ノアは、イタリアSonus faber(ソナス・ファベール)の創業40周年を記念したアニバーサリーモデル「Stradivari G2 Anniversary」を発売する。¥8,800,000(ペア、税込)で、世界限定120ペア、日本国内では12ペア(3色仕上げ、各4ペア)限定のプレミアムモデルで、11 月10 日(金)10 時から予約受付を開始する。

画像: Stradivari G2 Anniversaryは3色の仕上げを準備する。左からウェンゲ、レッド、新たに追加されたグラファイト

Stradivari G2 Anniversaryは3色の仕上げを準備する。左からウェンゲ、レッド、新たに追加されたグラファイト

 1983年にFranco Serblin(フランコ・セルブリン)氏によって創業されたソナス・ファベールは、「Electa Amator」(エレクタ・アマトール)や「Amati Homage」(アマティ・オマージュ)などの数々の銘機を生み出してきた。2003年には同社初のフラッグシップモデルとなる「Stradivari Homage」(ストラディヴァリ・オマージュ)も発売された。

 このモデルは2015年まで12年に渡って人気を集め、アイコニックなデザインや秀逸なサウンドは今なお世界中のオーディオファンを虜にし続けている。この歴史的なオリジナルモデルが誕生してから20年、創業40周年を記念して登場したのが、Stradivari G2 Anniversaryというわけだ。

 構成は3.5ウェイ4スピーカーで、トゥイーターには本機のために専用設計された28mmソフトドーム型を搭載。強靭なアルミニウム・ダイキャストのフレームに搭載されたソフトドーム・トゥイーターの頂点を部分的にダンピングさせ、ダイアフラムの逆相挙動を抑制している。高域の透明感、伸びやかさをより発揮させる独自の「DAD(Damped Apex Dome)テクノロジー」を搭載する事で、高域の音波拡散と大音量時の制御能力を大きく向上させている。

 トゥイーターの背面には「Aida Ⅱ」にも採用された専用の木製チェンバーを搭載。ドライバー駆動時に発生する気流を制御し、レーザーエッチング加工による複雑な音響迷路を形成する内部構造により、透明でありながら力感のある、高純度な高域再生に寄与している。

 ミッドレンジはセルロース・パルプ、カポック、ケナフなどの天然繊維を調合し自然乾燥させた150mm径ペーパーコーン型を搭載。強力なネオジム・マグネットと銅クラッド・アルミニウム巻線(CCAW)で構成されたムービングコイルが高速且つ最短で正確な応答を実現している。バスケットは強靭なアルミニウム・ダイキャスト・フレームで、理想的なハイスピード駆動と高いコントロール性を兼ね備えた事により、淀みのないナチュラルなサウンドを再現する。

画像: 上から見ると五角形のエンクロージャーを採用。スピーカー端子はシングルワイアリングで、その中央に低域のレスポンスを切り替えるジャンパーピンが準備されている

上から見ると五角形のエンクロージャーを採用。スピーカー端子はシングルワイアリングで、その中央に低域のレスポンスを切り替えるジャンパーピンが準備されている

 専用設計された260mmウーファーは、カスタムメイドのネオジム磁気回路を搭載しながら、ボイスコイルの冷却を強化するアルミニウム製のエア・ギャップを備えた新たな構造を採用。F.E.M(Finite Element Method=有限要素法)に基づくコンピューターを用いた構造解析により、コーン部、ラバーエッジ、BIMAXスパイダーの素材や形状、厚みなどを解析、最適化しながら、ダイアフラムを保持するフレーム・バスケットも新規設計されている。

 さらに本機のために開発されたバスレフ・システムの「ClepsydraTechnology」(クレプシドラ・テクノロジー)」も搭載されている。これはバスレフダクト長を抑えながら最大の低域パフォーマンスを獲得する一方、底面方向への音波放射によって、スピーカー設置の自由度を最大限に上げることを目指した設計となる。また、低域チェンバーの内部は平行面を排し、定在波の発生を抑制している。

 クロスオーバー・ネットワークは、「Aida Ⅱ」にも採用されている「PARACROSS TOPOLOGY」(パラクロス・トポロジー=位相幾何学)と、新たに開発された「Interactive Fusion Filtering」(インタラクティブ・フュージョン・フィルタリング)に基づく設計が採用された。パラクロス・トポロジーはウーファーに、インタラクティブ・フュージョン・フィルタリングはミッドレンジとトゥイーターに使われている。

 Stradivari G2 Anniversaryのデザインは、ソナス・ファベール伝統のスピーカーづくりの手法をふまえつつ、そのフォルムは初代の楕円形から五角形デザインに発展している。その特徴的なフロントバッフルは、いにしえのヴァイオリンづくりに習熟したソナス・ファベールの職人が、技術と知識の粋を集めて練り上げた成果という。

画像: ミッドレンジとトゥイーターの密閉型チェンバーの隔壁に、計算の結果から導き出した直径と長さを持つポートを設け、空気圧を最適にコントロールするイントノ・テクノロジーも採用されている(写真はAmatiG5のもの)

ミッドレンジとトゥイーターの密閉型チェンバーの隔壁に、計算の結果から導き出した直径と長さを持つポートを設け、空気圧を最適にコントロールするイントノ・テクノロジーも採用されている(写真はAmatiG5のもの)

 精緻な木工技術は、ソナス・ファベールの職人によるスピーカーづくりの礎で、その塗装や研磨は、最上級の楽器づくりに適用される技術に基づいている。グロス塗装は7層にも及び、芸術的工芸品のような仕上げが施されている。

 天然木によるキャビネットに、アルマイト処理とラウンド・エッジ処理を施したCNC加工アルミニウムプレートを取り付け、背面もアルミニウムパーツを装着、強靭なパーツで挟み込む独自構造「エキソ・スケルトン・クランプ」も採用された。

 これによりキャビネットをダンピングさせ、振動成分を抑制するとともに、天然木ならではの豊かな鳴りと適度に引き締まった低域域の再生を実現している。木製キャビネットの音響特性を引き出すため、床面からの不要な共振や振動成分をキャビネットに滞留させず、接地面に効率的に逃がすことで、淀みのないナチュラルな音楽の再現が可能になったそうだ。

 その手法として、同社による近年の優れた研究成果である「Z.V.T.」(ゼロ・ヴァイブレーション・トランスミッション)テクノロジーを踏襲。スパイクの取り付け部にエラストマー樹脂を挟み込むサイレント・スパイクを搭載している。

「Stradivari G2 Anniversary」の主なスペック

●形式:3.5ウェイ4スピーカー、バスレフ型
●使用ユニット:28mmアローポイントDADシルク・ソフトドーム型トゥイーター、150mmダンピング・フェーズプラグ搭載コーン型ミッドレンジ、260mmコーン型ウーファー×2
●公称インピーダンス:4Ω
●クロスオーバー周波数:160Hz、220Hz、2,200Hz
●再生周波数特性:25Hz〜35kHz(ステルス・ウルトラフレックス含む)
●出力音圧レベル:92dB/2.83V/m
●寸法/質量:W715×H1374×D428mm(突起部含む)/63kg

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