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メジャーデビューミニアルバム「PANORAMADDICTION」
2018年1月17日発売
- パノラマパナマタウンのテーマ
- フカンショウ
- マジカルケミカル
- ラプチャー
- 街のあかり
- ロールプレイング
4人の個性が融合し、見たことにない音楽を生み出す
パノラマパナマタウンは、神戸大学軽音部で出会った岩渕想太(Vo&Gt)、浪越康平(Gt)、田野明彦(Ba)、田村夢希(Dr)の4人が、在学中の2014年に結成したオルタナティヴロックバンドだ。活動を初めてわずか1年後の2015年、ロッキング・オン主催のバンドオーディション「RO69JACK」でグランプリを獲得し、一躍脚光を浴びる。勢いそのままに同年末に行なわれた「MUSICA」「A-Sketch」「SPACE SHOWER TV」「HIP LAND MUSIC」が「MASH A&R」として主催する4社合同オーディション「MASH FIGHT」でもグランプリに輝く。
その後も、ロックイベントやライブを重ねて演奏や曲作りの腕を磨いていき、2016年にミニアルバム「SHINKAICHI」と「PROPOSE」を立て続けにリリース。2017年には、ミニアルバム「Hello Chaos!!!!」、西尾維新原作のテレビアニメ『十二大戦』のオープニング曲に「ラプチャー」が抜擢されるなど、彼らは持ち前の音楽センスとバイタリティーを活かし、凄まじいスピードで成功への階段を駆け上ってきたのだ。
そんな彼らの音楽を一言で表現すのは難しい。ガレージロック的ではあるが、ヒップホップ風であったりファンク風であったり、さらにはブルースロックの香りまでする。バラバラだと思われるかもしれないが、決してそうではない。メンバー間の異なる音楽的趣向やバックグラウンドが融合し、昇華することで新たな個性となっているのだ。メンバー自身は、自分たちの音楽を「ワケが分からないもの」と語るが、それは我々メディアがカテゴライズした音楽に当てはまるモノがないからに過ぎない。彼らの音楽を作り上げている要素とはなにか、インタビューから探ってみたい。
インタビュー
――まずは4人が集まったいきさつを教えてください。
岩渕:神戸大学の軽音楽部で組んだバンドです。最初のメンバーは僕と田野と(田村)夢希で、日本のオルタナティヴロックバンドandymoriをコピーバンドをしていました。しばらくして夢希が「オリジナルをやろう」と言い出して、曲を作り始めたんです。ちょうどその頃に浪越が加わり今のメンバーになりました。
――経歴を拝見すると、とんとん拍子にプロへの階段を駆け上っています。最初からプロを目指していたのですか?
岩渕:大学時代に、ライブはもちろん、純粋に4人で音を鳴らしている瞬間が楽しくて、このまま続けたいと考えるようになっていました。そんな中で、オーディションでグランプリをいただけて、「やって行ける」という手応えをつかんだんです。そこからは4人で突っ走ってきました。また、僕らのサウンドが「カッコイイ」という自身もあって、それもプロを目指す原動力になっていますね。
――パノラマパナマタウンの音楽は、ヒップホップのリズムがあったり、ファンクの雰囲気を感じたりとジャンルレスなロックサウンドです。これは、岩渕さんのラップ、浪越さんのブルースなど、メンバーがもともと志向していた音楽が絶妙に絡み合って生まれたように感じられました。狙って生み出したサウンドなのですか?
岩渕:最初にバンドを始めた時に「こういう音を目指そう」みたいな方向付けをしませんでした。初めてギターを持った時の衝動のままに活動をして、色が付く前にオリジナル曲を作るようになりました。
曲作りも同様で「どのジャンルに寄せようとか」とか「どのバンドみたいになろう」といった話しをしませんでした。今考えれば、誰も作曲経験がなかったのもポイントで、4人が思いついたフレーズを出してゆくスタイルが良かったんだと思います。
僕はラップ要素を入れたいし、浪越はギターをもっと立たせたがる。田野はベースで弾きたいフレーズを持ってきて、夢希は奔放にドラムを叩く。そんな感じで、その瞬間にひらめいたものが、合わさり曲になっていく。実はそうやって初めて作った曲が、今回のミニアルバムに入っている「ロールプレイング」です。
こんなやり方だから、この曲も完成まで3ヵ月ぐらいかかってしまって……。ても、できてみると「これがパノラマパナマタウンじゃん!」っていう内容で「これこそ僕らにしかできないものだ」と、自信になりました。
――ミクスチャーなロックだと、多くがロックをベースとしたラップだったり、その逆だったりと、どちらかに寄った曲になりがちです。その点、パノラマパナマタウンの曲はバランスが取れていますよね。
岩渕:演奏面では単に4人とも譲らないだけです(笑)。例えばギターリフが目立つところは、ラップでもリフに負けないように言葉遊びを面白くしたり、ラップ的要素を多く詰め込んだり。そういう、いい意味でのせめぎ合いが、噛み合っているんじゃないかな。
作曲も基本的には同じで、全員で同じ方向を向いて、ヒップホップみたいな曲を作ろうとかいう感じではありません。逆に、ラップに合うオケをつくろうとか考えると、音楽が凝り固まってしまうと思っています。今も、大学の軽音楽部の部室で最初に曲を作った時の気持ちを大切にしていて、それがパノラマパナマタウンらしさに繋がっているのかもしれません。
田野:曲作りでは「カッコいい」が軸になっています。ジャンルごとに「この展開の先はこうする」みたいな、セオリーはあると思うんです。でも、そこは深く考えず、自分が出した音から「カッコいい」と思った部分を選んでいます。
もちろんライブでも「カッコいい」かどうかをポイントに、派手に動いてパフォーマンスしています。なんて言っていますが、単にレッド・ホット・チリ・ペッパーズのベーシスト、フリーや、クラムボンのミトさんといった好きなアーティストの影響を受けているだけかもしれません(笑)
――パノラマパナマタウンのもう一つの特長が、行動力にあると思います。インディーズ時代から、ライブイベント「パナフェス」を主催するなど、活動の場や幅をご自身の力で、積極的に広げています。
岩渕:バンドを組んだ当初は、ライブハウスの企画ライブ中心に出ていました。もちろん、いい経験になりましたが、毎回同じ構成のステージでパフォーマンスをすることが窮屈に思えてきて。僕らの枠にとらわれない音楽はちょっとやりにくかったのかもしれません。だったら、自分たちで好きに楽しめる遊び場を作ろうと。最初は本当に小さな規模ですが、お世話になっていた神戸のライブハウスに「カッコイイ」と思えるバンドを呼んで、イベントをスタートしました。
日本中には「カッコイイ」バンドがたくさんあって、YouTubeやネットでカンタンに探せる。彼らを多くの人にも知ってもらいたかったし、彼らと一緒にやれれば、楽しそうだと思ったのもきっかけのひとつですね。
――これからの目標は何ですか?
岩渕:僕らは枠に囚われたくないという気持ちがすごく強くて、今のロックシーンに風穴を開けたいという気持ちが強くあります。
僕らがバンドを始めて感じるようになったのは、似たような事をやるバンドが意外と多いなということ。曲もパフォーマンスも、すごく型にはまっているように思えたんです。もちろんそれが悪いとは思わないけど、もっと自由でいいんじゃないかと。面白いと思えることがあれば、そこから取ってくればいいし、音楽的なジャンルも無視してもいいと思っています。
今って、音楽を何かのジャンルに分類したがるなと思っていて。僕らから見て違うジャンルの音楽をやっているバンドなのに、メディアはさも「シティ・ポップ」系とか、フェスで人気の「ダンス・ロック」系といって、ひと括りにしようとする。その中間のバンドがいてもいいし、そもそも括れないバンドがあってもいい。むしろ、バンド側も特定のジャンルに括られないよう、自分たちの個性をもっと爆発させるべきだと思っています。
――メジャーデビューしての意気込みをお聞かせください?
田村:まずは沢山の人に僕らの音楽を聴いてもらいたいですね。今後、ライブツアーがあるので、全国を回って、僕らの音楽を一人一人に伝えたいです。初めての場所でも「カッコイイ」ライブをやりたいし、みんなが喜んでくれる素敵な景色を見たいので、とにかく頑張ります。
新世代のロックの音を聴け!ブレイク必至のロックバンド「パノラマパナマタウン」が待望のメジャーデビュー!メンバーによるデビューミニアルバムの全曲紹介とハイレゾ試聴から魅力を探る
1月17日に発売のミニアルバム『PANORAMADDICTION』でメジャーデビューした、オルタナティヴロックバンド、パノラマパナマタウン。ブレイク必至の彼らにインタビューを行ない、前編で4人の個性とデビューまでのいきさつをお届けした。ここでは、後編としてハイレゾ音源とCD音源の試聴インプレッションを紹介する。ハイレゾは、言葉こそ一般的になってきたものの、まだ聴いたことが無いという人も多いだろう。彼らが語るハイレゾサウンドの魅力を通して、その良さや聴く楽しさが伝われば幸いだ。
■試聴機器と環境
試聴には、ハイレゾ音源(48kHz/24bit)と、CD音源(44.1kHz/16bit)を用意。それぞれの音源をパソコン(MacBook Air)に取り込み、iTunesを試聴ソフトとした。USB DACには、ステレオサウンド社から発売されているハイレゾ&PCオーディオの専門誌『DigiFi(デジファイ)』No.15の付録D/Dコンバーターと、No.16号の付録D/Aコンバーターを連結して利用した。これで、最大96kHz/24bitまでのハイレゾ音源を、高音質で再生できる。リスナーが普段聴いている音を体験してもらうべく、売れ筋となっているソニーのヘッドホン「MDR-H600A」と、イヤホン「XBA-N3」を試聴機に用いた。
●ハイレゾ対応USB DAC(DigiFi No.15、No.16付録)
DigiFi No.15の付録D/Dコンバーターと、No.16のD/Aコンバーターを専用端子で連結すれば、96kHz/24bitまでのハイレゾ音源を、パソコンなどで再生が可能なUSB DACとなる。100円均一ショップで買ったポストカードケースに穴を開け、簡易ケースとし、そこに本付録をネジ留めしている
SONY MDR-H600A
オープン価格(想定市場価格¥20,000前後)
・オーバーイヤー型ヘッドホン
・質量:220g
・ドライバー:φ40mm密閉ダイナミック型
2017年9月に発売されたソニーのハイレゾ対応ヘッドホン最新モデル。曲線が美しいデザインとファッショナブルなカラーリングがマッチし、若者はもちろんミドル以上の層からも支持を集める。カラーはホライズングリーン、トワイライトレッド、グレイッシュブラック、ペールゴールド、ムーンリットブルーの5種類を揃える
SONY XBA-N3
オープン価格(想定市場価格¥35,000前後)
・密閉型イヤホン
・質量:7g
・ドライバー:ハイブリッド型(バランスド・アーマチュア・ドライバー、φ9mmダイナミック・ドライバー)
ドライバーユニットにバランスド・アーマチュア1基と、ダイナミック・ドライバー1基を搭載した、ハイブリットタイプのイヤホン。独自開発のサウンドスペースコントロールにより、最適なバランスの中域と、低域から高域にかけての音の自然なつながりと、広がりのある音場をもたらしている。もちろん、ハイレゾ対応
試聴インプレッション
―― ご存知だとは思いますが、ハイレゾ版は48kHz/24bit、CD音源は44.1kHz/16bitのデータとなっています。ハイレゾ版の方が、データ量が大きい=情報量が多く、耳では聴きとれないような高域成分まで含まれます。また、可聴域と言って、耳で聴こえる帯域でも、音の解像度が高く、繊細な音まで表現できるのが特長です。楽器の響きや余韻、声の質感やなどに注目して聴いていただくと、違いが分かりやすいと思います。では、まずハイレゾ対応ヘッドホンである「MDR-H600A」でアルバムに収録曲から「ラプチャー」を聴いていただきます。
田村:ハイレゾの方が音に立体感がありますね。シンバルの響きが、CDとは随分違います。
岩渕:「ラプチャー」のギターの高音が、ハイレゾ音源の方が綺麗に引き締まって聴こえます(笑)
―― さすがです。ハイレゾの特長と魅力を一聴で伝えてくださいました。
浪越:最初は自分が普段使っているヘッドホンとの音の違い言おうと思ったのですが、僕のは古すぎて比較にならない(苦笑)。新型ヘッドホンだけあってビックリするくらい音がクリアーで聴きやすい。
田村:ヘッドホンがいいと、CDもハイレゾもいい音に聴こえるよね(笑)。
――そうですね。一般的にはCDの音がハイレゾに劣るというイメージが強いかもしれませんが、そんなことはありません。CDもマスタリングの技術が進化していてCDならではの音の良さを引き出せるようになっています。一概に優劣はつけ辛いと思います。
――それでは次に、ハイレゾ対応イヤホンである「XBA-N3」でお聴きください。
田村:これってバランスド・アーマチュア・ドライバーとダイナミック・ドライバーのハイブリットですか?
―― そうです! お詳しいですね。
田村:僕も昔はイヤホンに拘っていたんです。忙しくて、しばらく離れていたのですが、また拘りたいです。イヤホンは聴き慣れているせいもあって、違いがはっきり分かります。特に先ほどから話しに出ている「ラプチャー」冒頭のギターは、CDだとサウンドが力強くて、ハイレゾはそこに煌びやかさが加わります!
岩渕:確かに「XBA-N3」で聴くと違いがより分かる! 先にCD音源を聴いたら「おお、いい音」って思うのに、ハイレゾ音源はそれを上回るので、再度CD音源を聴くとどうしても、もの足りなく感じてしまう。
田村:やっぱりハイレゾ音源の方が、ダイナミックレンジが広いせいか良く聴こえました。それと、ヘッドホンとも音の傾向が違っていて、「MDR-H600A」の方が、高音域が鮮やかでしたね。
岩渕:僕は「ラプチャー」に関して言えば、「MDR-H600A」(ヘッドホン)で聴いた時の方が好きかな。
田村:俺は「XBA-N3」(イヤホン)の方が好みかも。
――ハイレゾは、言葉は一般的に知られるようになってきたものの、まだまだ聴いたことがないという人も多いと思います。でも、パノラマパナマタウンの皆さんのように、聴くとその魅力が分かるはずです。
田野 ぜひファンの方には、CDはもちろん、ハイレゾ版も楽しんで欲しいですね。僕らみたいに違いを楽しめるはず。それに、ヘッドホンやイヤホンにも音の違いや個性があるので、そこに拘るオーディオ・ファンの気持ちも分かるような気がします。
田村:ハイレゾを聴くのには、ハイレゾ対応のコンバーターとヘッドホン両方必要ですしね。普通の人にはちょっとハードルが高いかも知れませんね。
――最近のAndroidのスマートフォンなら、それだけでハイレゾが聴けるモデルも多いので、そういう物を買うのも手ですね。そうすれば、ハイレゾ対応のイヤホンやヘッドホンを買うだけで、ハイレゾ音源を聴くことができます。
田村:DigiFiは付録でハイレゾ対応のコンバーターが付いているんですね。
――そうです。DigiFi No.15号にはD/Dコンバーター、No.16号にはD/Aコンバーターが付録で付いており、それを使えば96kHz/24bitまでのハイレゾ音源を、パソコンに接続して聴くことが出来ます。ハイレゾをPCオーディオで聴きたい初心者の方にはお勧めです。
田村:付録でそこまでできるなんて凄いっすね!
――最後になりますが、さらにディープなオーディオの世界を体験していただきたく、ソニーのヘッドホンで最上位となる「MDR-Z1R」をご用意しました。これは実売で20万円前後という高級機で、ソニー・ミュージックスタジオでも使われています。
SONY XMDR-Z1R
オープン価格(想定市場価格¥200,000前後)
・オーバーイヤー型ヘッドホン
・質量:385g
・ドライバー:φ70mm密閉ダイナミック型
岩渕:すげぇ(笑)。スピーカーを両耳の所に繋げたみたいな感じがする。
田村:これは凄い! ハイレゾの音とCDの音の違いが、さらに鮮明だ。やっぱり「ラプチャー」の曲が、一番違いが良く分かる。
田野:めっちゃ音がいい。こんなに音がよく聴こえるんだ。
浪越:中域が凄いです。さっきの2台もいいけど、これは次元が違う。普通にハイレゾ音源もCD音源も、めちゃくちゃ良く聴こえる(苦笑)。ヘッドホンとして凄さを感じる。
――ハイレゾは、皆さんが作ったそのままのクォリティを届けられます。
田村:そうですね。僕らは「こういう音にしたい」と作り込んでいます。その音をぜひハイレゾで聴いて、楽しんでもらいたいですね! moraならカンタンに買えるんで、ぜひ(笑)。今日はありがとうございました。
撮影協力 東京シティビュー
東京シティビューは、六本木ヒルズにある、海抜250mの52階屋内展望回廊と、関東随一の高さを誇るオープンエア展望台である「スカイデッキ」を有する展望施設だ。
東京タワーや東京スカイツリーなどのランドマークはもちろん、天気が良い時は富士山までもが一望できる。高層ビルが林立するダイナミックな景観から、きらめく夜景まで、都会の大パノラマを楽しむことが出来る。
住所:東京都港区六本木6-10-1 六本木ヒルズ森タワー52F
営業時間:平日および休日 10:00-23:00(最終入館 22:30)、 金・土・休前日 10:00-25:00(最終入館 24:00)、スカイデッキ 11:00-20:00(最終入場 19:30)
お問い合わせ:03-6406-6652
東京が一望できるシティービューでの撮影は、天候にも恵まれ、パノラマパナマタウン メンバーの「最高にテンションが上がる!」の感想と共に、都心のパノラマを背景に、最高にクールな写真が撮れました。