PDNから、トーレンスのフローティング/サブシャーシ構造のレコードプレーヤー「TD1601」「TD1600」が、12月2日に発売される。価格はTD1601が￥990,000（税込）、TD1600は￥\880,000（税込）。
「TD1601」
「TD1600」
同ブランドでは、1965年にサブシャーシを備えたターンテーブル「TD150」を発表して以来、同機能が広く市場に認知・受け入れられてきていると実感しているそうで、今回、同社の製品ラインナップの中でも、最も成功し、よく知られている伝説的モデル「TD160」の後継機の開発に着手。
これまでのDNAを受け継ぎながら、新規のサブシャーシ・ターンテーブルを備えたTD1601、TD1600の発売にこぎつけた、という流れとなる。
●サブシャーシ構造
本モデルでは、さらなる外部振動の遮断を目指して、新たなサブシャーシ構造を採用。3つの円錐スプリングが重いサブシャーシを支えており、これらのスプリングはベースプレート上に設置され、サブシャーシはその上に置かれることで、従来のように吊り下げられてはいないという。そのスプリングの調整についても、底板を開けることなく、下部より容易に行なえるようになった。
シンクロナス・モーターは完全に切り離されており、同社の伝統に従って、重いインナー・プラッターと正確に配置されたソリッドなアルミニウム製のアウター・プラッターをグランドベルトで駆動。トーンアームは専用トーンアームベースにマウントされている。
●強力なモーター、外部リニア電源、XLRバランス接続
ターンテーブルの心臓部ともいえるドライブシステムには、新しいシンクロナス・モーターの開発に最大限の注意を払い、インテリジェントな制御エレクトロニクスを投入。選択されたターンテーブル速度が正確に維持されるようになったという。
そして、モーターに充分な電力を供給し、最大限の音質を引き出すために、外部電源として、最新の16V外部リニア電源「TPN1600」を新設計。余裕のあるサイズのトロイダルトランスを搭載し、既存のフィルタリング容量とともに、さまざまな動作条件においても、シンクロナス・モーターに必要な電圧を供給するとしている。これにより、電源の問題による音楽信号のわずかな乱れも、確実に排除される、と謳っている。
一方、フォノ信号は大幅に増幅する必要があるため、電気的干渉に対して特に敏感であることから、本モデルではXLRソケットを介したバランス接続に対応し、ターンテーブルとフォノ・プリアンプの間で、最も干渉が少なくなる接続を可能としている。
●「TP160」 トーレンス初のナイフエッジを採用した最新型のトーンアーム
TP160は、伝統的なJ型9インチ・アーム。高品質のナイフエッジ・ベアリングに導かれ、信頼できるSMEコネクターを備えた精密なアルミニウムチューブで構成されており、画期的なマグネット・ガイダンス・システムにより、ふらつきも防いでくれるという。
TP160は、トーレンスの史上初めてナイフエッジ・ベアリングを採用したモデルであり、アンチスケーティングは、スプリングを使用する伝統的な方法で調整され、アームの高さ(VTA)とアジマスの調整も可能。
●TD1601 特許取得済みの電動トーンアーム・リフター
TD1601には、トーレンスが特許取得済みのタッチレス・エンド・オフ機構を備えた、電動トーンアーム・リフターを装備。この機構はターンテーブルを他の電子機器から完全に独立させており、リフト自体に直接組み込まれたミニモーターは、ボタンを押すだけでトーンアームをスムーズに下降・上昇させ、レコードの溝に導いてくれる。
光電子トリガーのエンドオフ機構は、音質に影響を与えず、スタイラスがランアウト溝に達するとプラッターを停止させ、アームを持ちあげるオートリフトアップ機能を備えている。これにより、繊細なスタイラスを優しく保護可能としている。
製品の主な仕様
機能：【共通】サブシャーシ構造・マニュアル・ターンテーブル、TD1601のみ・電動リフター
ドライブシステム：ベルトドライブ、アルミ・サブプラッター
モーター：電子制御安定化ACシンクロナス・モーター
回転数：33 1/3、45rpm
回転数選択：電子式
プラッター：30cm / 4.2kg(アルミ)
トーンアーム：トーレンスTP160ナイフエッジ・ベアリング・トーンアーム
トーンアーム有効質量：14g
カートリッジ：―
アンチスケーティング：スプリング式
シャットオフ：TD1601のみ
出力端子：RCA / XLR
電源部：TPN1600 2×16V外部リニア電源（トロイダルトランス搭載）
外形寸法：454×180×369mm
質量：11kg
仕上げ：ウォールナット・ハイグロス
付属品：アクリルダストカバー
※本製品にPHONOケーブルは付属せず
