中條ていによる小説「アイミタガイ」(幻冬舎文庫)の映画化が決定し11月1日(金)に全国公開。主演は黒木華、共演に中村蒼、藤間爽子ら実力派俳優が集結し、人間ドラマのアンサンブルを奏でる。メガホンをとるのは、来年2月に『大きな玉ねぎの下で』の公開を控える草野翔吾監督。
韓国・釜山にて開催された第29回釜山国際映画祭で、映画祭を代表する部門の一つでもあるコンペティションのジソク(Jiseok)部門へ選出され、計3回の上映は全て完売するなど、海外からも熱い視線を集め、公開に向けさらに期待が高まる本作。
この度、映画公開まで2週間を切るなか10月19日(土)に、公開直前イベントを実施。主演の黒木華に加え、映画に登場するメインキャラクターの姿に扮した3時のヒロインが登壇! さらに、劇中シーンの写真を使った大喜利企画に3時のヒロインが挑戦!<アイミタガイ グランプリ>を制し、勝利の女神・黒木華が微笑んだ相手とは??
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映画『アイミタガイ』の公開直前イベントが10月19日(土)、都内劇場にて開催され、主演の黒木華が上映後の舞台挨拶に登壇。さらに応援ゲストとして芸人の3時のヒロイン(ゆめっち、福田麻貴、かなで)が劇中の登場人物に扮して来場し、トークを繰り広げた。
黒木は、黒いシックなワンピース姿で登場したが、3時のヒロインの3人は、かなでが青いカーディガン姿で劇中の黒木華が演じた梓に、福田はスーツにリュックという出で立ちで中村蒼が演じる梓の恋人・澄人に、そして、ゆめっちは革のジャケットにカメラを首からぶら下げ、藤間爽子演じる梓の親友・叶海に扮して登場! しっとりと映画の余韻に包まれていた客席の空気が一気に和み、会場が温かい笑い声で包まれた。
福田は「(スーツ姿なので)マネージャーさんだと思われています……。誰も私って気づいていなかったです(笑)」と語り、かなでは「梓役の黒木華役のかなでです!」と堂々と挨拶し、福田から「気圧の関係で膨らんでしまった梓ですか?」とのツッコミに会場と黒木からは笑いがおきた。「そっくりだなと思います」と黒木は微笑み、かなではこれに気を良くしたのか「ご本人に認めていただいたので、これからもこの姿でやっていきたいです!」と意気込んでいた。
ゆめっちは「私は本物の叶海です。(3人の中で)一番寄ってますよね?」と自信満々。黒木は「(撮影時を思い出し)お団子の感じが懐かしいです。元気な叶海を見られてよかったです」と嬉しそうだった。福田は「私たちはパラレルワールドの何かがねじれてしまった世界線の『アイミタガイ』です(笑)」と語り、会場は笑いに包まれていた。
改めて本作を鑑賞しての感想を問われ、福田は「シンプルに大号泣をさせていただきました。今後の人生で、悲しみを乗り越えたい時に観たい映画だなと思いましたし、1人で生きているように感じても、実は誰かと支え合って生きているんだなということをすごく実感したので、今後はこれを機にピンで活動していきたいです。1人で生きているように感じても2人が実はいるんだなっていうことは感じられるので(笑)」とこの映画をきっかけにまさかの独立宣言?動揺するゆめっちとかなでに、思わず「冗談です!」と福田がフォローを入れていた。
かなでは「映画のタイトルの意味が全然わからなかったんですけど、映画を観て言葉の意味を深く感じましたし、登場人物の方々と涙が出るタイミングが一緒で、自分も(映画の中に)入ったかのようで…」としみじみと語ったが、映画内の梓になりきろうとする姿にすかさず福田とゆめっちから「(登場人物たちを)飲み込んだ?」とツッコミが飛んでいた。
ゆめっちは、エンドロールで流れる、黒木が歌う主題歌「夜明けのマイウェイ」に触れ「黒木さんの歌声、ヤバくないですか? 透き通っているのに芯があって、優しくて温かくて…。最初にエンドロールで流れた時に『え?』と思ったのですが、さすがにこんなにうまいのは(黒木さんの歌声とは)違うかな? と思って、誰が歌ってるのかをずっと待ってたら『黒木さんじゃん!やっぱりー!』ってなりました」と興奮気味に黒木の歌声を大絶賛し「めざましにさせてください!」と思わずお願い。福田も「発声とかがすごいのはもちろんですけど、梓だから出せる雰囲気や感情、うまいじゃなく、物語を集約したような歌声、表現で、映画の最後まで沁みましたね」と称賛を贈っていた。
誰かを想った優しい秘密が、思いがけない出会いにつながり、小さな奇跡を生み出していく本作にちなんで、登壇陣にこれまで秘密にしてきたことや、最近知った秘密を尋ねると、黒木は「プロフィールでは(身長が)164センチと公表されてるんですが、ちょっと伸びまして、いま165センチです。34歳にして成長期を迎えました。(プロフィールの)詐称ですね(笑)」といたずらっぽく微笑んだ。
福田は、トリオで出演する某CMのスパンコールのドレス衣装について「スタイリストさんから仕入れた情報」として「いくつかのドレスを縫い合わせて、ひとつのドレスにしてるんですけど、かなでの衣装は20着を縫い合わせたと聞きました」と暴露し笑いを誘っていた。
かなでは、黒木と同様にプロフィールの情報について「詐称がありまして…。体重が110キロと書かれているんですけど、実は今は120キロくらい…」と告白。”2人の梓”からプロフィール詐称が暴露されていた。
ゆめっちは「ちょっとこれは(公表することに)リスクがあるかも…」ともったいぶりながら「健康のためにおやつを持参してるんですけど、今日、持ってきたのは焼き芋の皮です。芋の中身が苦手で皮だけ…」とシュールなボケで福田から「秘密が小さい(苦笑)」とツッコまれていた。
さらにこの日は<アイミタガイ グランプリ>と銘打って、映画の一場面を切り取った写真に、3時のヒロインがセリフをつけるという大喜利企画を敢行!
トップバッターのかなでは、ウェディングプランナーである梓が、担当する新郎の母親から、未婚であることについて嫌味を言われるというシーンに、梓のセリフとして「すみませんお客様 こちらはUSJではございません」というセリフをあてる。
続いて、ゆめっちは、ランチ中に見かけた仲睦まじい親子に思わずカメラを向ける叶海を捉えたショットに「黒木華さんって1食400g、肉食べるんだぁ」という実際の黒木トリビアを混ぜたセリフをあてる。
最後の福田は、駅で突然、澄人が梓に対し、婚姻届けを手にプロポーズをするという印象的なシーンを「婚姻届の証人をバナナマンさんにお願いしたい!?」という澄人の困惑のセリフに変換。
スマートフォンのトーク画面風のフリップに書かれた3人の大喜利に、黒木は悩んだ末に福田のネタを選択し「お願いできるのであればお願いしたいです」と映画にちなんで「既読」と書かれたシールを貼った。一番面白かった大喜利として、事前に黒木がバナナマンが大好きであることをしっかりとリサーチし、ネタに盛り込んだ福田の勝利となった!
トークの最後に3時のヒロインを代表して、福田が挨拶に立ち「真面目な話になりますが、自分が誰かにしてもらったり、誰かにしてあげたことって、覚えているものもあれば、気づいてないものもあると思います。誰かにしてもらっても気づいてなかったり、自分がしてあげたことが無意識だったり……でも、それが誰かのためになっていたり、自分にとって恩を感じるようなことであったり、そんな温かさが詰まっている映画なので、冒頭でも言いましたが、ちょっと悲しみを乗り越えなくてはいけない時に観てほしいなと思うし、自分も今後の人生で必ずある悲しみを乗り越えたい時に観たいなと思います」と呼びかける。
福田の熱のこもった言葉に、黒木は「澄人(に扮した福田)が、言いたいことをだいたい言ってくださいました(笑)」と嬉しそうな笑みを浮かべ、改めて観客に向けて「やっぱり人は、知らない間に人に支えられていて、親友だったり、大切な人のことだったりを思い出せるような映画だと思いますし、みなさまに寄り添えるような作品になっていればと思います」と語り、会場は温かい拍手に包まれた。
映画『アイミタガイ』
11月1日(金)TOHOシネマズ 日比谷ほか全国ロードショー
【ストーリー】
ウェディングプランナーとして働く梓(黒木華)のもとに、ある日突然届いたのは、親友の叶海(藤間爽子)が命を落としたという知らせだった。交際相手の澄人(中村蒼)との結婚に踏み出せず、生前の叶海と交わしていたトーク画面に、変わらずメッセージを送り続ける。
同じ頃、叶海の両親の朋子(西田尚美)と優作(田口トモロヲ)は、とある児童養護施設から娘宛てのカードを受け取っていた。そして遺品のスマホには、溜まっていたメッセージの存在を知らせる新たな通知も。
一方、金婚式を担当することになった梓は、叔母の紹介でピアノ演奏を頼みに行ったこみち(草笛光子)の家で中学時代の記憶をふいに思い出す。叶海と二人で聴いたピアノの音色。大事なときに背中を押してくれたのはいつも叶海だった。梓は思わず送る。「叶海がいないと前に進めないよ」。その瞬間、読まれるはずのない送信済みのメッセージに一斉に既読がついて……。
出演:黒木華 中村蒼 藤間爽子 安藤玉恵 近藤華 白鳥玉季 吉岡睦雄 / 松本利夫(EXILE) 升毅 / 西田尚美 田口トモロヲ 風吹ジュン/草笛光子
原作:中條てい「アイミタガイ」(幻冬舎文庫)
監督:草野翔吾 脚本:市井昌秀 佐々部清 草野翔吾 音楽:富貴晴美 製作:「アイミタガイ」製作委員会(U-NEXT/博報堂DYミュージック&ピクチャーズ/TCエンタテイメント/BS-TBS/ダブ/中日新聞社/ダイバーシティメディア) 製作幹事:U-NEXT 製作プロダクション:ダブ 配給:ショウゲート 助成:文化庁文化芸術振興費補助金(映画創造活動支援事業)|独立行政法人日本芸術文化振興会
(C)2024「アイミタガイ」製作委員会