ナスペックから、昨年の東京インターナショナルオーディオショウでお披露目されたモニターオーディオ「HYPHN」(¥14,850,000、ペア、税込)が正式発表された。Matte Heritage Green、Matte Black、Satin Whiteの3色展開で、2月20日(火)の発売を予定している。

画像: 左からMatte Heritage Green、Matte Black、Satin White

左からMatte Heritage Green、Matte Black、Satin White

 HYPHN(ハイフン)は、モニターオーディオグループの最新の設計・技術・製造能力、そして同社の将来性を明示したモデルだ。同社の歴史においてもっとも創造的でチャレンジング、また技術的にも先進的でパワフルなスピーカーだという。

 本機の開発にあたって、デザイナーチームは、「前面にたくさんの円形がついた大きな箱」を作りたくないという思いがあったそうだ。実際に自身が課した一番大きな課題は、いかにして「スピーカーらしくないスピーカーを作るか」だった。

 HYPHNの設計アイデアは、ユニットを最適な位置で(仮想)空間に浮かばせるところからスタートし、デザインチームはそれを中心にキャビネットの物理的な設計・形状を考え出した。

 まず本体正面中央に独自のM.Array構成で配置されたユニットを搭載。これは中央に1基のMicro Pleated Diaphragm III(MPD III)トランスデューサーを配置し、その周りを6基の51mm Rigid Diaphragm Technology III(RDT III)ミッドレンジドライバーで囲んだものだ。

画像: 「HYPHN」のユニット構成。中央部にM.Arrayを配置し、4基のウーファーはその後ろの脚部の中に収められる

「HYPHN」のユニット構成。中央部にM.Arrayを配置し、4基のウーファーはその後ろの脚部の中に収められる

 ミッドレンジドライバーの音響的中心に配置されているMPD IIIは、ハイル・ドライバー型の高周波トランスデューサーで、トゥイーターの通過帯域を60kHz以上に拡張し(一般的なAir Motion Transformerは40kHz以上)、水平面と垂直面で均等な指向性が確保され、音場特性をさらに向上している。

 ミッドレンジドライバーは、「Platinum」シリーズでも採用された、RDT IIIコーンテクノロジーを採用したもので、Platinumシリーズよりわずかに大きな合計表面積を有している。これにより各ミッドレンジが広い帯域幅を備えることになり、トゥイーターとのクロスオーバーもスムーズになって、歪みが低くなったそうだ。

 本体左右の脚部内側には、203mmウーファーが向かい合わせにそれぞれ2基、合計4基収納されている。M.Arrayを含むブリッジが、ウーファーを収めた2本のキャビネットを物理的につないでおり、左右に分かれたふたつのキャビネットは底面部で固定されていない。

画像: 「HYPHN」を後ろから見たところ。左右の脚部は完全に分離しており、フロントのM.Arrayユニットでつながっているのがわかる。スピーカー端子は写真右の脚部下側に搭載される

「HYPHN」を後ろから見たところ。左右の脚部は完全に分離しており、フロントのM.Arrayユニットでつながっているのがわかる。スピーカー端子は写真右の脚部下側に搭載される

 キャビネットは長時間の研究とテストの結果、アクリル、鉱物、天然顔料を組み合わせた複合材料を採用。滑らかで継ぎ目の見えない、特徴的なフォルムを作り出している。なおHYPHNは、本物の「Made in Britain」製品を目指し、イギリスで設計、エンジニアリングされ、手作業で製造されている。ここには、「自社のハイレベルな職人技・知識・経験の蓄積」を守り続けていくことに対するこだわりも込められているそうだ。

「HYPHN」の主なスペック

●形式:3ウェイ11スピーカー、バスレフ型
●使用ユニット:MPD IIIトランスデューサー、50mm RDT IIIミッドレンジ×6、203 mm RDT IIIウーファー×4
●再生周波数特性(室内、-6dB):18Hz〜60kHz
●公称インピーダンス:4Ω
●能率:86 dB/2.83v/m
●クロスオーバー周波数:350Hz、3.7kHz
●推奨アンプ出力:200〜1,600W
●定格入力:800W
●最小インピーダンス(20Hz〜20kHz):3.5Ω@2.2kHz
●寸法/質量:H1392×W502×D520mm(脚部/スパイク含む)/106.9kg

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