ゼンハイザーから、有線イヤホンIEシリーズの新製品となる「IE200」が、1月31日に発売される。価格はオープンで、想定市場価格は¥23,000前後。

画像1: ゼンハイザー、有線イヤホンIEシリーズのエントリーモデル「IE200」を1月31日に発売。2種類の音調が1台で楽しめる

 IE200は、現行IEシリーズ(「IE300」「IE600」IE900」)の新ラインとなり、型番から分かるように、エントリークラスに位置する製品となる。

 しかし、エントリーモデルでありながらも、一部には上位モデルに匹敵するパーツ、テクノロジーが投入されており、クオリティの高さと購入しやすい価格設定から同社では、本IE200について“初めての有線イヤホンに好適”と謳っている。

 搭載するドライバーは、同ブランドでは定評のある7mm径のトランスデューサー(ドライバー)であり、振動板にはポリマーをブレンドした素材を採用し、コーティングレスのプレーンな形状にて、レスポンスに優れた、クリアなサウンドを奏でる、としている。

 そして、本IE200には、IEシリーズというか、ゼンハイザーとして初となる「デュアルチューニングシステム」の搭載も注目だろう。これは、ノズルの部分に、小さな孔とスリット(溝)を作り、装着するイヤーピースの位置によって、その孔とスリットからの空気の排出をコントロール(オープン/クローズ)することができるのだという。では、これによって何が変わるかと言うと、音圧と低域の量感が主にコントロールされるそうで、オープンでは開放的なサウンドを、クローズ(いわゆる普通の状態)では量感のある低音を、それぞれセレクトして楽しめるよう設計されている。特許出願中という。

画像2: ゼンハイザー、有線イヤホンIEシリーズのエントリーモデル「IE200」を1月31日に発売。2種類の音調が1台で楽しめる

 加えて、「アコースティックフリース」「レゾネーターチャンバー」技術も採用されていて、「アコースティック~」は空気の乱れと歪を抑制するフィルター技術。ノズルのトップ部分に配され、高音を滑らかにしてくれる働きがある。一方の「レゾネーター~」は、上位モデル「IE300」にも搭載されているもので、こちらも「アコースティック~」同様に高域の滑らかな再現をサポートする機能性を持つ。配置IE300とは異なりイヤーピース側に搭載されている。

 バックボリューム(音響室)は、「IE600」と同じ構造になっているそうで、中低域の分離菅を向上させて雑味のない音の再現に寄与し、特にボーカルにフォーカスしたサウンドが楽しめるようになるということだ。

 ケーブルの脱着も可能で、コネクターはMMCX(独自形状)、プラグは3.5mmステレオミニ。ケーブルはブレード仕様(編込)とすることで、こすれで生じるタッチノイズの減少を図ったものとなる。

 なお、発売に先駆けて本機を試聴する機会を得たので、その印象を簡潔に記すと、素直な音調が特徴。低域の量感も豊富で、高域部分で感じやすい歪もほどよく抑制されていてクリアな印象。音場感はそれほど広くない(クローズの場合)が、定位感もよく、記者の場合、CDクォリティのコンテンツの場合、目の後ろあたりに定位してくれるようになる。ハイレゾコンテンツを再生すると、ハイレゾらしい音粒の細かさが出てきて、音場感の拡大や、音の消え際の余韻がさらに豊かに感じられるものとなる。ボーカルの力感もアップする。

 ちなみに、本製品の注目ポイントでもあるデュアルチューニングシステムをオープンにしてみると、謳い文句の通りサウンドステージの拡大が感じられた。反面、定位感は少し下がる印象で、低域の量感と合わせ、そこはトレードオフの関係にあるようだ。ユーザーは好みで選択するといいだろう。

 なお、今回純正の4.4mm対応のリケーブルを組み合わせての試聴も短い時間ながら行なってみた。IE200本体とそれほど変わらない価格なので、実際に組み合わせるかどうかはともかく、音質の向上は一聴して感じられた(当たり前だが)。音数が増えて、ボーカルには力が漲るようになり、音量(ボリューム)は同じなのに、グイっと上げたように勢いが増してくる。コネクターの形状が特殊なこともあり、対応品のラインナップも限られてくるが、気になるユーザーは、本製品の購入時に、リケーブルも視野に入れるといいだろう。

IE200の主な仕様
型式:ダイナミック、カナル型、7mm径
周波数特性:6Hz~20kHz
インピーダンス:18 Ω
感度:119 dB (1kHz , 1Vrms )THD<0.08 %
ケーブル長:120 cm Y型
コネクター:MMCX(ゼンハイザー独自形状)
プラグ・3.5mmステレオミニプラグL型
重量:約4 g(イヤホン片側、ケーブル除く)
付属品:イヤーピースセット(標準シリコンS/M/L、フォームS/M/L)、ポーチ

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