LGエレクトロニクス・ジャパンは、2023年の新製品として、有機ELテレビ4シリーズ12モデルを発表した。ラインナップと税込価格は以下の通りで、2023年7月上旬より順次発売される。
●8K有機ELテレビ
OLED88Z3PJA 市場想定価格¥3,960,000前後(受注生産)
●4K有機ELテレビ
OLED77G3PJA 市場想定価格¥880,000前後(7月上旬発売)
OLED65G3PJA 市場想定価格¥610,000前後(7月上旬発売)
OLED55G3PJA 市場想定価格¥430,000前後(7月上旬発売)
OLED83C3PJA 市場想定価格¥990,000前後(7月上旬発売)
OLED65C3PJA 市場想定価格¥490,000前後(7月上旬発売)
OLED55C3PJA 市場想定価格¥360,000前後(7月上旬発売)
OLED48C3PJA 市場想定価格¥300,000前後(7月上旬発売)
OLED42C3PJA 市場想定価格¥290,000前後(7月上旬発売)
OLED77B3PJA 市場想定価格¥650,000前後(8月下旬発売)
OLED65B3PJA 市場想定価格¥430,000前後(8月下旬発売)
OLED55B3PJA 市場想定価格¥300,000前後(8月下旬発売)
LGは、世界初となる大型の有機ELテレビをグローバルで2013年(日本市場では2015年)に発売して以降、有機ELテレビのリーディングブランドとして、10年連続世界シェアNo.1を獲得している。今回はその最新版として、8Kの「Z3」シリーズを始め、4Kの「G3」「C3」「B3」という4シリーズを展開する。
このうち4K最上位となる「G3」シリーズは、さらなる明るさを実現する「マイクロレンズアレイ」技術が盛り込まれた。
従来の有機ELパネルは、発光した光の一部がパネル内で反射して充分に出力されないことがあったが、「マイクロレンズアレイ」は、この反射した光を、微細なレンズによって画面側に屈折させることで、より効率的に光を画面に出力できるようになっている。
約5.9ミクロンの微細なマイクロレンズを適用することで、65インチパネルで1ピクセル当たり3600個以上、合計約300億個(77インチは約424億個、55インチは約215億)のマイクロレンズを備えている。これにより光の出力効率を大幅に向上させ、昨年のB2シリーズに比べて、輝度が最大70%アップし、消費電力を上げることなく明るさ向上を実現したという。
独自のAI対応映像エンジン「α9 AI Processor」も第6世代に進化し、地上波やネット動画などの様々なコンテンツに合わせて、高品位な映像を再現するという(B3シリーズはα7 AI Processor Gen6)。
信号処理としては、まずAIが映像を分析し、各種ノイズを除去したのち、映像を4Kにアップスケーリングする。低解像度の映像も高精細化するとともに、視聴者が注目する顔や体、文字をAIが認識して強化してくれる。
次に、1フレームを5000以上のゾーンに分割し、それぞれのゾーンごとにもっとも明るい部分と暗い部分を検出、エリアごとにトーンマッピングを適用することで、画質を調整してコントラストを高めている。2023年モデルでは、さらに20,000以上に分割の上、グレースケール分析を行い、エリアごとの明るさを向上させる工程が追加された。
そして映像の中の人物やオブジェクトを検出して、最適化。さらに、前景と背景を判別して、シャープネス、コントラストを調整し、より立体的でリアルな映像に仕上げるという。
またユーザーに好みの映像で楽しんでもらう新提案として、「パーソナルピクチャーウィザード」も搭載した。これは画面メニューに従って、表示された中から好みの画像を選ぶことで、AIが8500万通りの中から好みにもっとも近い映像モードを提案してくれるもの。テレビの画質調整に詳しくない人にも、より簡単に、好みにあった画質で楽しんでもらえるように開発された、LG独自の技術という。
音質面では「AIサウンドプロ」も第6世代に進化し、「AIクリアサウンド」や「オートバランスコントロール」などの新機能を搭載。再生できるバーチャルスピーカーが7.1.2chから9.1.2chに進化し、包み込まれるような臨場感あふれる音場を提供してくれる。
操作面では、独自の「WebOS 23」を搭載。アカウントごとにお薦めコンテンツが表示されたり、ホーム画面のアプリを自分仕様にカスタマイズできる「マイプロフィール」や、アプリをジャンルごとにまとめたカードを自由に編集できる「クイックカード」などの機能によって、ユーザーが見たいコンテンツに手軽にアクセスできるようになった。ネット動画アプリでは、新たに「TVer」アプリも追加されている。
スリムなデザインで取り付けも簡単な別売カメラ「VC23GA」(市場想定価格¥16,000前後、7月上旬発売予定)や、サウンドバー「SC9S」(8月下旬発売予定)といった周辺機器も展開予定だ。
有機ELパネルは応答速度0.1ms(標準値)を備え、レーシングゲームなど画面の切り替えが速いシーンでも残像感が少なく、スピード感あふれるゲーム映像もクリアーな表示で楽しめる。さらに、「NVIDIA. G-SYNC Compatible」「AMD FreeSyncPremiumテクノロジー」にも対応済だ。
4系統のHDMI入力はすべてHDMI 2.1対応で、eARC、VRR(可変リフレッシュレート)、ALLM(自動低遅延モード)をサポートしている(B3シリーズは2ポート)。