スペック(SPEC)、タクトシュトック(VERTERE、FINK team、German Physiks、CANOR、epos) ガラス棟5F G504

 G504号室では、スペックとタクトシュトックの2社合同での展示が行われ、交代でそれぞれの製品を紹介するデモが開催されていた。

 取材時はタクトシュトックのデモタイムだったが、そこでは同社が取り扱っているVERTERE製品からレコードプレーヤー「SG-1 PKG」とMCカートリッジ「MYSTIC MC」を組み合わせたシステムでアナログレコードを再生していた。

画像: 独得な制震構造を採用したVERTEREの「SG-1 PKG」

独得な制震構造を採用したVERTEREの「SG-1 PKG」

 ちなみにSG-1 PKGはレコードを再生する際には中心の軸を取り外すという方式を採用しているが、これは軸が触れていることでディスクの安定した回転を阻害する可能性があるという開発者の意向によるものという。この軸を取り付ける穴は誤差わずか2ミクロンの精度で作られているそうで、ここからもVERTERE製品の加工精度の高さがうかがえる。

 組み合わせるフォノイコライザーはCANORの「PH 1.10」で、さらに新製品プリメインアンプ「AI 1.10」(7月1日発売予定)を2台使い、German Physiksのスピーカー「HRS-130」を鳴らしていた。AI 1.10はステレオプリメインアンプだが、片方をマスターに設定することでボリュウム等を連動可能。つまり2筐体のアンプとしても使えるわけで、その際はパワー段をブリッジで駆動できることになる。

画像: 写真左奥の中段がCANORのフォノイコライザー「PH 1.10」で、その下と右隣が新製品プリメインアンプ「AI 1.10」

写真左奥の中段がCANORのフォノイコライザー「PH 1.10」で、その下と右隣が新製品プリメインアンプ「AI 1.10」

 このシステムで担当者氏によるお薦めアナログレコードが再生され、来場者は軽妙なトークとともに楽しい時間を過ごしていた。イベント終了後には再生されたレコードをどこで買えるかといった質問も寄せられるなど、和気あいあいとした雰囲気で盛り上がっていた。

 スペックの受持時間には、同社の人気プリメインアンプ「RSA-BW1」と「RSA-BW7」を使い、それぞれの音の違いを検証するという、こちらも興味深いデモが行われ、熱心な来場者が詰めかけていた。

画像: SPECのプリメインアンプ「RSA-BW1」(写真上段)は一昨年の夏に発売された

SPECのプリメインアンプ「RSA-BW1」(写真上段)は一昨年の夏に発売された

画像: こちらは昨年末に発売されたプリメインアンプ「RSA-BW7」

こちらは昨年末に発売されたプリメインアンプ「RSA-BW7」

東北パイオニア(carrozzeria) ガラス棟5F G505

 東北パイオニアは、同社carrozzeriaブランドのスピーカーユニットを搭載したスピーカーシステムを試作、サブウーファーを加えた2.1chでのデモを行っていた。

 同ブランドは車載用システムとして有名だが、今回は各製品のパフォーマンスがホーム用としても充分楽しんでもらえるということを音楽ファンにも知ってもらいたいということで出展したそうだ。そのため、再生するソース機器やアンプ関係も、カーオーディオ用をそのまま使っていた。

画像: カーオーディオ用ユニットを搭載したスピーカー、サブウーファーを自作してデモを実施

カーオーディオ用ユニットを搭載したスピーカー、サブウーファーを自作してデモを実施

 その再生システムは、メインユニットがカーナビ機能を備えた「AVIC-CZ902XS」、スピーカーは「TS-Z900PRS」のユニット&ネットワークをオリジナルのエンクロージャーに取り付けた2ウェイ2スピーカーだ。サブウーファーは25cmユニット「TS-W1000RS」を、こちらもオリジナルエンクロージャーに取り付け、パワーアンプ「RS-A09x」でドライブしている。

 Carrozzeriaブランドとしてもこのような形でOTOTENに出展するのは初めてとのことだが、カーオーディオファンに限らず多くの方が足を止めてそのサウンドに耳を傾けていた。

画像: エンクロージャーは、内部容積を車のドアと揃えるなど、実際の使われ方に近い状態を再現している

エンクロージャーは、内部容積を車のドアと揃えるなど、実際の使われ方に近い状態を再現している

画像: スピーカーに使われた「TS-Z900PRS」。ウーファーは17cmというサイズ

スピーカーに使われた「TS-Z900PRS」。ウーファーは17cmというサイズ

dts Japan(DTS) ガラス棟5F G507

 今年で30周年を迎えたdtsでは、同社の歴史を追体験してもらえる展示とデモを実施、イベントの入場整理券は毎回配布直後になくなってしまうほどの人気を集めていた。

 ブース内で目を引いたのは、正面の壁に展示された歴代のデモディスクだろう。1999年のDTS-CDから始まり、DVD、ブルーレイ、UHDブルーレイからHD DVDまで、オーディオビジュアルパッケージメディアの変遷がひとめでわかる内容になっており、当時を懐かしむようにじっくりジャケットに見入っている方も見かけられた。

画像: 4.2.4構成のスピーカーと、JBL BAR1000というふたつのサラウンドシステムが準備され、それぞれのサウンドを体験できるようになっていた

4.2.4構成のスピーカーと、JBL BAR1000というふたつのサラウンドシステムが準備され、それぞれのサウンドを体験できるようになっていた

画像: DTS LDの再生にはパイオニア「HLD-X0」が使われていた

DTS LDの再生にはパイオニア「HLD-X0」が使われていた

 「DTS30周年シアター」体験では、JBLのサウンドバー「BAR1000」による5.1chやドルビーアトモスのデモも行われ、この手軽さからは信じられない臨場感再現に驚く人も多かったようだ。なおdts Japanでは現在30周年を記念したプレゼントキャンペーンを同社ツイッターで実施しており、そこではBAR1000を始めとする賞品が準備されているそうだ。興味のある方はぜひ同社のツイッターもチェックしてみよう。

 両日13時から行われた、麻倉怜士さんによる「30周年記念講演」の内容は先に紹介した通りだが( https://online.stereosound.co.jp/_ct/17633682 )、再生スピーカーがKEFのR11(フロント)、R7(サラウンド)にグレードアップされており、プレス向け体験回以上の迫力あるサラウンド空間が再現されていた。ここでもDTS LDの『アポロ13』やイーグルス『ホテル・カリフォルニア』の視聴が好評で、30年前からこれだけのクォリティを実現できていたDTSへの評価も高まったようだ。

画像: Digital Theater Systems時代のエンコーダーや再生システムといった業務用機器も綺麗な状態で保存されていた

Digital Theater Systems時代のエンコーダーや再生システムといった業務用機器も綺麗な状態で保存されていた

画像: 壁一面に並んだDTSデモディスク。StereoSound ONLINE読者の中にもこれらで高音質を楽しんだ方は多いのでは

壁一面に並んだDTSデモディスク。StereoSound ONLINE読者の中にもこれらで高音質を楽しんだ方は多いのでは

画像: ハッピやジャンバーなどのプレミアムグッズも展示。めったに見られない貴重なアイテムです

ハッピやジャンバーなどのプレミアムグッズも展示。めったに見られない貴重なアイテムです

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