聴覚に合わせて音をきめ細かく調整し、最適化されたオーディオを楽しむことができるようになる。
操作は簡単で、モバイル版のCreativeアプリで簡単な聴力テストを行ない、自分のサウンドプロファイルを作成。長年の聴覚研究に基づくMimiサウンドパーソナライゼーションによって、ユーザーの聴覚にあわせてオーディオを最適化すれば、聞き取りづらかった楽器などの音を再発見して、より豊かで詳細な音楽に没入できるようになる、と謳っている。
また、型番から分かるように、昨年発売のAceシリーズと同じくシリコンベースのxMEMSドライバーと10mm径ダイナミックドライバーによるハイブリッド構成を継承。
そして大きな特徴の二つめになるのが、いよいよの搭載となるLDACオーディオコーデックへの対応。xMEMSドライバーとLDACによって、豊かで繊細な音の再現力を獲得した、としている。
最後に、ポタフェスで試聴した際のAurvana Ace Mimiの印象を簡潔に紹介したい。やはりLDACコーデックのサポートの恩恵は大きく、音場は上方に大きく拡大するのが分かるし、細かい音の再現性も格段に向上しているのが聞いてとれるというか、感じられるものに進化していた。音像もおでこのあたりにスッと浮かんでくるのがよりはっきりと確認できるようになる。一度この音を聴いてしまうと、兄弟モデルには戻れないほど。特に高域方向の再現性、音場の再現性が充実していて、まるで別物の美音が楽しめた。LDACによって情報量が増したことでMEMSドライバーがより動くようになったのかと思っていたのだが、実はMEMSドライバー自体にもメス(改良)が入っているとのことだった。もう少し詳しいレビューは後日お送りしたい。
ちなみに、Mimi Hearing TechnologiesのCEOであるFlorian Schneidmadel氏のコメントも届いた。
「Creativeとのパートナーシップを発表できることを大変光栄に思います。ヘッドホンでMimi Pure Tone Threshold(PTT)テストを提供する最初のインテグレーションパートナーとなるCreativeは、リスニング体験を個々のリスナーに合わせるための新たなスタンダードを築きました。このコラボレーションは、ヒアリングヘルス技術を使いやすく便利にするための大きな一歩であり、リスナーがオーディオを楽しむ方法を新たな次元へと進化させます」
あわせて、CreativeのCEOであるSong Siow Huiからのコメントも紹介したい。
「Mimi Hearing Technologiesとのコラボレーションにより、パーソナライズされたオーディオ体験をより多くのオーディエンスに提供できるようになりました。我々がAurvana Ace Mimiで実現したのは、誰もが自分にとって最適な方法でオーディオをお届けする事であり、単に音が聞こえやすくなるだけではなく、あらゆるリスニングシーンをより楽しいものにします」
「Creative suite at CES 2025」の主な展示内容
Creative suite at CES 2025では、上で紹介したAurvana Ace Mimiに加え、近日登場予定の空間オーディオ対応xMEMSドライバー搭載ワイヤレスイヤホン「Aurvana Ace SXFI」の展示、さらにCreativeとTGIFの協力によって生まれた没入型オーディオでゲーミング体験を強化するゲーミングチェア、お気に入りの音楽や映画などのホームオーディオをDolby AtmosやSuper X-Fiでストリーミングして新次元のオーディオ体験を楽しめるスマートワイヤレスオーディオハブなどをも紹介予定。
●空間オーディオ対応xMEMSドライバー搭載ワイヤレスイヤホン「Creative Aurvana Ace SXFI」
近日登場予定のCreative Aurvana Ace SXFIは、鮮明な高音からダイナミックな中音、深みのある低音を実現するxMEMSドライバー採用のデュアルドライバー システムと、最新のSuper X-Fi Gen 4技術を搭載したワイヤレスイヤホン。比類のない明瞭性とマルチスピーカーシステムの没入感を反映した多次元サウンドステージを提供し、リスニング体験を次のレベルに引き上げるとしている。
●没入型オーディオゲーミングチェア「T0 Aurena ゲーミングチェアスピーカーシステム」
2025年のCESで初公開される革新的なスピーカーシステム。2025年第2四半期に登場の予定で、CreativeのSoundBlaster CMSS3D+ テクノロジーによってコンパクトなデスクトップ環境でもサラウンドサウンドを実現し、没入感のあるサウンドステージによってリアルなオーディオ体験を提供する。ゲーマーは、GIFの快適なエルゴノミックゲーミングチェアでリラックスしながら、FPSゲームの精密な足音の再現や、映画のサウンドトラックが生み出すシネマティックな奥行まで、鮮明なディテイルを体感することができる。