8月10日は“パトレイバーの日”。そして、パトレイバー35周年、EMOTIONレーベル40周年記念で発売された「機動警察パトレイバー the Movie 1+2 SET Blu-ray」の発売にちなんで、8月10日に東京・新宿ピカデリーで『機動警察パトレイバー the Movie』舞台挨拶付き記念上映会が行なわれた。ここでは、そこでの舞台挨拶の模様をレポートする。

画像1: 酷暑を吹き飛ばす熱気とともにファンが結集。『機動警察パトレイバー the Movie』舞台挨拶付き記念上映会レポート

 酷暑が続く東京は、日が暮れてもまだまだ暑い。しかし、『機動警察パトレイバー the Movie』の上映が終わったばかりの劇場内はそれ以上の熱気に包まれていた。そんななか、スクリーン前の舞台に司会を行なう天津向さんが登壇し、ゲストである冨永みーなさん(泉野明役)、古川登志夫さん(篠原遊馬役)が満場の拍手の中、姿を見せた。

冨永 “パト1”を観終わったばかりのみなさんの熱い顔を見られてとても嬉しいです。今日は本当にありがとうございます。

古川 暑い日が続いております。今日皆さんと一緒にこの記念すべき日、8月10日のハッピーパトレイバーの日に集まることができてうれしいです。

 お二人の衣装は古川登志夫さんがオレンジのネクタイを、冨永みーなさんが朱色の上着を着用。パトレイバーということで、なんとなくオレンジ色を選んでしまうとか。

冨永 パトレイバーのイメージというと、特車課の制服のオレンジですよね。私はパトのイベントではなるべくオレンジの衣装を着るようにしています。古川さんもネクタイがオレンジ。これ、打ち合わせたわけじゃないんです。

 8月10日がパトレイバーの日と言われるようになったのは最近のことだそうで、お二人によると夏が来るとパトレイバーのイメージがあるという。OVAから35周年、上映が1989年で34年を迎えたことになる。なんと34年前も新宿ピカデリーで舞台挨拶をしたとか。なお、ほぼ満席となった劇場内には34年前にも劇場で見たというベテランのファンが大勢集まっていた。逆に当時はまだ生まれていないと思われる若い人もいるし、劇場で観たのは今日が初めてという人もいた。改めて長い間愛されてきた作品だということがわかる。

古川 面白いですからね“パト1”。僕も何度も観直してます。どのシーンがいい? ってよく聞かれますが全部いい。名場面ばかりですね。登場するキャラクターもみんないい。

冨永 当時私は20代だったので、大人に囲まれているイメージがありました。でも素晴らしいキャスティングだったと思います。

古川 みんなそれぞれにお芝居の考え方が違うんですよ。それなのにパトレイバーで集まるとピタリとハマった感じがありますね。冨永さんとはラジオの収録で共演しましたが、こうして会うのは久しぶりです。しかもこれだけのお客さんと一緒に会えるのは感無量です。

冨永 キャストも素晴らしいのですが、凄いスタッフが集まっている作品ですし、子供の頃に見たのがきっかけで業界に入ってきたという人も多いですね。

古川 パトレイバーを子供の頃に見ていた人が、今は監督をやってますからね。色褪せない魅力が詰まった作品です。知的レベルが高いというか、マニアックというのはそういうものなんですかね。

冨永 少し未来を描いたSF作品だからなのか、今見ても全然違和感がありません。今も台風が近づいていますしね(笑)。

司会 では当時の思い出や印象深かったことをお話いただけますか。

古川 みんな演技のうまい人ばかりで、しかも演技の質がそれぞれ違う。後藤隊長役の大林隆介さんやシバシゲオ役の千葉繁さんとかの演技を盗もうとしていましたね。それぞれの演技に刺激される日々でした。刺激を受けて演技も変わるのですが、いつのまにか自分のままの声でやるとピタリとハマる感じがしていました。いろいろな役を担当してきましたが、篠原遊馬が一番のそのままの自分に近いですね。

冨永 私も自分のままという意味で言うと、泉野明が自分のままの声だと思いますね。

古川 主要なキャストのみんながそうなのかと思っています。大林さんはふだんもそのままですし、演じるというよりもあのメンバーが集まると特車2課になる。

冨永 内から出てくるものが似ているのかも。だからキャストが演技しているのか、本当にそこで生のおしゃべりをしているのかがわからなくなるような、ちょっと特殊なスタジオでしたね。確固とした世界ができていました。

司会 魅力あるキャラクターはどの人ですか。

冨永 ひとりひとりが魅力的です。ドラマごと楽しめる作品ですし、かっこいい、カッコ悪いところの両方を描いていてキャラクターのいろいろな面を見られるのがいいですね。

古川 みんな魅力的で生活感があるのがいいですね。進士もいいし、太田もいい。それぞれキャラクターが際立っていて、物語としてきれいに収まっている。そこが魅力です。

冨永 なによりもファンのみなさんが長く愛してくれているのも大きいです。ところで、新作の話はないんですか?

司会 ないです。僕は聞いていませんよ。

冨永 当時は等身大の役柄でしたが、今(新作で)、歳を重ねた泉野明を演じることができるならば面白そうですね。

古川 それは面白そうですね。新作のことはまだ何も言えないのかな。

司会 では最後に『機動警察パトレイバー』とはどういう作品だったのでしょうか。

冨永 最初はこんなに長く続くとは思っていませんでした。当時は演技としてのリアルについて凄く考えていたので、そのときの泉野明として今でもファンと会える大切な作品です。

古川 自分のままでやれた唯一に近い作品です。自分の代表作に入れたい作品です。

冨永 古川さんは篠原重工のヘルメットを持っているくらい愛していますもんね。

古川 つい買っちゃうんです。オタクそのものです。いろいろなグッズがいっぱいあるし、便利です。

 そして、最後には会場を巻き込んで名セリフの合唱が行なわれ、トークショーは終了。ポロリと飛び出した新作の話題など、新しい動きもあるようなので(?)、今後も要チェックが必要だ。また、8月は富士そばのコラボイベントや、HMV&BOOKS SHIBUYAなども実施中。また土浦ではパトレイバーとコラボしたマンホールが各地に配置されているほか、マンホール型キーホルダーなども現地でのみ発売されている。YouTubeでの動画配信などをはじめ、まだまだたくさんの話題を提供している『機動警察パトレイバー』。ぜひとももう一度見てみよう。

『機動警察パトレイバー the Movie』(1989年公開)
【ストーリー】
1999年夏。自衛隊の試作レイバーが突如無人のまま暴走するという事件が発生する。しかし、それは相次ぐ事件のほんの幕開けに過ぎなかった! 何者かが仕掛けたコンピュータウイルスによって、都内各所で作業用レイバーが次々と暴走。警視庁特車二課第2小隊のはみだしポリスたちは、姿なき犯人を追ってこのメガロポリスを駆け抜ける!

【STAFF】
企画・原作:ヘッドギア/原案:ゆうきまさみ/脚本:伊藤和典/キャラクターデザイン:高田明美/メカニックデザイン:出渕裕/ 演出:澤井幸次/作画:黄瀬和哉/美術:小倉宏昌/音楽:川井憲次/撮影監督:吉田光伸/録音演出:斯波重治/監督:押井守他

【CAST】
泉野明:冨永みーな/篠原遊馬:古川登志夫/太田功:池水通洋/進士幹泰:二又一成/後藤喜一:大林隆介/南雲しのぶ:榊原良子/山崎ひろみ:郷里大輔/香貫花クランシー:井上瑤/シバシゲオ:千葉繁/榊清太郎:阪脩/松井刑事: 西村知道/片岡:辻谷耕史/実山:辻村真人/海法:小島敏彦他

『機動警察パトレイバー the Movie 1+2 SET Blu-ray』
8月10日発売 ¥8,910(税込)
BCXA1857/全2本収録
カラー/約219分(本編約99分+113分 映像特典約4分+3分)/ドルビーTrueHD(5.1ch)・リニアPCM(ドルビーサラウンド)・ドルビーデジタル(5.1ch)/AVC/BD50G/16:9<1080p High Definition>/英語字幕付(ON・OFF可能)
発売元:バンダイナムコフィルムワークス・東北新社
販売元:バンダイナムコフィルムワークス

画像2: 酷暑を吹き飛ばす熱気とともにファンが結集。『機動警察パトレイバー the Movie』舞台挨拶付き記念上映会レポート

<仕様>
新規ビジュアルスリーブ
 プロジェクト発足時からアートディレクションを担当する田島照久による、第1作・第2作をイメージした特製ビジュアルスリーブに収納!

<映像特典・ほか仕様>
劇場特報・予告編
 『機動警察パトレイバー劇場版』劇場特報・予告編
 『機動警察パトレイバー2 the Movie』劇場特報・予告編
マルチオーディオ仕様
 劇場公開版(ドルビーサラウンド)とサウンドリニューアル版(1998年発売/ドルビーデジタル5.1ch)を同時収録。
※本商品のディスク収録内容は、映像特典・音声特典を含め既発の下記商品と同様です。
 『機動警察パトレイバー劇場版』(BCXA-0003、BCXA-0085)
 『機動警察パトレイバー2 the Movie』(BCXA-0004、BCXA-0086)
※2024年8月9日までの期間限定生産

(C)1989 HEADGEAR/BANDAI VISUAL/TOHOKUSHINSHA
(C)1993 HEADGEAR/BANDAI VISUAL/TOHOKUSHINSHA/Production I.G

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