NECパーソナルコンピュータは本日8月1日、都内で会見を開き、2023年夏モデルとなるパソコンの新製品群の発表を行なった。中でも注目は、昨年登場から40周年を迎えた同社デスクトップパソコン「PC-9801」の周年記念の締めくくりとなるモデルとして、LAVIEノート史上、最速、最上、最高を追求したフラッグシップとなる「LAVIE NEXTREME Infinity」だろう。ここではそのInfinityモデルをメインに紹介したい。
「LAVIE NEXTREME Infinity(XF950/GAB)」 オープン価格(¥274,780~) 8月3日発売
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今回発表のLAVIE NEXTREME Infinityは、NECが注力するZ世代、ハイパフォーマー、ハイブリッドワーカーの内、ハイパフォーマンスを求めるハイパフォーマー層をターゲットにした製品となる。PCにハイスペックを求めるユーザーというと、一概にゲーミングやクリエイションを行なう人たちを想像するが、NEC調べでは、日常使いのPCにおいても、そうしたスペックを求める層は、おおよそ1/3はいるのだという。そこで同社では、NECファンとハイスペック(ハイパフォーマンス)を求めるユーザーを対象に、本Infinityを企画、今回の発売にこぎつけたということだ。
製品のポイントは4つ。「LAVIE史上最速パフォーマンス」「LAVIE史上最上ディスプレイ」「LAVIE史上最高キーボード」「LAVIE史上初 新機能」となる。
パフォーマンスでは、搭載CPUがインテルCore i7 Hシリーズとなり、GPUはインテル ARC A570Mグラフィック、そしてシステムを最適化するインテルDynamic Tuning Technologyをサポートしている。同時に、冷却性能を高める「Dual ファン冷却システム」も搭載されている。
ディスプレイは16インチ(16:10)、有機ELディスプレイで解像度は3,840×2,400、色域はDCI-P3 100%、コントラスト比 100,000:1、HDR 500 True Blackと、現在考えうる最上のスペックを満たす仕様にまとめられている。
キーボードについては、打ち心地のよいエルゴノミクス仕様となっており、同社がこれまで採用してきたシンドリカルキートップ、プレミアムコーティングなどに加え、キーボード面に傾斜が付いているステップスカルプチャ設計(奥に行くほど傾斜が大きくなる)を適用しているのも注目となる。ちなみに消費電力は最大で230Wにもなるそうで、USB PDでは賄えないため、専用のACアダプターが同梱される(お弁当箱ほどの大きさ)。
そして“新機能”としては、室内生活の多い現代人に不可欠と言われる「バイオレット光」を照射する「バイオレットライト」の搭載が挙げられる。これは、光の波長でいうと可視光線の一番下(波長が短い)にある紫、その中で重要なバイオレット光(360~400nm)を出すLEDライトの搭載がそれにあたる。ディスプレイ上辺に内蔵され、スイッチでオンオフが可能。
これはもちろん太陽光に含まれるものであるが、室内生活が多くなった現代人にとっては、その照射時間が短くなる傾向があり、その結果として(バイオレット光を浴びていないと)近視や気分の落ち込みなどの症状が起きやすくなるのだという。慶應義塾大学の名誉教授・坪田一男氏はこの仕組みを知り、世界へ健康な光を広めるべく自らベンチャーを立ち上げ、およそ3年前にPCへの展開についてNECとのコラボを開始し、今回Infinityへの搭載に結実した、ということだ。氏曰く、バイオレット光は「光のサプリメント」だとか。
Infinityの発売は8月3日からで、販売台数は4000台限定(シリアル番号は付かない)。店頭販売価格は¥274.780(税込)。同社直販サイトではカスタマイズも可能で、CPU、メモリー、ストレージ(SSD)の増量も選択可能となる。
なおInfinityは、PC-98シリーズの周年記念モデルということで、PCを擬人化した転生漫画「PC-98が転生したら性能がInfinityでした!?」が、8月7日よりweb上で公開される予定だ(小冊子版もあり)。
https://www.nec-lavie.jp/products/notebook/lavie/xf/index.html