エプソン販売とチームラボは、「森ビル デジタルアート ミュージアム:エプソン チームラボボーダレス」を2月9日に麻布台ヒルズ ガーデンプラザB B1Fにオープンする。先日、オープンに先駆けて事前内覧会が開催された。
エプソンとチームラボは、これまでお台場で「地図のないミュージアム」としてチームラボボーダレスを運営していたが、こちらは昨年8月末で閉館、今回新たに麻布台ヒルズに移転したわけだ(豊洲の『チームラボプラネッツ』は2027年末まで開催)。
新しいチームラボボーダレスも、境界なく連続するひとつの世界の中で、さまよい、探索し、発見することをテーマに、「地図のないミュージアム」として設営されている。境界のないアートに身体ごと没入し、さまよい、意思のある身体で探索し、他者と共に世界を創り、発見していく空間だという。
そのために会場内は様々なスペースに分割されており、それらの室内だけでなく、通路の壁面にも常に変化するアートが上映されている。そこでは約560台のエプソン製プロジェクターと約540台のエプソン製パソコンが使われているそうだ。
例えば一番広いエントランス空間は天井高が5〜6mはあるオープン空間で、中央には不規則な形のステージ(盛り上がり)がセットされている。壁面には花や鳥などが、床には水の流れをイメージしたアート映像が投写されている。しかもどこに人物が立っているかを検知し、しばらくじっとしていると水の流れが人物を避けるように変化するといったギミックも盛り込まれている。
さらに別の空間では、隣り合う部屋で時間や季節の異なるアート映像を投写、季節のつながりなどを感じられるよう考えられている。なおチームラボボーダレスでは、各部屋の展示内容はそれぞれテーマを持っているが、その中でも時間等によって内容が変化しているそうで、繰り返し訪れても同じものに出会うことはないだろう。
なおイベント冒頭の挨拶で、チームラボ株式会社 代表取締役の猪子寿之さんは、「エプソンのプロジェクターは黒が再現できます。アート作品を表示するうえでこれはとても重要なので、今回もエプソンのプロジェクターを使っています」と話しており、両社の信頼関係の強さがうかがえた。
プロジェクターは主に超単焦点の業務用モデルが使われているが、それら560台のプロジェクターの機種や設置場所の選定はすべてチームラボが行ったそうだ。このあたりもお台場などでの実績が充分に活かされているのだろう。展示スペースについては、壁や床の素材も投写するアートの内容に応じて使い分けられ、ホールの床は光沢のある高輝度な素材で、壁面はややマットな低反射なものが配置されていた
チームラボボーダレスの展示はこういった投写型デバイスを使ったものの他に、天井からぶら下げた膨大な数のライン状LEDライトを使った展示や、球状のLEDライトが点灯や色の変化を繰り返しながら様々な演出を行うものなど、確かに異世界の経験ができるものとなっていた。
teamLab Borderless:MORI Building DIGITAL ART MUSEUM
森ビル デジタルアート ミュージアム:エプソン チームラボボーダレス
●会期:2024年2月9日(金)オープン
●住所:麻布台ヒルズ ガーデンプラザB B1 東京都港区麻布台1-2-4
●営業時間:10:00〜21:00(最終入館は閉館の1時間前)
●定休日:第一、第三火曜日、2月20(火)、3月5(火)、3月19(火)
●料金:大人¥3,800〜、中学生・高校生¥2,800、12歳以下¥1,500、3歳以下 無料、障害者割引¥1,900〜