12月14日(土)〜15日(日)に東京・秋葉原のベルサール秋葉原で開催されたポータブルオーディオの展示試聴イベント「ポタフェス2024冬 秋葉原」。以下ではその展示から編集部が注目したものをピックアップして紹介する。
会場2F、入口の右手には、finalがブースを構えている。同ブランドの今回のトピックは、イベント初日(12月14日)に発売されたDITAの新製品IEM「Mecha」だ。新開発されたLiMa-Carbide(リマ カーバイド)ドライバーを搭載し、チタニウムで作られた堅牢な筐体を備えているのが特長だ。
ご存知の通りチタンはひじょうに硬い金属なので、曲線のフォルムで仕上げるのは難しい。Mechaではこれまでの同社の経験を活かして柔らかなデザインを実現、ドライバーもシャーシに直接取り付けている(少量の接着剤で)。
他にも発売されたばかりのゲーミングワイヤレスイヤホン「VR3000 Wireless」と先行モデルの有線イヤホン「VR3000 for Gaming」との比較体験ができるブースも設置されていた。ここでは実際にゲームもできるようになっており、両モデルのパフォーマンスを体感しようという来場者が列を作っていた。
行列といえば、例年同社の試聴コーナーは順番待ちで長蛇の列ができていたが、今回は目玉モデルの「D8000 DC」「D8000 DC Pro Edition」について別会場に試聴室を設置、希望者はそちらでゆっくり音の確認ができるようになっていた。予約制ということもありかなり熱心な方が試聴にきていたようで、ふたつの製品の印象の違いなどを担当者に細かく質問している姿が印象的だった。
nwmブースでは、昨年の登場以来注目を集めているオープン型ヘッドホン「nwm ONE」や、新たに発売された完全ワイヤレス “耳スピーカー” 「nwm DOTS」の試聴が可能。どちらも独自の音漏れ防止技術PSZ(パーソナライズドサウンドゾーン)と、必要な音(声)だけをクリアーに取り出すMagic Focus Voiceを搭載しており、その効果に驚いている来場者も見かけられた。
NUARL(ヌアール)のブースには、12月20日(金)に発売される完全ワイヤレスイヤホン「Inovator」も展示、もちろん試聴可能だった。MEMSスピーカーとダイナミックドライバーを組み合わせたデュアルドライバーを搭載し、これらをバイアンプで駆動するモデルとのことだ。
音楽配信サービスのQobuzが出展していたのも、ポタフェスとしては珍しかった。Qobuzは今年10月末に日本でのサービスを(ようやく)スタートしたサブスクリプションサービスで、オーディオファンから大きな注目を集めている。邦楽やアニメの楽曲のラインナップが豊富なことも特長で、その魅力を体験してもらうために試聴システムを設置、音質のよさをアピールしていた。
GREEN FOUNDINGのブースで試聴の行列ができていたのは、鹿島建設のバースピーカー「OPSPDIS1」だった。同社技術研究所とサウサンプトン大学が共同で研究・開発したOPSODIS(OPtimal SOurce DIStribution)という技術を搭載した製品で、サウンドバー一台で立体音場を再現してくれるものだ。今年12月31日までクラウドファンディングを実施中で、既に4億円を超える支援を集めている。