SONOSから、新世代スマートスピーカー「Era 300」(¥69,800、税込)と「Era 100」(¥39,800、税込)が発表された。ヨドバシカメラとビックカメラの実店舗およびオンライン店舗、Amazon.comで3月8日から先行予約受付を開始、3月29日から全店舗にて販売開始を予定している。

 Eraシリーズは、受賞歴をもつアーティストやエンジニアがチューニングに携わったラインナップで、臨場感あふれるサウンド体験を新たなレベルに押し上げてくれる。各種デバイスとの接続性がさらに高まっており、独自のTrueplay技術も搭載されている。

 Era 300は、空間オーディオ体験も可能なDolby Atmos(ドルビーアトモス)対応モデルで、Era 100は「Sonos One」をさらにアップグレードしたスピーカーとなる。どちらもSONOSの新しい設計基準に基づいて作られた初めてのスピーカーだという。

画像: 「Era 100」(左)と前モデルの「Sonos One」(右)

「Era 100」(左)と前モデルの「Sonos One」(右)

 そして本日、Era 100とEra 300のパフォーマンスを体験できるプレス向けの説明会が開催され、両製品のハードウェアとしての特長が紹介された。

 Era 100は2017年に発売されたSonos Oneの後継モデルで、モノーラル仕様だったSonos Oneに対し、アコースティックレンズを搭載した2基のトゥイーターとウーファー(前モデルから25%大型化)を内蔵した2.1chシステムに進化している。

 これによりひとつのボディからステレオでの音楽再生が可能になり、臨場感溢れる音を部屋に満たすことができるようになった。これを実現するために、Era 100は本体、ユニットともすべて新規に設計されているという。なおEra 100はSonos Oneから高さがわずかに大きくなっているが、接地面積は変わっていない。つまり省スペースはそのままで、迫力のある音が楽しめるというわけだ。

画像: 空間オーディオに対応した「Era 300」

空間オーディオに対応した「Era 300」

 上位モデルのEra 300は、ステレオ音源に加えて空間オーディオの再生ができる点が一番の違いだ。家庭で没入型のサウンドを再生できる製品として企画されており、砂時計型のエンクロージャーの中に合計6基のユニットを搭載している。

 具体的には、本体下側両側面にウーファーを2基搭載、このウーファーはサウンドバーのフラッグシップ「Arc」と同じものだという。その上側にアコースティックレンズ付きトゥイーターを2基、さらに本体正面にセンタースピーカーと正面上側にイネースルドスピーカー(アコースティックレンズ搭載トゥイーター)を配置している。

 なおステレオ2ch音源を再生する場合はふたつのウーファーとトゥイーターを使用し、センターとイネースルドスピーカーは駆動しない(アップミックス等は行わない)。一方で空間オーディオの再生時にはふたつのウーファー+トゥイーターでフロントL/RとリアL/Rの、イネースルドスピーカーでトップスピーカーL/Rの音楽成分を再生するという(リアとトップの情報は壁や天井の反射を使って再生)。

 空間オーディオで対応しているフォーマットは、現状はドルビーアトモスのみとのことだが、ファームウェアのアップデートで360 Reality Audioなどへの対応も進めていくとのことだ。またソースとしてはAmazon Musicでのスタートとなるが、近い将来Apple Musicへの対応も予定しているそうだ。これが実現すれば、空間オーディオをいっそう手軽に楽しめるようになるわけで、音楽ファンには歓迎されるだろう。

画像: テクニクス「SL-1200」(写真右奥)からのアナログレコードの音声を、手前に置かれたEra 100で再生

テクニクス「SL-1200」(写真右奥)からのアナログレコードの音声を、手前に置かれたEra 100で再生

 さて、本日の説明会会場にはEra 300とEra 100が複数台設置され、様々なシチュエーションで両モデルが活躍できることが示されていた。

 そのひとつがLPレコードの再生で、テクニクスSL-1200の出力をオーディオテクニカの小型フォノイコライザーに入力し、そこからEra100につないで音楽が再生されていた。なおEra 100、Era300とも接続端子はUSB Type-Cコネクターのみで、アナログ音声を入力する場合には別売のアダプター(3.5mm入力を装備)を使うことになる。

 このシステムで再生されていた楽曲は、一台の小型スピーカーから出ているとは思えないほどの豊かな量感とヴォーカルの自然な広がりがあり、家庭のリビングであれば充分と思える体験ができていた。

画像: 別売りのアダプター。写真左は3.5mmアナログ入力用で、右は3.5mmアナログ入力とLAN端子を備えたもの

別売りのアダプター。写真左は3.5mmアナログ入力用で、右は3.5mmアナログ入力とLAN端子を備えたもの

 続いてEra 100とEra 300それぞれを使い、ストリーミングの音源を再生してくれた。Era 100でのステレオ再生は、アナログレコードと同様に声の自然さと豊かな低音感が魅力。音像の定位感はやや曖昧になるが、ふわりと広がる音場再現を楽しむことができた。

 Era 300ではステレオ/空間オーディオ音源ともいっそう空間が広くなり、そこに高さ情報も加わる。会場の天井高は2.5〜2.7mほどだったが、その天井の反射を使ってこれだけの音場を再現できるのは、実使用時のパフォーマンスとしても充分期待できると感じた次第だ。

 最後にサウンドバーArcとサブウーファー「Sonos Sub」をフロントサイドに、2基のEra 300をリアスピーカーにセットしたホームシアターシステムで映画ソフトも再生してもらった。この環境ではArcとEra 300に搭載された合計4基のイネースルドスピーカーでトップスピーカーの情報を、さらにEra 300ではサイド(壁反射を使用)とサラウンドバック成分を再生していることになる。

画像: ドルビーアトモス対応のシアターシステムも準備されていた。フロント側はサウンドバーのArcとサブウーファーSonos Sub、リア側はEra 300が2基という構成だ

ドルビーアトモス対応のシアターシステムも準備されていた。フロント側はサウンドバーのArcとサブウーファーSonos Sub、リア側はEra 300が2基という構成だ

 この状態で聴くドルビーアトモス作品の『クワイエット・プレイス』は、高さ情報の再現性が向上し、打ち上げ花火の定位も明瞭で爆破時の低音もしっかり響いてくる。怪物の金切り声も耳に痛いくらいだ。話題作の『トップガン マーヴェリック』でも、F-18のエンジン音が轟き、スピード感も増してきて、気がつくと作品世界に引き込まれていた。

 Era 100とEra 300は、単体でも豊かな音場空間が楽しめるし、サウンドバー等と組み合わせることで本格的なシアター体験も可能になる。小柄ながら、活躍範囲の広い製品になるのは間違いないだろう。

 Era 100、Era 300の主な特長は以下の通り。

Sonos Era 300

画像: Sonos Era 300

●複雑な音響構造を砂時計のようなエレガントなくびれで包み込んだ美しいデザインを実現。すべてのアングル、プロポーション、貫通孔パターンはリスナーを包み込むサウンド体験を実現する為に指向性や拡散性を最大化させるように精緻に設計されている。
●4基のトゥイーターが中高音域を忠実に再生。前面と左右の側面に搭載されたミッドトゥイーターは指向制御技術を応用し、明瞭なセンターとワイドなステレオ音像を再生している。ホーン型の指向制御技術を応用した上向きのトゥイーターはイネーブルドスピーカーとして天井の反射音を利用して立体的なサウンドを再生する。
●2基のウーファーが低音域の出力を最大化。両サイドに計算されたアングルで搭載されており、臨場感のあるステレオ再生を実現。
●独自の音響構造に合わせて精緻にチューニングされた6つのクラスDデジタルアンプが豊かなサウンド体験を実現する。
●Era 300をサウンドバーの「Arc」や「Beam(Gen 2)」と組み合わせれば、ドルビーアトモスホームシアター体験を実現可能。
●Sonos Voice Control、Sonosアプリ、AirPlay 2、Bluetoothで音楽を操作できるほか、タッチ操作によるスライドコントロールを新たに搭載し、さらに直感的な操作性を実現した。
●遠距離対応マイクロホンアレイがビームフォーミング技術とマルチチャンネル時のエコーキャンセリング技術を駆使し、迅速で正確な音声コントロールとTrueplayチューニングを可能にしている。マイク機能を使用したくない場合、トグルスイッチでオフ操作が可能。
●寸法/質量はW260×H160×D185mm/4.47kg

Sonos Era 100

画像: Sonos Era 100

●左右に向かって搭載された2基のトゥイーターが高精細で臨場感あふれるステレオサウンドを再生。大型化したミッドウーファーによってコンパクトなサイズから豊かな低音を実現する。独自設計のウェーブガイド技術によって音の拡散性を最大化し、よりワイドなサウンドステージを体験可能。●独自の音響構造に合わせて精緻にチューニングされた3つのクラスDデジタルアンプが豊かなサウンド体験を実現。
●Sonos Voice Control、Sonosアプリ、AirPlay 2、Bluetoothで音楽を操作できるほか、タッチ操作によるスライドコントロールを新たに搭載し、さらに直感的な操作性を実現している。
●2台のEra100をリアスピーカーとしてSonosのサウンドバーに加えると、本格的なサラウンドサウンドシステムを構築でき、映画体験がさらにレベルアップする。2台をペアリングすれば、部屋中を満たすステレオサウンドも楽しめる。
●寸法/質量はH182.5×W120×D130.5mm/2.02kg

https://www.sonos.com/ja-jp/home

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