愛媛は今治市にある温泉街を舞台にしたオカルト作『ゴーストスポッターズ~夢湯~』のイベント上映が、8月31日(土)より横浜、渋谷などで行なわれる。監督は、さまざまな映画祭での受賞歴のある大森研一が務め、主演には、いま注目のガールズバンド「きみとバンド」の清原梨央と大野真依の二人を迎えて贈る話題作だ。ここでは、W主演の二人にインタビューを実施。出演の感想から、地元・愛媛での撮影の思い出、作品の見どころなどを聞いた。
――よろしくお願いします。まずは、イベント上映を迎える今の心境をお聞かせください。
清原梨央&大野真依 よろしくお願いします。出演が決まったことも嬉しかったですし、さらに地元での撮影ということで、より嬉しさが増しました。早く、たくさんの人に観ていただきたいので、上映が待ち遠しいです。
――大森研一監督との仕事も続いていますね。
大野 はい。舞台も含めて本作で3回目になります。
清原 こうして、地元愛媛で撮影する作品に二人揃って起用していただけるのは、本当に嬉しいです。
大野 地元が一緒で、バンド(君とバンド)も一緒で、さらに仕事(撮影)も一緒で、有り難いです。こうして、何回も続けて起用していただけるのは当たり前ではないので、再び呼んでいただける嬉しさと感謝で、もっともっと頑張らないといけないっていう気持ちで臨みました。
清原 今回共演させていただいた方々は、舞台でご一緒したこともあったので、始めましての方があまりいなかった分、やりやすかったです。
――話は変わりまして、出演の経緯は?
清原&大野 オファーをいただきました。
――共演と聞いた時は?
大野 映画への出演は2度めになりますけど、本格的なものは初めてでしたから、(清原)梨央ちゃんがいてくれるのは心強かったです。大森監督をはじめ、共演の方々も知っている人が多かったので、それほど気負わずに向き合うことができました。
清原 やはり、一人で臨むより心強かったです。当時はバンドのツアーもあって結構ハードなスケジュールでしたけど、撮影に向けて同じように準備をする(セリフを覚えなど)仲間がいることは、安心につながりました。
大野 バンドの遠征に行く車の中で、二人で一所懸命、セリフを覚えていたのが懐かしいです。
――作品が始まったのはいつごろでしょう?
清原 今年のGW前ぐらいでしょうか。その少し前に監督の舞台に出演させていただいた際、“次は違うジャンルの作品を撮りたい”と仰っていたので、“ぜひお願いします”、とお話していたんです。それがこうしてカタチ(映画)になりました。意外と最近のことなんです。
――ストーリーやご自身が演じる役柄についての感想をお願いします。
清原 以前出演させていただいた『がっこうぐらし』もホラー要素のある作品でしたから、ホラーが続いたことで、“私、ホラーに縁があるのかな”って正直、思いました。
また、今回私が演じた吉田マミはとにかく明るくて、これまではクールだったり、ぶっきらぼうな役が多かったので、とっても新鮮でした。
――監督のYouTube番組に出演された際、結構自分に近くて演じやすかったと話されていました。
清原 そうですね。私自身はすごいおしゃべりで(笑)、明るい性格なんですけど、監督やプロデューサーさんからは、見た目がスッとしているから、そういう役をさせたくなるって言われることが多いんです。だから、意外と明るい役には縁がなくて、今回のように自分に近い役は初めてでした。
――自分に近いという感覚はどのように演じるのでしょう?
清原 近いとは言っても、マミはオカルト好きですけど、私はどちらかと言えば(オカルトは)少し苦手、というように違う部分もありますから、自分そのままというよりかは、私の中にあるものを出しつつ、マミという役を演じるという感覚でした。今回マミを演じたことで、少しオカルトが好きになりました(笑)。
――大野さんは?
大野 私はホラーが好きなので、(出演できることが)純粋に嬉しかったですし、撮影が楽しみでした。役柄については、それこそ梨央ちゃんとは逆で、優しくて常に微笑んでいる姉、みたいな役が多かったんです。しかし、今回演じた佐野良子はそれと真逆で、ずーっと無表情、しかもクールで、幽霊が見える。まさに、不思議な子という雰囲気でしたから、演じたことないなぁと思いつつ、私自身はどちらかと言えば大人しい方なので、(演じる上で)めちゃくちゃスイッチを入れてというよりかは、ナチュラルにできました。おそらく、大森監督がこういう役をくださったのも、私のこと知っていてくれたからこそだと思っています。
――お二人とも、結構あて書きに近い?
清原&大野 そうですね、監督は、二人をイメージしながら役を作ったと仰っていました。
大野 だから、等身大っぽいところはあるかもしれません。
清原 確かに!
――すると、今までと違う自分に近い役というのは、演じやすかったですか?
清原 違う部分もありますけど、実際の撮影場所が廃墟という地の利を生かした空気感、雰囲気もあって、それに助けられながら、自然と役に入れた感覚はありました。ただ、ホラーは好きですけど、幽霊は苦手ですから(笑)、一人でそうした廃墟には行きたくないです。
――ホラーが好きな理由は?
大野 非日常感とか、すごくドキドキするところが好きなんです。作品で言えば、『13日の金曜日』シリーズが一番です!
――本作はオカルト・ホラー作ですから、伏線がたくさん隠されているのはないですか。
大野 結構ありますよ。ただ、どれもネタバレになりそうなので、注目ポイントなどは、なかなか言いにくいですね。
清原 そうそう、難しいなぁ。
――印象に残っているシーン、あるいは怖かったシーンはありますか?
清原 私が一番怖かったのは天竜の間ですね。冒頭で、私が説明をしながらその部屋に入っていくんですけど、すっごく雰囲気があるんです。物語の設定は冬だったので、監督からは、“ブルブル震えながらで、息もしにくいっていう雰囲気で、霊がいるかもしれないという状況を説明(表現)してください”って言われたんですけど、本当に息切れしてしまって……。
大野 撮影場所がリアルな廃墟なのでもう、現場にいるだけで怖かったです。しかも、夏(撮影は初夏)なのに、その部屋はかなり涼しくて……。本当に何かが居そうな雰囲気はありました。
――大野さんが印象に残っているところは?
大野 私が演じた良子の心情の変化でしょうか。冒頭からムスッとして無表情みたいな感じなんですけど、廃墟の中で仲間といろいろな体験をしたことで、自分の中にある感情が出てくるようになるんです。私自身も役に入り込んでいたようで、ラストでは、本来なら役柄から言って、感情を抑えないと(無表情)いけないんですけど、結構(感情が)高ぶってしまって……。そういう、個々人の感情の変化も見られますし、人間らしいリアルな描写も多いので、早くたくさんの人に観てほしいです。
――ちなみにお二人が感じる地元・愛媛の魅力は?
清原 今は上京しているので都会も好きになりましたけど、やはり地元に帰ると自然が多くていいなあ、休まるなぁって思います。
大野 そうですね、離れないと、地元の良さってなかなか気づけないんだって思いました。久しぶりに帰ると落ち着きます。
清原 おかげで地元愛が強まりました。
――おすすめの食べ物はありますか?
大野 やはり焼き豚卵飯ですね。
清原 めちゃくちゃ美味しいです。
大野 あとは魚が美味しいですね。値段も大きさも、こっち(都会)とは結構違います。
清原 加えてお菓子も豊富で、タルトとか焼き菓子なんかも美味しい(有名)です。
――さて、最後に今後の活動の抱負をお願いします。
清原 まず「きみとバンド」として日本武道館に立つことを目標に掲げているので、武道館公演に向けて、着実に必要な努力をしていかないといけないと思っています。
今は、初めての方に私たちのことを知ってもらうために、個々のメンバーが活動の幅を広げているところで、バンドとしての活動だけでなく、一人ひとりが各地に行ってイベントを開催したりしています。そうした活動を通して、バンドで掲げている夢に向かって頑張ります。もちろん、私個人でもそれに貢献できることは全力でやって、バンドの名前を広めていきたいです。
大野 バンドとしての大きな夢を叶えるために必要なことは全部、全力でやっていきます。だから映画も、グラビアも、頂いたお仕事は全力でやって、そうして個人の力をつけてバンドに還流して、夢を成し遂げます。
だからこそ、地元・愛媛からこういう仕事をいただけるのは、すごく有り難いですね。私の中では、これをしたい、あれをしたいって決めずに、来たものを全部頑張る。そういう全力で頑張るっていうスタンスでやっていけば、明るい未来が待っているように思います。
――清原さんは、もともと役者を志望されていましたが、今後演じてみたい役はありますか?
清原 またこうして、お芝居をする機会が得られたのは、本当に嬉しいです。役柄としては、殺し屋とかサイコパスなど、普段の生活では経験できないものを演じたいですね。『がっこうぐらし!』でバールを振り回していたのが懐かしいし、またやってみたいです。
映画「ゴーストスポッターズ~夢湯~」
8月31日(土)に 横浜ジャック&ベティにてイベント上映、ほか ヒューマントラストシネマ渋谷 などにて上映
<8/月31日(土)の舞台挨拶詳細>
登壇者:清原梨央 大野真依 忽那智俊 近藤誠二 齋藤定彦 あらじん 大森研一監督
劇場:横浜 シネマジャック&ベティ
上映時間:20時15分~
金額:1,800円均一
チケット予約:8月18日(日)AM10:00~ http://jackandbetty.net
※別途チェキ撮影会あり
<キャスト>
清原梨央 大野真依 忽那智俊 近藤誠二 齋藤定彦 他
<スタッフ>
監督:大森研一
配給/宣伝:キグー
製作:「ゴーストスポッターズ製作委員会」
(C)映画『ゴーストスポッターズ』製作委員会
公式サイト(X)
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