アイ・オー・データ機器は25日(木)、同社の現状やこれからの取組みについてのプレス向け説明会&懇親会を開催した。
同社は金沢に本社を持ち、先日の令和6年能登半島地震の際には多くの心配の連絡やお見舞いが寄せられたそうだ。それについて、冒頭に登壇した同社代表取締役会長の細野昭雄さんは、「弊社についてひじょうに多くのご心配の声をいただき、ありがとうございました。幸い、会社の施設や社員に直接の被害はほとんどありませんでした。心から御礼申し上げます」と挨拶を述べていた。
同社は1976年1月に創業したそうで、今月で48年目を迎える。一昨年には株式の非公開化を完了、「市場に合わせた事業構造の転換などをスピーディーに行う」ことを目的として新しいスタートを切った。現在は液晶ディスプレイやストレージなどのメイン事業と、ソフトサービス事業のふたつを柱にした経営を進めている。
そのメイン事業では、海外、特にアジア圏と同じものを作っていてはビジネスにならないという発想で物作りに取り組んでいるそうだ。「自社ならではのサービスを持ち合わせなくてはいけません」と細野さんは力強く語っていた。
また近年は液晶ディスプレイメーカーとしての認知が進んだそうで、近年は個人ユーザー、オフィス、病院、学校、官公庁などの幅広い分野でも活用され、10年連続で液晶ディスプレイのトップシェアを獲得しているそうだ。
ソフトサービス事業では、今回の震災現場でもプラットキャストが活用されているという。プラットキャストはインターネットを活用した音声配信サービスで、限られたエリア内で簡易インターネット放送が利用できるものだ。同社では被災地域での情報伝達手段としてプラットキャストを提供、その地域に必要な情報を届けているそうだ。
続いて同社広報宣伝部 部長 兼 広報宣伝課 課長 西田谷直弘さんから、同社第49期(2023年7月〜2024年6月)上期の振り返りと、下期の展望について解説された。49期ではディスプレイ・ストレージ事業の強化に取り組んでおり、細野さんの話にもあったように、液晶ディスプレイ部門やLAN DISC部門などでも確実な成果を上げている。
下期にはスマート電源ユニットやBizDASのラインナップ拡充、特定用途向けNASの強化も予定しているという。加えて、顧客接点の強化による “愛されるモノづくり” もテーマで、各種イベントへの出展やコワーキングスペースでの展示会などにも積極的に取り組んでいるそうだ
その一環として、同社アンバサダーを迎えたトークセッションが開催されている。メンバーは、アイ・オー特命大使のやまだひさしさん、音楽プロデューサーの前迫潤哉さん、作家のイリエナナコさん、カメラマンの緒車寿一さんといった方々で、いずれも各分野でアイ・オー・データの製品を愛用しているそうだ。
それぞれの皆さんのアイ・オー・データ製品についての思い出や、現在どんな風に使っているかなどが紹介され、また今後望むことなども語られた。その中でアイ・オー・データは “おカタイ会社” というイメージが強いという指摘があり、製品のカラーバリエーションを増やしていく(例えばピンクなど)といった取り組みからスタートして欲しいというリクエストも行われていた。